鹿児島県が大隅地域での農産加工の試験研究体制の強化構想
早急な整備計画の策定と事業実施を!
鹿児島県の伊藤祐一郎知事が12月14日に、大隅地域での農産物加工の試験研究体制を充実させる構想を明らかにした、との報道がなされた。
薩摩半島側では、来春の新幹線フル操業への大々的な取り組みがなされている中で、開業効果の薄い大隅半島では、沈滞ムードが漂う中で、「九州新幹線全線開業後の地域間格差」を埋めるためとはいえ、開業効果が薄い大隅地域に重点的に事業展開する今回の方針は、大隅半島にとっては朗報として受け止められたであろう。
大隅半島は、鹿児島県をリードする農業と畜産の生産基地である。ところが、今は県農業開発総合センターは薩摩半島にあり、又、農産物の加工・鮮度保持を研究する「農産物加工研究指導センター」もその敷地内にある。
この農産物加工研究指導センターが大隅地域に検討されているとしたら、朗報だと思う。報道では、「移転先としては、県農業開発総合センター大隅支場(鹿屋市串良)が有力。時期は明らかになっていない。」とされているが、伊藤知事が、「大隅地域には、畑かん事業などを生かした大規模畑作産地がある。野菜など1次産品だけだと端境期などで量が安定しない。農業試験研究機能を鹿屋に持っていって加工技術に徹底的に力を入れ、大隅の産物だけ使った加工品を作る」と発言されたのであれば、まさにそのとおりであると思う。
現在、県が4月に設置した農業者代表や有識者ら12人による「21世紀における農業試験研究体制あり方検討委員会」(委員長・宮廻甫允鹿児島大学教授)で、今後の試験研究機関の体制について今年度中を目処に議論中とのことだが、大隅地域では、できるだけ早く、整備基本計画とりまとめ、地域の沈滞感を払拭してもらいたい。との声を、ぜひ、前向きに受け止め、次なる実現への計画を示していただいたいものである。
かごしま企業家交流協会
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