目に見えたり、音で聞こえたり、舌で味わったあり、
いわゆる五感で受け止め、感じられるものを信じることは、比較的易い。
と言うのは、毎日がそれの繰り返しで、疑問を挟むことはめったにないからである。
ところが、目に見えないものいわゆる五感で感じないものを、信じるとなると、それは難しい。そういうのは人間は感覚、五感で大半を感じていないからである。
ご先祖を仏といえば、(一口でいえば)、先祖として、彼らはこの世に、いつの時代かに、必ず実在した人たちであるから、それらを仏として、受け入れても、それなりの時間がかかるであろうが、やがては受け入れることになるだろう。
神となると抽象的すぎて、なかなか受け入れて信仰することは難しい。儀礼的に拝むということを除いては、
存在するかしないかは、信じることができるか、できないかによって決まる。神仏の存在は五感で感じられる世界とは程遠いので、信じることが難しいのである。