風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

3ヶ月半の旅を終えて・・・心を解き放してくれた 北海道 

2010-10-09 | 北海道の夏 3年目 (2010)

美瑛の《四季彩の丘》


                     


北海道での3ヶ月半の旅を終え、無事に戻ってきた。

北海道・長期の旅を始めて3年目となる今年は、
以前のように転々と滞在場所を変えるのではなく、
拠点となる地を2~3ヶ所に留めて、その周辺をじっくりと巡る旅とした。


最初の年は、自分自身の心を閉ざし、その場限りの旅人として、
北海道の風景の中を通り過ぎるだけの旅だったような気もする。




私は最近、自分の深い部分には立ち入って欲しくないという思いと、
人見しりの性格が加わって、
よほどの相手でないと自分をさらけ出せないでいた。

それが、北海道の広い大地と空に包まれているうちに、
気持ちがだんだん解き放たれてきたのだろうか。
地元の人と声を交わすことにためらいも無くなって、
今では「来年も待っているよ」と嬉しい言葉を掛けてくれる知人もできた。

最初は貝のようにギュッと心を閉ざしていたけれど、
こうして少し心を開くと、温かい出会いがあることを実感。

待ってくれる人がいる北海道。
来年も、元気で行けるといいのだけれど・・・
いえいえ、行けるように、もっと元気でいなければ


北海道滞在も、あと2日

2010-10-07 | 北海道の夏 3年目 (2010)


滝川の丸加高原の近くで、こんな綺麗なコスモス畑と、
それを作った女性に出会った。
私と同世代(だと思う)の女性が、御主人の亡き後、1人作り上げたそうだ。

農地を手に入れたものの、本格的な農業は出来ないので、
それならば花畑にして多くの人に喜んで貰おうと、数年前から始めたとか。





少々上りにくいが、手作りの展望台まで作ってくれているし、
隣の地には自分で作り上げた池までも。

「体が動く間は、こうしていたい」と話す女性。
リタイアした後の過ごし方はいろいろあるが、こんな生き方も素敵


                     


この地の滞在も、あと2日。
1ヶ月が本当に短かった。

到着した9月初旬は、北海道では滅多にない程の残暑が続いていたが、
9月下旬にはストーブを点けるほどの寒さになった。
北海道の冬は、駆け足でやって来ることを実感。

日頃はなかなか過ぎない1ヶ月も、北海道では短く感じる1ヶ月。
こんな短い1ヶ月なら、1年も短いのかもしれない。
そうしたら、あっと言う間に、私はお婆ちゃん。
そして、あっと言う間に、あちらの世界の住人に・・?
そう、それもいいかもしれないね。




滞在地から眺められる夕焼け。

空が広いので、青空も、雲も、夕焼けも、朝焼けも、すべてがダイナミック!

地域イベントに参加

2010-10-05 | 北海道の夏 3年目 (2010)
せっかく北海道に滞在するのなら、観光だけではつまらない。
地域の方たちと接することで、友人も出来るし、
何より地元の生の話が聞けるのが嬉しい。


                     

森林観察会



地元のグリーンインストラクターの案内で、近くの森を探索。



クルミ

「珍しいだろうから、あげるよ」と採ってくれた胡桃の実や、栃の実。
店先で見る堅い実と違って、緑の丸い実に面喰っていると、
「果肉を土に埋めて腐らせると、堅い実が出てくるよ」とレクチャーまで。

でも私、木の種類より、やっぱりお花がいい・・・ゴメンナサイ。



友禅菊

森林よりも、どうしても野に咲いている花の方にカメラが向いてしまう。


                     

レンガ窯作り

近くのキャンプ場に行ってみたら、手作り窯でピザを焼いて楽しんでいた。
窯の作り方に興味があったので、いろいろ質問していたら
「明日もやるので来たら?」と誘ってくださった。





耐火レンガを65個使って(下に敷くレンガを含めると100個)窯を組み立てる。
ビール箱を積んで台を作ってもいいらしい。





ピザのほかに、小さな坊ちゃんカボチャをくり抜いて、
バターと砂糖を加えて焼いたデザートも。


                     

蕎麦打ち

昨年初めて蕎麦打ち体験をして以来、興味が出てきた夫が参加。



マンツーマンでの指導。
この日は3回目の実習なので、前よりは幾らか慣れてきたようだ。




プロのようにはいかないけれど、まあまあの出来・・かな??

