A Rider's Viewpoint

とあるライダーのものの見方

世界はひたすらにそのままで

2012-05-24 22:13:36 | 所感
恨みも怒りも優しさも、人とコミュニケートしたいのが本質で、それが攻撃なのか、それとも優しさなのかに大きな違いは無い。
自分がどちらかを選んだかで、社会のその人に対する反応が変わる。
世界はひたすらにそのままで、それが素晴らしく見るのか、恨ましく見るのかは自分次第。
-- 為末 大 (@daijapan)



ある日、ツイッターで上記の言葉に出会った。僕が直接にフォローしている方ではないので、どなたかがRTをしてくれたのだろう。

その中の「世界はひたすらにそのままで」という言葉に打たれた。
これはまさに「無情」ということではないか。

昨年の震災から約一ヶ月後、このブログに桜のことをこう記した。
“桜はただ、あるがままにそこに咲く。人間の意図や思惑などにとらわれたりはしない。”......と。

桜を見る人間の方にのみ心がある。
桜を愛でられる僕と、震災直後で桜を愛でる余裕がなかった僕。

世界に変わりはなかったけれど、それに相対する僕自身が違っていたんだな。

世界はひたすらにそのままで、ただじっとそこに存在している。

その世界を見る僕らの目が曇りませんように。
いつも真っ直ぐに世界に向き合うことができますように。

傷口を舐めるなら

2012-05-19 23:09:14 | つれづれ
過去が、思い出が優しいのは、自分の都合の良いように改竄できるからかもしれない。

思い出は、甘く切なく懐かしい。
しかしそこには、ザラザラとした行き違いや、鬱屈した思い、心を刺される痛さや、思い上がりを気づかされた恥ずかしさはない。
脚色され、薄められ、口当たりの良いものしか残らない。

傷ついた心を癒すなら、過去という都合の良い嘘に逃げ込むのではなく、「現在」や「未来」に向かう方がいい。

現在を精一杯過ごすことで苦しさを忘れ、より良い未来を引き寄せることになるのであれば、それが何より自分にとって望ましいじゃないか。

solitude , a long-distance

2012-05-14 22:40:27 | ツーリング
久々のツーリングはトラブルから始まった。ハーレーのNさんの左ハンドルのユニットを停めているボルトが折れ、クラッチとミラーが緩んで回るのだった。酒々井SAで対策を検討した僕らは、すぐ次のインターで降り、ハーレーの代理店に向かった。

幸いなことに修理はすぐに終わり、高速に乗り直した僕らは成田を越え潮来で東関道を降りる。そのまま道なりに銚子へ向かい、「一山いけす」で昼食をとる。
まだ動いているイカの刺身やアイナメの煮魚に舌鼓を打ち、店をでる頃にはすっかり満腹になっている。犬吠埼灯台前のソフトクリームすら食べられないほどに。
小休止のあと九十九里へ向かい、波乗り道路を走り終わって一宮付近についたころには、もう午後五時なのだった。
時間的に勝浦方面に向かうことはせず、房総横断道路を経由して木更津からアクアライン方面へ。海ほたるで流れ解散とする。

今回のツーリングが楽しくなかった訳では決してない。気のあった仲間とオートバイに乗って、美味い魚介類を食べに行ったのだから。
しかし、何故か心の中に割り切れない思いが浮かぶ。

走るのも、曲がるのも、停まるのも、休むのも、食べるのも、全て気ままな僕だけのツーリング。
傍らを併走する影と、対向する風と、頭の中に浮かぶ想いだけが道連れの、孤独だけど自由なツーリング。

『独りきりで、より遠くへ……』

そんなツーリングに、たぶん僕は出かけることだろう。近いうちに……。

僕は嘘をつく

2012-05-06 14:38:05 | 所感
僕は嘘をつく。自分自身に対しても。

混ぜ、分け、大きくし、小さくし。
自分を守るために、他人の目を誤魔化すために。

でも自分自身は騙せない。それは自分のことであるから。

砂の城を築き、自分自身で壊したり、波が寄せるのに任せたり。
そんな風に時間を過ごし、自分で自分の傷口を舐める。
反芻して痛みを再確認させながら、耐えられるようになるのを待つ。
「それはもう昔のことだ」と、切り分けられる日が来るまで。

ちゃんと向き合おう

2012-05-04 23:36:02 | 所感
もやもやとした敗北感が胸の中を占めている。自分の評価とか生きてゆく楽しさの基準を自分ではなく他人の基準に、自分がどう見られているかという受け身の基準に置いてしまったのがここ数ヶ月の失敗のようだ。

趣味は他人に説明できないとか、自分がどう見られていようが自分の生活は自分でしか変えられないとか、当たり前のように思っていたことを何故かこの数ヶ月手放してしまっている。
他人に基準を委ねてしまうのは苦しい。相手の反応に一喜一憂したり、返信が遅いのは自分が認められていないのだと邪推したり。

「誰がどう考えていようと自分は自分」それで良かったじゃないか。
「自由であろうとするためなら孤独をも厭わない」のがライダーではなかったのか。

自分にちゃんと向き合おう。自分自身を立て直そう。
それがライダーでもあり、僕の矜持でもあり。覚悟でもあるのだから。