外資が本当に生かすのか地方の中小企業の技術
「モレックス喜入」のFGHP(冷却部材)のケース
今、日本では、これまで培ってきたモノづくりの技術やノウハウ、どう生かすべきか、色々な動きが取られている。外資誘致、海外進出、外国企業への投資ありなど、取りうる道は様々だ。
このような中で、鹿児島の中小企業を外資が注目し、生かそうという事例がある。
鹿児島市喜入にある「日本モレックス喜入」(上田亨社長)は、元々鹿児島市の渕上印刷会社の精密事業部からスタートし79年に独立、電子部品や半導体関連製品の製造に強みを持つ会社だったが、08年12月に、米大手コネクターメーカーであるモレックスの子会社日本モレックスに買収されて出来た会社だ。
売上高は約30億円、従業員約200人の中小企業であったが、日本モレックスが目を付けたのが、開発中の製品「FGHP(ファイン・グリッド・ヒート・パイプ)という冷却部材」だったそうだ。
今後市場拡大が見込まれいるLEDや情報機器に欠かせないMPU(超小型演算処理装置)などから発生する熱を、瞬時に拡散できるものだ。
買収された渕上ミクロが持つていた「数百億規模に成長する可能性を秘めている。」製品づくりをしている地方の中小企業の技術力に外資が注目し、グローバルでのマーケティング力を発揮して数百億円のビジネスを生み出そうといういるケースである。
順調にいけば、2011年から生産が立ち上がるという。今後、本当に数百億円に成長するかどうか、また、地方の中小企業に外資が絡んだケースとして注目される。
冷却部材 全面拡散するFGHP
かごしま企業家交流協会
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