goo

焼石岳 (2)

2009年07月08日 | 山歩 - 東北



- 焼石沼 ・ 焼石岳/西焼石岳 -

焼石岳 (1) からの続きです。

歩程 【 三合目~九合目~焼石岳~泉水沼~姥石平~九合目~南本内岳~九合目~三合目 】




泉水沼の傍にあるベンチで昼食としました。

一人で静かに休息するのとは違い、お喋りをしながらの休息は時間が経つのが早いです。

泉水沼からは、姥石平をゆるゆると登って、先の九合目まで戻ります。



時季を外したようで、姥石平の花は期待した程ではありませんでした。

.

カラマツソウ / ムシトリスミレ

.

キバナノコマノツメ / ホソバイワベンケイ

.

ヒナザクラ / ツマトリソウ



横岳



咲き残っていたハクサンイチゲと東焼石岳

東焼石岳との分岐を左にとり、九合目へ ・・・。



池塘と焼石岳



傍らにはイワイチョウ



右手に見えていた牛形山方面の眺め

半時計周りで焼石岳・泉水沼・姥石平とまわって九合目に戻ってきました。

九合目の東側には小さな湿原が広がり、雪が少し残っています。



その雪の上から焼石神社が中腹にある丘とその先の焼石岳



雪の融けた所には、ミズバショウ、ヒナザクラ、ワタスゲが咲いています。

ここから南本内岳を往復します。

体力への影響を考えて、同行した友人にはこの付近で待っててもらう事にしました。

置き去りにして先に行くような事はしませんが、往復で行ってこれるような場合、私が往復する間友人に待っててもらうということが時々あります。



少し登ると左手に池が現れました。どうやら名前はないようです。

花の数は多くないですが、緩やかな起伏の道が続きます。

.

ミツバオウレン / ハクサンチドリ



南本内岳に向かうぼんいぢさん



振り返ると焼石岳・西焼石岳と無名の池、そして会長さん

権四郎森を巻いた先に南本内岳の山頂がありました。

山頂らしくない山頂です。



南本内岳山頂から眺めた経塚山・六百山・東焼石岳の稜線(クリックで拡大)

実はこの時、少し前から経塚山はどれだということで意見が分かれていました。

その場で地図を広げて落ち着いて確認すれば容易にわかるはずなのですが、めんどうなので自分の頭に入っている情報だけで判断してしまいがちです。

その結果、私もぼんいぢさんも、ある点では妥当であっても、別の面では誤っていました。

帰宅してから落ち着いて地図を見て直ぐに自分の誤りに気がつきました。そして、ぼんいぢさんも同じだったようです。

今回の場合、経塚山の判定が誤っていたとしても、それが直接的に道迷いにつながるわけではありませんが、めんどうがらずに地図に基づいて判断しないといけないと思いました。

さて、南本内岳から九合目に戻ります。



無名の池まで戻ってきました。これほどの池でしたら、関東だったら名前が付けられていると思います。



池の畔にはヒナザクラが咲いていました。

池まで遊びに来ていた友人と合流し、再び、九合目まで戻ってきました。

.

ここから花の中の道を三合目の登山口まで戻ります。



登山道脇のミヤマキンバイ



三界山を正面に、花の中の道が続きます。



行きに渡った流れを再び渡り、焼石沼周辺の草原に戻ってきました。



今回一番のお花畑はこの草原だったと思います。



ミヤマキンバイ と ミヤマキンポウゲ が主体ですが ・・・



ツボスミレ が白く咲く一画もありました。



ツボスミレ - 他に小さな湿原に少し咲いていました。

別の湿原に咲いていたものは、薄く紫がかっていましたが、ここの花は白です。葉は共に丸みを帯びています。ミヤマツボスミレと呼んでもおかしくないと思います。



左奥に見えるのが焼石岳で、右手前は西焼石岳です。



こちらは三界山です。この三界山も結構私の目を楽しませてくれました



行きには寄らなかった焼石沼に寄ります。

途中の水場の冷たい水で少し生き返り、三合目の登山口に向かいます。

胆沢川の畔から釈迦ざんげまで間、行きの時は下っているという感覚はあまりなかったのですが、帰りの疲れた足にはハッキリと「登り」と感じられました。

それに、行きの時はお喋りをしながらでしたが、帰りは無言です。



ブナの道を進み、行きに見かけたタニウツギが現れ、ようやく三合目の登山口に到着です。

ぼんいぢさんは他の場所を予定していたみたいですけれど、私のわがままをきいてもらって、入浴は「ひめかゆ」に寄ってもらいました。

この焼石岳と先に紹介した駒ケ岳(秋田)、共に好天に恵まれ、その上たくさんの花にも出会え、まことに楽しい山旅となりました。こういうことがあるので、山歩きはやめられません。
goo | コメント ( 2 )

