対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

異体字、動用字

2019-01-28 | ノート
恩讐を辞書(「新明解国語辞典第5版1997」)で引くと、字が小さすぎて読めないが、「讐」ではないように思えた。そこで虫眼鏡(ハズキルーペではない)を使うと、

とある。初めて見る字だった。調べてみると、こちらが正字で讐は別体のようである。復讐も見出しは復讎になっている。他方、広辞苑第2版1969では、どちらも恩讐、復讐が見出し語になっている。
このような意味も音も同じだが、構成要素(偏旁)の配置が違う漢字を動用字という。これもはじめて知る言葉だった。異体字という大きなくくりで理解していた。峰と峯、嶋と嶌と㠀(この略字が島)などはこれまで知っていた動用字である。松と枩は例に出されているが、「枩」(「まつ」の変換候補に出てくる)は直接見たことがない。
「動用字」は『新明解』には松、海、峰、群の例を挙げた後、「漢字の偏旁の(一部分の)位置を取り替えた異体字」と説明がある。他方、広辞苑第2版には「動用字」の見出しはない。新しい用語なのだろうか。

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