息をのむ、利尻富士の姿

2010-10-03 | 北海道の夏 3年目 (2010)
7月末に来た時には全く眺められなかった利尻富士を
「何としてでも!」の思いを胸に、その機会を待っていたら・・・
「北海道すべて快晴!」の天気予報。
「この機会を逃してなるものか」と、サロベツを目指す。


留萌(るもい)に出て、日本海を左に眺めながら北上。
空の色を映した海は、南国の海のような青さで広がる。





日本海に沿って原野の中をただひたすら、真っ直ぐに伸びる≪日本海オロロンライン≫
夏の花の時季とは違うけれど、
秋が忍び寄った原野の姿も、かえって北の果ての旅情をそそる。

と、だんだん、その姿を現してきた利尻富士の姿。







馴染みになった宿から眺められるサロベツ原野。

車で何十分走っても家がないなんて、多分、日本の中でも数少ないに違いない。







そして、ついに念願かなって眺められた、夕焼けに浮かび上がる利尻富士の姿。
打ち寄せる波にも茜色の夕焼けが映り込む。

息をのむ美しさに、その空の彼方に向かって思わず手を合わせる。

お気に入りの 《花の庭》

2010-09-30 | 北海道の夏 3年目 (2010)
銀泉台に行った日、予定していた時間よりも早く下山したので、
帰りは≪上野ファーム≫に寄り道。





今月(9月)末で今年の閉園を迎えるファームではあるが、
それでも秋の花が咲き揃って迎えてくれた。





もう来年に向けて、苗の植え替えを始めていた。
このまま雪の下で来年の春を待つのだそうだ。





花に溢れる庭園を抜けると、
敷地の中にある裏山・射的山の麓に、こんな大きな木が。
このファームの歴史を見続け、見守ってきたのだろう。





古い納屋を改造して作られた、その名も可愛いナヤカフェ。
この中から窓を通して見る庭の花が、切り取られた一幅の絵のようで、
いつまで見ていても飽きない。


実は今月上旬に開かれた≪上野ファーム、感謝祭≫に訪れた際、
その人の多さと混乱ぶりに、少々気持ちが引いてしまっていた。
「ゆっくり穏やかに風が流れる、本来の姿はどこに・・?」
「一体これから、どんな方向に向かうのだろう・・?」
と・・・

でも、「最後にもう一度・・」と訪れた、この日、
庭園の手入れをしている上野さんのお母さんと話す機会があった。

歳が同じということで、自分たちの子供時代のこと、青春時代のことなど、
話が弾む。
と、ここで、余計なことと思うものの思い切って、
最近気になったファームのことを話してみた。

その一つひとつを、嫌な顔ひとつせず、
「そういう声、本当に有難いです」と、耳を傾けてくれる。
その姿を見て、「あー、ここは大丈夫だ」の思いを確かにした。

私が一番気になっていた感謝祭も、来年からはファームでの開催は止めて、
地域の感謝祭として、場所を変えるとか。
ひとまず安心。

これで、私のお気に入り場所が消えずに済んだ

銀泉台の紅葉

2010-09-28 | 北海道の夏 3年目 (2010)
写真集で見て以来、一度その場所に立ちたいと願っていた≪銀泉台≫
その願いが、やっと叶えられた。

9月中旬に1度行ったが、ガスが掛っていて全景が見られなかったので、
今回は、そのリベンジで1週間後(9月26日)に再訪。

早朝に家を出て、層雲峡先の大雪湖・レイクサイト駐車場に車を置く。
そこからはシャトルバスに乗り換えて銀泉台バス停まで、その後はひたすら登山。





突然目の前に現れた、その美しさに立ちつくす。
これ!これが、私が実際に見たいと願った景色!
赤、黄、緑の木々が織りなす秋の錦絵が広がる。




この2~3日の冷え込みで、周囲の山は雪の衣を纏い始めた。




この銀泉台も昨日降った雪の名残が残っている。


紅葉と冠雪した山を見ていると、いよいよ冬の訪れを実感。
それにしても、つい先日まで暑い暑いと騒いでいたのに、
北海道の秋は本当に短い。





前日に降った雪で登山道はぬかるんで歩きにくい。
前回は第一花園まで登ったが、スニーカーでは滑ってしまうので、
今回は、その手前で断念。

心残りはあるものの、いつまでも若くはない。
年齢と体力を考えながら、撤退するのも大切なことだと言い聞かせながら・・
また次回・・・(あるかな?)

