英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

「英検」について思うこと

2010-10-18 | 英語学習
先週末は当スクールも準会場になっている英検を実施しました。もちろん希望者のみです。

 「スクールでは英検の勉強をしないのですか?」

 と、今まで何回もたくさんの保護者の方にお尋ねいただきました。

 その度に「はい、英検のための特別な勉強はしません」とお答えしています。

 英検を嫌っているわけではなく、英検に関わらずテストや試験というものは、本来今の自分の実力を推し量るためにあると思っています。

 もちろん、短期的モティベーションのゴールとして据えることは可能ですが、子どもが最初に受ける動機というのは多くの場合は本人からでてきたものではなく、保護者を含む周りの大人からでてきたものです。
 そして合格がきっかけで、次のステップに挑戦する、そのためにもっと英語学習をがんばる、というプロセスができあがるのです。もちろん子ども本人のやる気につながればそれはとてもいいことです。

 ただ、私は「英検のために英語を勉強」するのではなく「国際理解のために英語を勉強」していただきたい。

 実は10年以上も前に保護者からのリクエストもあり、学習へのモティベーションを高めようと「児童英検」を実施したことがあります。しかし結果的に、普段クラスでがんばって英語を話している子どもが、思ったほどの点数がとれなかったこと、また点数がでてクラスメートの関係がなんだか悪くなってしまって一回でやめてしまいました。負の部分が思ったより大きかったのです。

 この時、知っている単語や文を駆使してレッスンで英語を話そうとしている子にとってスピーキングがないテストは意味がないと思いました。現在も4-5級は筆記のみです。
 これは英語でコミュニケーションの力を高めよう、と考えている私達スクールのポリシーとはある意味で異なります。

 よく「8歳で3級に合格」とか「小学校6年生で1級に合格」と聞きます。後者はおおよそ帰国子女のパターンです。前者は違いますが、私的には「それがなあに? So what?」と思います

 英検は合格年齢を競うものではないはずです。学習には適齢適学、年齢にあったものをきちんと学ばせることが必要でしょう。母語においてさえ学習してないことを、合格のために時間を割いて英語で学ぶ意味がどこにあるのでしょうか?

 「8歳で3級合格」よりも大学生で準一級や一級に合格する方がずっと素晴らしいことでしょう。新聞やニュースの内容も理解でき、英語でそれについて話ができる力が成人した時についているほうがずっと実践的だと思います。

 保護者の方々には「急がなくていいんですよ、それより思ったことがちゃんと日本語でも言えるように」「自分の考えをもつように」「年齢にあったレベルで挑戦してください」と協力と理解をお願いしています。

最新の画像もっと見る