対話とモノローグ

        弁証法のゆくえ

「釜山港へ帰れ」を読む2

2019-10-28 | ハングル
「釜山港へ帰れ」(作詞:黄善友・日本語詞:三佳令二、作曲:黄善友)を読んでいる。今回は日本語詞の「あついその胸に 顔うずめて もういちど幸せ 噛みしめたいのよ トラワヨ プサンハンへ 逢いたい あなた」の部分を読む。
「오륙도 돌아가는 연락선마다 목메어 불러봐도 대답 없는 내 형제여 돌아와요 부산항에 그리운 내 형제여 」

오륙도 돌아가는 연락선 마다 オリョクト、トラガヌン、ヨラッソン、マダ
오륙도(五六島、島の名前)。돌다(巡る)+아(動作の連結、陽母音)+가다(行く)+는(現在連体形)→돌아가는(巡っていく)、연락선(連絡船)、 마다(ごとに)
五六島を巡って出て行く連絡船ごとに
오륙도(五六島)は群島、方向によつて、5つに見えたり6つに見えたりすることに由来。数字5は「오」、6は「육」。ここではここでは語中にあるため「륙」となっている。오、육(륙)は漢字語の数字で、日本語では「ゴ、ロク」にあたる。「いつつ、むっつ」にあたる朝鮮の固有語の数字は「다섯、여섯」(たそっ、よそっ)である。

목메어 불러봐도  モンメオ、プルロボァド
목메다(のどが詰まる)+어(動作の連結、陰母音)→목메어(のどを詰まらせて)
불러봐도←부르다(呼ぶ)+보다(見る)+도(~しても)
부르다(르変格用言)+어(動作の連結、陰母音)→(ㄹが前の語のパッチムへ+러)→불러(呼んで)
보다+도(Ⅲに接続)→보+아+도→봐도(みても)
부르다(叫ぶ)+보다(見る)+도(~しても)→불러봐도(叫んでみても)
のどを詰まらせ、呼んでみても
목메어 울다という表現がある。목메어(のどを詰まらせて)+울다(泣く)で、むせび(咽び、噎び)泣く、あるいは、嗚咽するである。息が詰まるほど激しく泣くことを表す。ここでは부르다(呼ぶ)と繋がっていて、息(のど)が詰まるほど激しく呼んでいる。

대답 없는 내 형제여 テダポヌン、ネ、ヒョンジェヨ
대답(返事)、없다(ない)+는(現在連体形)、내(わたしの)、형제(兄弟)、여(~よ、呼びかけ)
返事のないわたしの兄弟よ

돌아와요 부산항에  トラワヨ、プサンハンヘ
돌아오다(帰って来る)+아요(命令・勧誘、陽母音)→돌아오+아요→돌아와요(오+아が縮約して와)、부산항(釜山港)+에(へ、方向)
帰ってこいよ、釜山港へ

그리운 내 형제여 クリウン、ネ、ヒョンジェヨ
그랍다(懐かしい、愛しい)ㅂ変格用言(形容詞)+ㄴ(連体形)→ㅂ脱落+우+ㄴ→그리운(愛しい)、내 형제여(わたしの兄弟よ)。
愛しいわたしの兄弟よ

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