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日本の製造業/どうなる日本経済(96)                    

2010-12-27 10:50:16 | どうなる日本経済

地位低下した日本の製造業に求められている発想の転換

モノづくりの強さを維持しつつ、それを生かす方策が必要

日本のモノづくり企業は、慎重すぎる設備投資や守りに入る経営姿勢が、世界の中で地位低下を招いていると言われる。

世界の製造業全体の付加価値に占める日本のシェアは1990年代前半に比べほぼ半減したそうだ。

慎重すぎる設備投資など、守りに入る経営姿勢がその傾向に拍車をかけたと言われる。ただ、厳しい状況下でも、日本の製造業の突破口はまだあると、色々な方が主張している。日本企業には徹底した合理化などでため込んだ200兆円もの手元資金があり、これをどう有効活用するかだそうだ。

韓国サムスン電子など海外勢は積極果敢な大型投資に踏み切り、その後の躍進につなげた話は御存知のとおりです。

日本でも、ようやく危機感が出てきている。色々な方々が思いきった設備投資を主張されだした。「製造業に必要なのは発想の転換だ。」と東京大学の妹尾特任教授は、「モノづくり至上主義」に警鏡を鳴らす。そのうえで、「インプールメント(従来モデルの錬磨)で競争力を磨くスタイルはもう限界。競争の軸はイノベーション(新規モデルの創出)に移った。技術優位がそのまま事業優位に直結する時代は既に終わっている。技術優位をどう事業優位に結びつけるかが今の日本の課題だ。」と指摘する。

今、まさに日本の製造業は、モノづくりの強さを維持しつつ、それを生かす方策を真剣に考える時に来ていると言える。

         

                設備投資の推移                手元資金の推移

かごしま企業家交流協会
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