カーテンの間から朧な月が見える。旧暦卯月十七日の立待月だ。
キーを打っている手をふと止めると月が見えない。いつの間にか雲に隠れてしまったようだ。
何に例える訳でもない。人の世の空しさは似通っている。
気に入ったなら、大切ならば、目を離すことなく見つめている方がいいのさ。
*
キーを打つ間に見失っていた立待月を再発見した。
相変わらず朧に包まれて輪郭すら定かではない。
たとえ隠れて見えなくなったように思えても、確かに君はそこにいるよね?
つい、そう問い掛けてしまいそうな初夏の宵闇である。
キーを打っている手をふと止めると月が見えない。いつの間にか雲に隠れてしまったようだ。
何に例える訳でもない。人の世の空しさは似通っている。
気に入ったなら、大切ならば、目を離すことなく見つめている方がいいのさ。
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キーを打つ間に見失っていた立待月を再発見した。
相変わらず朧に包まれて輪郭すら定かではない。
たとえ隠れて見えなくなったように思えても、確かに君はそこにいるよね?
つい、そう問い掛けてしまいそうな初夏の宵闇である。