丘陵畑の美しい《美瑛》

2010-09-26 | 北海道の夏 3年目 (2010)
美瑛の丘は、花というより丘陵地に広がる畑の美しさがあり、
いつ行っても期待を裏切らない姿で迎えてくれる。




畑の中を網の目のように農道が走り、
自分の感性で、勘を働かせながら、思いのままに車を走らせる。





決して観光客バスは停まったりはしない場所だけれど、
こんなに美しい畑に心が惹かれる。




美瑛にある、花農園≪四季彩の丘≫

歩くのはちょっと大変なほどの広い花の丘。
入場料もとらないで維持していけるのかな?
有難いやら、申し訳ないやら。




昼食は、ガイドブックに載っていたレストランに・・・と車を走らせていた途中で、
ふと目にしたレストラン。
いったん通り過ぎたものの、その佇まいがどうも気になってUターン。
そして、今日のランチはここに変更。


食事が出てくる間に手に取って読んだ、ここのオーナーの著書によると、
新聞記者の仕事を辞めて、ここに居を移し、研修を経て農業を生業とすることになったとか。



ネーミングも素敵な≪雨の膳≫
私達は頼まなかったが、もう一つのメニューは≪晴の膳≫


①北の麻婆ナス(豆板醤代わりに三丈漬を使用)
②枝豆のすり流し汁
③そうめんカボチャの白ポン酢胡麻和え
④ズッキーニの花ご飯(花に味付けご飯を詰めオリーブ油で焼く)
⑤特別サービスのトマト

珍しかったのは、≪そうめんカボチャ≫と≪ズッキーニの花ご飯≫

≪そうめんカボチャ≫の話や、≪三丈漬≫の話などをゆっくり伺いたいと思ったが、
どうも最近、雑誌に載ったらしく、
雑誌を持ったお客さんが次から次に入ってきて、そても質問できそうもない
(それにしても、三丈漬って三升漬とは違うのかな?)



部屋の隅にある薪ストーブ

帰り際に調理している奥様に「御主人は?」と聞くと、
今日も畑で忙しく、奥様が調理担当しているとか。
(因みに、奥様は弁護士)

こんなにお客様が多いのに、レストランは週末のみの営業。
営利に傾くのではなく、自分の生きたいように生きるという選択。
潔く、すがすがしく、ちょっと羨ましい話でもあった。


北海道の最高峰 ≪旭岳≫

2010-09-24 | 北海道の夏 3年目 (2010)
日本で一番早く紅葉が楽しめる大雪山系の《旭岳》
今年の紅葉は1~2週間遅れているそうだが、9月17日に登ってきた。

登ると言っても、旭平まではロープウェイで、
その後≪姿見の池≫までの自然探勝路を2時間程歩いて。




ロープウェイを降りた途端に目に入った紅葉。




夫婦池(鏡池、すり鉢池)の間を通って、姿見の池を目指す。






手前の白い綿毛はチングルマ。
この花は、6月中旬からは可憐な花を咲かせ、雪が降るまでは綿毛や紅葉で楽しませてくれる。




避難小屋もある、≪姿見の池≫付近
右前方には、噴煙を上げる地獄谷

この先は森林限界で、石っころや岩ばかり。
私のようなスニーカーや軽装では、とてもとても登れない。
などと、装備のせいにして、頂上登山は今年もパス

                     

登山の後には温泉が一番!
と言うことで、天人峡に宿泊。



山の上と違って、ここはまだ紅葉はしていない、が、
柱状節理の断崖が続く渓谷が美しい。





渓谷に行く途中の森の中に存在する≪森の神様≫と言われる、
樹齢900年というカツラの木。
(木の脇に立った私と比較すると、その大きさが分かると思うが)

この寒さ厳しい北の地で生き続けた大木のそばに立つと、静かな威厳と優しさを感じた。

《風のガーデン》 & 《田んぼアート》

2010-09-22 | 北海道の夏 3年目 (2010)
富良野

富良野に行くとなれば外せない場所となった≪風のガーデン≫
昨年も一昨年も行ったのに、やはり今年も行きたくなった。




テレビドラマでは重要な場所として登場した、白壁の家。
花いっぱいのガーデンの中で、どの角度から見ても、やはり絵になる。





どこにこんな沢山の花が潜んでいたのかと驚くほど、
初夏から晩秋までの期間、次から次にと花が咲いてくる。


                        


