- 駒池・男岳 -
友人と二人、2泊3日で北東北に出かけました。
1日目は移動だけですが、2日目に歩く予定の山の登山口の近くに大学時代の友人がいますので、久しぶりに会って楽しい時間を過ごしました。
2日目は予定通りに山を歩いて、盛岡に移動しました。
その2日目に歩いた山は都合により後回しにして、3日目の駒ケ岳(秋田)を先に紹介したいと思います。
駒ケ岳は私にとっては遠地の山ですが、最初に歩いた1981年以来何回も歩いています。しかしながら、残念なことにいつも天気には恵まれませんでした。
今回初めて気持ちのいい晴天の下で歩くことができました。花の時期(種類によって異なりますが)もピッタシで、駒ケ岳を歩いた中では一番素晴らしい一日となりました。
今までは何となく欲求不満のような感じで、また歩きに来ようという気持ちになっていたのですが、今回はもう駒ケ岳には来なくてもいいという気持ちになる位満足しました。
歩程 【 八合目~焼森~横岳~大焼砂~馬場ノ小路~男岳~阿弥陀池~女目岳~八合目 】
アルパこまくさ発7時半過ぎのバスで八合目に向かいました。
平日にもかかわらず、補助席をほとんど使用するという混み具合でした。
前日の日曜日はたいへんな混みようだったのではないでしょうか。
八合目からはまず焼森に向かいます。
笹森山から湯森山にかけてのなだらかな稜線の上に乳頭山が頭を出しているのが薄っすらと見えます。
八合目からということもあり、歩き始めから様々な花が咲いています。
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アカモノ / コイワカガミ
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シラネアオイ / サンカヨウ
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ミヤマハンショウヅル / ツマトリソウ
他に、ミヤマダイコンソウ、ミヤマキンバイ、コケモモ、ハクサンチドリ、ムシトリスミレ、ショウジョウバカマ、ミヤマキスミレ、ツボスミレ、マイヅルソウ、ミネザクラ、ナナカマド、というように短い区間でこれだけですから、この先一々記述していくとたいへんな事になってしまいます。ですから、以後特別なものを除いては記すことはしません。
種類は違えど、ほとんど絶えることなく何かが咲いているという状態が続きました。
焼森の砂礫の山頂部まで来ると、タカネスミレが姿を現しました。
黒っぽい砂礫に黄色のタカネスミレの群落が広がる様は、まさに「トラ刈り」状態でした。
タカネスミレ
タカネスミレ咲く焼森山頂部から馬ノ背・男岳・女目岳
焼森から横岳に上がり、そこから大焼砂に向かいます。
横岳の山肌には、ミヤマダイコンソウ ・・・
ミヤマキンバイ などがたくさん咲いています。
そして、眼下には馬場ノ小路・駒池が望めます。
砂礫の大焼砂まで下ってくるとタカネスミレが再びその姿を現します。後は女岳です。
ここも大群落が広がりますが、時期的には少し遅かったようで、焼森ほどの新鮮さはありませんでした。
タカネスミレ
そして、コマクサもちらほらと咲き始めています。
国見温泉との分岐から砂礫の中を水平に行く道に入ります。
右手上には馬ノ背から横岳への稜線が望めます。
この道の両側にはコマクサがたくさんあるのですが、少し咲き始めていました。
「砂礫の世界」から「緑の世界」に入っていくと ・・・
そこには、チングルマの白い原が広がっていました。所々に見えるピンクの花はコイワカガミです。
そして、こちらは私の大好きなヒナザクラです。こちらのピンクはショウジョウバカマです。
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かたがり泉水 - 畔にはヒナザクラ
男岳を正面に見ながら雪田を横切って行くと ・・・
駒池です。
そして、その先にはチングルマが「大洪水」のように広がっています。
「とにかく凄い」としか言いようがありません。
馬ノ背の斜面
こちらは、男岳の岩壁
五百羅漢への分岐で少しその道に入り、馬場ノ小路を行く人の邪魔にならないようにして少し休みます。
幸いここまではほとんど人と会うこともなく、静かに歩いて来れました。
しかし、馬ノ背と男岳の鞍部から次々と人が下りて来るのが見えます。
小休止した後、我々はその人達とは反対に登って行きます。
ここは雪融けが遅いためだと思いますが、シラネアオイがたくさんその綺麗な花を開いていました。
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この登りは急ですが、ミヤマキスミレ や ミヤマダイコンソウ ・・・
ミヤマキンバイ も咲いていて、花の多い道です。
そして、振り返れば、馬場ノ小路や小岳が望めます。
男岳と馬ノ背の鞍部の四辻まで上がると、さらに人が多くなったように感じられます。
ここから男岳に向かいます。
振り返って眺めた馬ノ背
そして、馬ノ背の斜面の下には、馬場ノ小路・小岳が望めます。
この男岳への道も花がいっぱいです。
ミヤマダイコンソウ - 後ろは女岳
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コイワカガミ / ハクサンチドリ
ミヤマキンバイ - 後ろは馬場ノ小路・小岳
着いた男岳の山頂からは田沢湖が見えますが ・・・
この日は薄っすらと見えるだけでした。
男岳からは、先の四辻まで戻ります。
来た道を戻るのですが、歩く方向が反対になりますので、写真を撮る頻度が減りません。
女目岳・阿弥陀池・馬ノ背 - 手前の花はミヤマキンバイ
馬ノ背
この付近は地形に変化があるので、位置や向きが少し変わると微妙に景色が変わるので、ついシャッターを押してしまいます。
ミヤマダイコンソウを前景にしたこの写真も、おなじようなものを何枚か撮っています。
さて、四辻からは阿弥陀池に下りていきます。
左下、緑の中に延びる木道に合流します。
そして、阿弥陀池の畔から女目岳(男女岳)に登ります。
女目岳山頂は、ツアーの団体もいて賑やかです。
遠く岩手山が薄っすらと浮かんでいました。
山頂からは、のんびり花を撮りながら下りていきます。
今朝歩いた焼森から横岳への稜線 - 手前下は浄土平
焼森
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ヒナザクラ / ホソバイワベンケイ
男岳とミヤマダイコンソウ
阿弥陀池の向こうに女目岳を見ながら八合目に戻ります。
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ミヤマキスミレ / キバナノコマノツメ
最後に、スミレを二種類写真に撮って歩き終わりです。