焼石岳 (1)

2009年07月05日 | 山歩 - 東北



- 西焼石岳 -

先に駒ケ岳(秋田)を紹介しましたが、その前日には焼石岳を歩きました。

焼石岳は、かつて駒ケ岳(秋田)から乳頭山まで一緒に歩いたことのある ”ぼんいぢさん” と ”ぼんいぢ会長さん” のお二人と一緒でした

暑かったですが好天にも恵まれ、充分に焼石岳を楽しむことができました。

姥石平の花は残念にも時期を外してしまったようですが、焼石沼から九合目にかけて咲く花たちがそれを十分に補ってくれました。

また、普段は一人で歩くことが多い私ですが、ぼんいぢさんたちと一緒に歩くのは、山の魅力とは別の楽しさがあります。

歩程 【 三合目~九合目~焼石岳~泉水沼~姥石平~九合目~南本内岳~九合目~三合目 】

------------------------------------------------------

ぼんいぢさんのブログ「山歩き、大好き」 ==> こちら

ぼんいぢさんの焼石岳の記事 ==> こちら

一緒に駒ケ岳から乳頭山を歩いた時のぼんいぢさんの記事 ==> こちら

一緒に駒ケ岳から乳頭山を歩いた時の私の記事 ==> こちら

東成瀬の三合目登山口で待ち合わせをしました。

我々は前夜、横手の近くに住む大学時代の友人と久しぶりに会った後、市内のビジネスホテルに泊り、早起きをしてやってきました。

駐車場には我々の方が少し早く到着しましたが、直ぐにぼんいぢさんたちがやってきました。

挨拶を交わして、早々に出発です。



綺麗なタニウツギの花を見ながら、ブナの中を進みます。

釈迦ざんげを除いて、焼石沼周辺まで展望はありません。また、途中で胆沢川を何度か渡ります。

そんな中、派手ではありませんが幾つかの花たちが慰めです。

.

マイヅルソウ / ズダヤクシュ

.

ハクサンチドリ / ノビネチドリ

.

オオバミゾホオズキ / オオバキスミレ

.

ミヤマスミレ / ミツガシワ



リュウキンカ



焼石沼が近づくと潅木と笹の草原の道になり、陽射しの中を歩くようになります。



冷たい水の流れる水場を過ぎると、ミヤマキンバイ や ミヤマキンポウゲの咲くお花畑になります。



これだけ見事に咲いているとのんびりしていきたいところですが、帰りに再びここを通りますので、焼石沼を含めその時にゆっくり楽しむことにして、先に進みます。



明るく気持ちのいい草原を進み ・・・



流れを二度ほど渡ると、九合目への登りになります。



花の咲く道を登っていき ・・・



振り返ると、焼石沼や周辺の草原、そして三界山が望めます。

辿りついた焼石岳と南本内岳の鞍部が九合目です。



ミヤマキンバイが咲き、登ってきた反対側の湿原には小さな雪田が残っています。



そして、焼石岳・西焼石岳を望むことができます。(クリックで拡大)



九合目から少し登ると焼石神社があります。

ぼんいぢさんが、神社と利水事業や与治兵衛との関係を話してくれました。ぼんいぢさんは、このように山とそれに係わった人々との歴史にも興味を持っていろいろと調べているようです。

ですから、ぼんいぢさんのブログの記事は、山を歩いて楽しかったというだけにとどまらず、時折山の歴史などについて触れている箇所があります。

例えば、ぼんいぢさんの岩木山の記事において、私は初めて「安寿と厨子王」と岩木山の縁しを知りました。それに安寿姫とミチノクコザクラの関係も・・・。

深田久弥の「日本百名山」は、文献資料に基づいて山と人々との歴史を綴った「本」であるというのが私の認識ですが、百名山完登を目指している人達や完登した人達の中で、一体どれほどの人達が山と人々との歴史に関心を持っているのでしょうか。(もちろん、それらの人達は全て山と人々との歴史に関心を持たなければならないというつもりはありません。)

