英語と子育て

英語を通して子どもたちの夢をサポートするブログです

英語らしく発音する

2011-09-04 | 英語学習
今月にはいってカナダとアメリカから二人の女性がプリスクールの先生としてやってきました。

 日本へ来てから住むためのいろいろな手続きがいるのですが、そのひとつに「印鑑を作る」ことがあります。アメリカの「サイン社会」と違って日本は「印鑑社会」。外国人の場合、名前の音に近い文字を使って印鑑を作ることになります。

 オリエンテーションで彼女たちに、まず、日本では「漢字」と「平仮名」と「カタカナ」を使用することを説明。「漢字」は別として、日本語は「平仮名」が基本で、外来語は「カタカナ」を使い、それぞれ、51文字あるとホワイトボードに書いて説明しました。

 英語のアルファベット26文字の約2倍です。

 この時点で二人とも目は点になって 'Oh, my God !!'

 そりゃそうでしょ、私だって、アラビア圏に行って、仮にアラビア語で文字が二種類あって、それを使い分けて暮らさなくちゃいけないなんてわかったら、「オー・マイ・ゴッド」と言うでしょう  どうみても絵に見える文字を読まなくちゃいけない・・・至難の技です。

 ただし、日本語のいいところは「一文字一音」というところです。「か」は'ka'と読み、ほかに読みようがありません。ですから51文字の音を覚えて読めれば、単語も文もあっという間に読めるようになります(但し意味がわかるかということは別の話ですが)。おまけに最初の「あ行」と「ん」を除けば、どの文字も「子音+短母音」になっているので、口の動かし方は同じです。

 ですから、日本の子どもは、文字さえわかれば、早い子は4-5歳くらいから本を読み出します。

 それとは反対に英語はひとつの文字でいろんな音があります。'a'という母音だけでもたくさんの音がありますし、ほかの母音と並べると違う音になる時があります。文字だけでは判断できませんので、単語単位で発音の仕方を覚えていきます。就学期には音と文字を結びつけるフォニックスを学習します。ただし、それ以前にたくさんの単語や文を音として溜め込んでおく必要があります。

 よって英語圏の子どもは、およそ6-7歳から本を読み始めます。

    

 私のスクールではほとんどの子どもが幼児期から生の英語に触れますので、文字を見た時にも音として出やすくなっていますし、1年生からフォニックスもはいりますので、読みの力もついていきます。

 が、しかし  小学校中学年から始まる「ローマ字」がはいってくると途端に発音が崩れるという現象に時々頭をかかえます。

 「ローマ字」はもともとヘボンさんという人が日本語の発音をあえてアルファベットに置き換えて作ったもの (ですから「ヘボン式」と呼ばれています。私が言語関係の論文を書く時は「訓令式」を使います)。

 本来英語の音と日本語の音は異質ものものなので、互換性ありません。ですが、この「ローマ字」を習い出すと、英語の音がだんだんと日本語の音、いわゆる「子音+母音」という形になっていってしまいます。

 たとえば、かばんの'bag'が、ローマ字的発音になると'bagu'というふうに最後に母音がくっついてしまう

 こうなるとだんだん英語の音からはかけはなれて、「通じない英語」になってしまうのです。

 日本語をまったくしらない人に「マグドナルド」と言っても、なにがなんだかわからない、のと同じです。

 そこで  クラスではこんなことをします。

  外来語の単語を「英語」と「ローマ字読み」で対比して聞かせる
  どちらが、英語らしく「かっこいい」発音かたずねる
  頭の音と最後の音を意識して発音させるー
        本当に音がでているのか?「有声音」
        息だけの音なのか?「無声音」

 とにかく生の音をたくさん聴き続け、それを真似するように音読すること、そして文単位になった時はこれにイントネーションなども真似していければ英語特有の音が表現されて、美しい音になっていきます。

 是非トライしてみてください  

 



 

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