金融危機を起こした資本主義
今回の金融危機で判ったことがたくさんあるが、集約すれば利益優先が何にもまして求められた結果、人間が資本主義体制の元で生存しているということを、忘れていることにある。いや無視されたといった方が現実に近い。 今回の危機は
人間の生存が保証されて初めて企業が存続し、その活動を通じて利益を得るという基本が抜け落ちて、何が何でも利益優先が現実に行われた事を、改めて民衆の前に見せつけた。
こういう事が起こると、資本主義体制のもとで、結果的には 人間存在よりも儲けを優先させ、人々の生活を傷つけ、その結果、資本主義の健全な発達を阻害する。
労働が商品化され、派遣社員が生まれた。本人には責任のないところで雇い止めに会い、振幅の激しい資本主義経済の調整弁になった。これは本末転倒の話である。
企業のために人間がくいものにされている姿である。
労働者は雇用され労働の対価が賃金として支払われ、それによって生活が維持される即ち生存権が保証されるのである。これは資本主義成立の最も基本的な事柄で、逆に言えばこの原則が守られなくては資本主義は成立しない。しかし現実にはこの原則が破られ、多くの人が期限終了という合理的な理由で職を失い路頭に迷う結果を招いた。
続く
現実的な対応としては、
現在の資本主義に修正を加え、生活の安全網を急いで作る必要がある。まずは何よりも基本的な所得補償が大切だろう。所帯別に最低生活費を割り出して各世帯に国が配布する。財源は消費税はもちろんのこと、現在の国家予算の使い道を大幅に改変して生み出す。そういう他に所得の再配分を厳密に行って、出来る限り格差を少なく平準化させる。
ゆりかごから墓場までの社会保証制度を確立して、国民に最低生活だけは保障する。といっても全生活費の6割くらいの支給にして、あとは各人の労働努力に委ねないと怠け者を沢山生み出す事になりかねない。 そして基本的には契約社員は業種を極く専門性のある物に限り製造業では認めないのが基本だろう。派遣制度を認める限り、労働力は企業の雇用安全面として利用されることは、一目瞭然である。それは今回のようにいつも雇用不安を招き、ひいては社会不安に繋がるだろう。
世界金融危機が起きた原因は、利益至上主義が行き過ぎたところにある。資本主義というよりも、市場の暴走を防ぐための哲学や理念がない。 学者がどれほど力説しても金儲けの魔力には歯が立たないのが人間の本性である。だからこそ人間の叡智でもって暴走を食い止める必要があるのだ。それが政府の仕事である。アメリカの場合それが野放しになって、やりたい放題がまかり通っていたのである。そのあげくはドウか?世界同時不況
が発生して多くの人を苦境に追い込んだではないか。
賀川豊彦の経済思想を持ち出すまでもなく 物質中心でなく、人間を中心とした経済
人間中心の経済体系に最高の価値をおいて、全てを修正しなくてはならない。
今回の金融危機で判ったことがたくさんあるが、集約すれば利益優先が何にもまして求められた結果、人間が資本主義体制の元で生存しているということを、忘れていることにある。いや無視されたといった方が現実に近い。 今回の危機は
人間の生存が保証されて初めて企業が存続し、その活動を通じて利益を得るという基本が抜け落ちて、何が何でも利益優先が現実に行われた事を、改めて民衆の前に見せつけた。
こういう事が起こると、資本主義体制のもとで、結果的には 人間存在よりも儲けを優先させ、人々の生活を傷つけ、その結果、資本主義の健全な発達を阻害する。
労働が商品化され、派遣社員が生まれた。本人には責任のないところで雇い止めに会い、振幅の激しい資本主義経済の調整弁になった。これは本末転倒の話である。
企業のために人間がくいものにされている姿である。
労働者は雇用され労働の対価が賃金として支払われ、それによって生活が維持される即ち生存権が保証されるのである。これは資本主義成立の最も基本的な事柄で、逆に言えばこの原則が守られなくては資本主義は成立しない。しかし現実にはこの原則が破られ、多くの人が期限終了という合理的な理由で職を失い路頭に迷う結果を招いた。
続く
現実的な対応としては、
現在の資本主義に修正を加え、生活の安全網を急いで作る必要がある。まずは何よりも基本的な所得補償が大切だろう。所帯別に最低生活費を割り出して各世帯に国が配布する。財源は消費税はもちろんのこと、現在の国家予算の使い道を大幅に改変して生み出す。そういう他に所得の再配分を厳密に行って、出来る限り格差を少なく平準化させる。
ゆりかごから墓場までの社会保証制度を確立して、国民に最低生活だけは保障する。といっても全生活費の6割くらいの支給にして、あとは各人の労働努力に委ねないと怠け者を沢山生み出す事になりかねない。 そして基本的には契約社員は業種を極く専門性のある物に限り製造業では認めないのが基本だろう。派遣制度を認める限り、労働力は企業の雇用安全面として利用されることは、一目瞭然である。それは今回のようにいつも雇用不安を招き、ひいては社会不安に繋がるだろう。
世界金融危機が起きた原因は、利益至上主義が行き過ぎたところにある。資本主義というよりも、市場の暴走を防ぐための哲学や理念がない。 学者がどれほど力説しても金儲けの魔力には歯が立たないのが人間の本性である。だからこそ人間の叡智でもって暴走を食い止める必要があるのだ。それが政府の仕事である。アメリカの場合それが野放しになって、やりたい放題がまかり通っていたのである。そのあげくはドウか?世界同時不況
が発生して多くの人を苦境に追い込んだではないか。
賀川豊彦の経済思想を持ち出すまでもなく 物質中心でなく、人間を中心とした経済
人間中心の経済体系に最高の価値をおいて、全てを修正しなくてはならない。