閑話休題、焼石神社から焼石岳山頂までは大きな岩がゴロゴロしている中を進みます。

歩きにくいですが、展望はいいです。

そして、ここからぼんいぢさんが一人でどんどん先に行ってしまいます。山頂に先に着いて、我々が上がって来るのを撮影するためということでした。

会長さんの話では、仕事中に足に重りをつけて鍛えているそうで、重りがないと軽く感じるのではないか、ということでした。



焼石岳への登りから西焼石岳・三界山方面の眺め

中央やや右に見えてる沼は焼石沼ではなく、焼石岳の西側にある沼ですが、地図(五万図)に名前の表記はありません。(焼石沼も小さく薄っすらと写っているのですがこの写真では判別できません)



焼石岳への登りで振り返って見た南本内岳方面

着いた焼石岳の山頂は広く、展望もたいへんいいです。この日は遠望はききませんでしたが ・・・。



山頂から西焼石岳の眺め - 右手奥に焼石沼周辺の草原、三界山も見えています。(クリックで拡大)



山頂から泉水沼・横岳方面の眺め



山頂から東焼石岳方面の眺め

山頂から東側の眺めは、足下に姥石平が雍容と広がり素晴らしいです。

時間的に少し早いので、泉水沼まで下って、そこでのんびりすることにしました。



正面に横岳を見ながら下ります。

山頂から泉水沼への道も展望がよく、花もたくさん咲いています。

.

ミヤマシオガマ / ミヤマダイコンソウ



ミヤマキンバイ



右手には西焼石岳が今までとは違う姿を見せてくれます。

この日、西焼石岳はいろいろな姿で私の目を楽しませてくれました。



泉水沼が近づくとチングルマが姿を現し始めました。



泉水沼 - それにしても、予想以上に雪が少なかったです。



チングルマ



泉水沼からの焼石岳

.

泉水沼の周辺ではヒナザクラが咲いていました。

泉水沼の傍らで昼食です。

【 焼石岳 (2)へ続く 】
goo | コメント ( 0 )

駒ケ岳 (秋田)

2009年07月02日 | 山歩 - 東北



- 駒池・男岳 -

友人と二人、2泊3日で北東北に出かけました。

1日目は移動だけですが、2日目に歩く予定の山の登山口の近くに大学時代の友人がいますので、久しぶりに会って楽しい時間を過ごしました。

2日目は予定通りに山を歩いて、盛岡に移動しました。

その2日目に歩いた山は都合により後回しにして、3日目の駒ケ岳(秋田)を先に紹介したいと思います。

駒ケ岳は私にとっては遠地の山ですが、最初に歩いた1981年以来何回も歩いています。しかしながら、残念なことにいつも天気には恵まれませんでした。

今回初めて気持ちのいい晴天の下で歩くことができました。花の時期(種類によって異なりますが)もピッタシで、駒ケ岳を歩いた中では一番素晴らしい一日となりました。

今までは何となく欲求不満のような感じで、また歩きに来ようという気持ちになっていたのですが、今回はもう駒ケ岳には来なくてもいいという気持ちになる位満足しました。

歩程 【 八合目~焼森~横岳~大焼砂~馬場ノ小路~男岳~阿弥陀池~女目岳~八合目 】

アルパこまくさ発7時半過ぎのバスで八合目に向かいました。

平日にもかかわらず、補助席をほとんど使用するという混み具合でした。

前日の日曜日はたいへんな混みようだったのではないでしょうか。

八合目からはまず焼森に向かいます。



笹森山から湯森山にかけてのなだらかな稜線の上に乳頭山が頭を出しているのが薄っすらと見えます。

八合目からということもあり、歩き始めから様々な花が咲いています。

.

アカモノ / コイワカガミ

.

シラネアオイ / サンカヨウ

.

