トヨタ自動車の豊田社長は「早期黒字化をめざす」と今月初め記者発表している。
その席で、「嵐は嵐でも暴風雨は抜けた」と述べている。
08年秋以降の世界的な景気悪化と自動車販売の落ち込みで、09年3月期の連結営業損益が戦後初の赤字に転落したトヨタ自動車。
豊田社長になって6ヶ月余り経った現在、これまでの「お客様第一の商品開発」「現地現物」といった地域ニーズに合わせたクルマづくりなど、就任後に掲げた一連の改革で、「手応えはまだないが、不安はなくなってきた」と話している。
これを聞いて、少しは景気が上向くか、との期待が掛かるが、あくまで、原価低減で克服していくとの覚悟だそうだ。
そうなると、トヨタに部品供給している中小企業は、価格低減で、現在でも大変な思いをしていると聞いている中で、コスト削減を一段と加速するするトヨタ自動車に納品する部品加工業者は、生き残れるのか、依然として不安が付きまとう。
クルマメーカーが、コスト削減に動くのであれば、部品納入業者の方も、これまで以上のコスト削減が求められる。
依然として、まだまだ大変な状況には変わりないようだ。一期でも早い黒字化が望まれるが、尽きるところはあくまでクルマが売れること。そうなると対策は景気回復。今の混沌とした政治状況の中で、果たして景気が回復するのか、依然として不安は消えない状況は続きそうだ。
かごしま企業家交流協会
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