ミヤマハンショウヅル / ツマトリソウ

他に、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイ、コケモモ、ハクサンチドリ、ムシトリスミレ、ショウジョウバカマ、ミヤマキスミレ、ツボスミレ、マイヅルソウ、ミネザクラ、ナナカマド、というように短い区間でこれだけですから、この先一々記述していくとたいへんな事になってしまいます。ですから、以後特別なものを除いては記すことはしません。

種類は違えど、ほとんど絶えることなく何かが咲いているという状態が続きました。



焼森の砂礫の山頂部まで来ると、タカネスミレが姿を現しました。

黒っぽい砂礫に黄色のタカネスミレの群落が広がる様は、まさに「トラ刈り」状態でした。



タカネスミレ



タカネスミレ咲く焼森山頂部から馬ノ背・男岳・女目岳

焼森から横岳に上がり、そこから大焼砂に向かいます。



横岳の山肌には、ミヤマダイコンソウ ・・・



ミヤマキンバイ などがたくさん咲いています。



そして、眼下には馬場ノ小路・駒池が望めます。



砂礫の大焼砂まで下ってくるとタカネスミレが再びその姿を現します。後は女岳です。



ここも大群落が広がりますが、時期的には少し遅かったようで、焼森ほどの新鮮さはありませんでした。



タカネスミレ



そして、コマクサもちらほらと咲き始めています。

国見温泉との分岐から砂礫の中を水平に行く道に入ります。



右手上には馬ノ背から横岳への稜線が望めます。



この道の両側にはコマクサがたくさんあるのですが、少し咲き始めていました。

「砂礫の世界」から「緑の世界」に入っていくと ・・・



そこには、チングルマの白い原が広がっていました。所々に見えるピンクの花はコイワカガミです。



そして、こちらは私の大好きなヒナザクラです。こちらのピンクはショウジョウバカマです。

.

かたがり泉水 - 畔にはヒナザクラ



男岳を正面に見ながら雪田を横切って行くと ・・・



駒池です。



そして、その先にはチングルマが「大洪水」のように広がっています。









「とにかく凄い」としか言いようがありません。



馬ノ背の斜面



こちらは、男岳の岩壁

五百羅漢への分岐で少しその道に入り、馬場ノ小路を行く人の邪魔にならないようにして少し休みます。

幸いここまではほとんど人と会うこともなく、静かに歩いて来れました。

しかし、馬ノ背と男岳の鞍部から次々と人が下りて来るのが見えます。

小休止した後、我々はその人達とは反対に登って行きます。



ここは雪融けが遅いためだと思いますが、シラネアオイがたくさんその綺麗な花を開いていました。

.

この登りは急ですが、ミヤマキスミレ や ミヤマダイコンソウ ・・・



ミヤマキンバイ も咲いていて、花の多い道です。



そして、振り返れば、馬場ノ小路や小岳が望めます。

男岳と馬ノ背の鞍部の四辻まで上がると、さらに人が多くなったように感じられます。

ここから男岳に向かいます。



振り返って眺めた馬ノ背



そして、馬ノ背の斜面の下には、馬場ノ小路・小岳が望めます。

この男岳への道も花がいっぱいです。



ミヤマダイコンソウ - 後ろは女岳

.

コイワカガミ / ハクサンチドリ



ミヤマキンバイ - 後ろは馬場ノ小路・小岳

着いた男岳の山頂からは田沢湖が見えますが ・・・



この日は薄っすらと見えるだけでした。

男岳からは、先の四辻まで戻ります。

来た道を戻るのですが、歩く方向が反対になりますので、写真を撮る頻度が減りません。



女目岳・阿弥陀池・馬ノ背 - 手前の花はミヤマキンバイ



馬ノ背

この付近は地形に変化があるので、位置や向きが少し変わると微妙に景色が変わるので、ついシャッターを押してしまいます。



ミヤマダイコンソウを前景にしたこの写真も、おなじようなものを何枚か撮っています。



さて、四辻からは阿弥陀池に下りていきます。



左下、緑の中に延びる木道に合流します。

そして、阿弥陀池の畔から女目岳(男女岳)に登ります。

女目岳山頂は、ツアーの団体もいて賑やかです。



遠く岩手山が薄っすらと浮かんでいました。



山頂からは、のんびり花を撮りながら下りていきます。



今朝歩いた焼森から横岳への稜線 - 手前下は浄土平



焼森

.

ヒナザクラ / ホソバイワベンケイ



男岳とミヤマダイコンソウ



阿弥陀池の向こうに女目岳を見ながら八合目に戻ります。

.

ミヤマキスミレ / キバナノコマノツメ

最後に、スミレを二種類写真に撮って歩き終わりです。

goo | コメント ( 2 )
   次ページ »