鷹栖

富良野から旭川を通って、更にその先にある鷹栖(たかす)という町にある
≪田んぼアート≫
移動の途中に寄ってみた。


黒、緑、黄色の、それぞれの品種の稲で描いた動物の絵。
(あまりに大きすぎて写真に収まりきれない)
カーブしたり細かったりの線も、見事に作り上げている。

黒・・紫稲
緑・・ほしのゆめ
黄・・黄色稲(黄色亀の尾)


これが全体の絵




近くに寄ってみたが、稲の背丈がそれぞれに違うし、稲の育ち具合も全く違う。

どの稲が美味しいのかな?
稲刈りの時はどうするのだろう?
と、気になるが
いやいや、この際は、アートだけを楽しもう。

札幌での再会

2010-09-19 | 北海道の夏 3年目 (2010)
北海道にいる友人と、1年ぶりの再会。

まるで恋人に会うかのように心がはやり、
会った途端に、この1年の空白が埋まってしまう。





友人が案内してくれたのは、以前から一度行ってみたいと思っていた中島公園にある豊平館。
明治時代に西洋ホテルとして建てられ、今は国指定重要文化財に指定されている。




大広間では、ちょうど結婚披露宴の直前だったにも拘わらず、内部を見せていただけた。

明治・大正・昭和の天皇が滞在されたからだろう、シャンデリアの装飾にも菊の御紋が入っている。





豊平館の前庭にあるオープンカフェに一休みしたのが11時半。
ついでにランチも頂きながら、話に夢中になっているうち・・・
ふと気がつくと、もう4時をとうに過ぎ、何と5時間も座りっぱなしだった

「長いことお邪魔しました~」と、小さくなりながらカフェを後にした。





札幌駅まで歩く途中、夕方の≪大通り公園≫では、思い思いに楽しむ人の姿が。


夕食も一緒に過ごして、夜の札幌駅でのお別れ。
次はいつ会えるかな・・・
それまで体も心も元気でいなくては

旭川近郊にある 《上野ファーム》 

2010-09-17 | 北海道の夏 3年目 (2010)
旭川近郊の永山にある≪上野ファーム≫は、
テレビドラマ≪風のガーデン≫の庭造りを担当した上野さんご自身のファーム

昨年は花の盛りの7月に来たが、
今年は花も少なくなった9月に。









やはり9月の声をきくと、訪れる人も少ない。
秋の風が吹き始めた静かな庭で、花たちが最後の競演。





花嫁・花婿さんの写真撮影も始まった。

やや緊張気味の二人だったが、カメラを向けた私に気がつくと、
「あちらからもカメラが・・」と照れ笑い。
すかさずカメラマンから「その笑顔いいよ!」と声がかかる。
笑顔の元となった私、一役買ったみたい。




サンジャク・バーベナ

昨年来た時は、夏の花の盛りで沢山の人が訪れていたけれど、
この時季は、人も少なく、静かで穏やかな空気が流れている。
が、どちらも、このファームの姿。

しかし、人の多さと関係ない落ち着かない雰囲気が・・・
と思って眺めていたら、気がついた。
昨年に比べて、ファームの中に注意書きの看板が、やたら増えているのだ。
「苗を踏まないで」「種や苗を持って帰らないで」「立ち入り禁止」など・・・


ここは、花と人とが一体になれる心優しい場所だったのに、
心ない人が増えているということだろうか。

はたして、このファームはこれからどんな変貌をしていくのだろうかと、
だんだん姿を変えていく様を、ちょっと心配しながら眺めている。

幌加内 そば祭り

2010-09-15 | 北海道の夏 3年目 (2010)
蕎麦の生産地・幌加内(ほろかない)で、1年に1回の≪そば祭り≫があると聞いた。
この時季(9月5日)なのに、もう新そばが食べられると言うし、
蕎麦打ちに興味を持ちだした夫のためにと出掛けた。

幌加内に近づくにつれ、畑は蕎麦ばかり。
すでに刈り入れを前に枯れ始めているが、花の咲く時季はさぞかし美しかっただろう。





あいにくの雨になったが、会場は、すごい人出。
まず、はるばる広島県からやってきた≪雪花山房・達磨≫の高橋名人が打ったという蕎麦を食べるために並ぶ。
そう言えば、食べるために並ぶとは、北海道に来て以来のような気がする。




1枚700円と特に高くはないが、蕎麦、ねぎ、わさびの量の少ないこと。
でも名人が打った蕎麦なのだからと、味わいながら食べる。


時間がお昼にかかったため、順番待ちの列は更に長くなり、
待ち時間は20~30分。
しかし、みんな蕎麦好きのようで、じっと我慢。


そして、いよいよ一番見たかった、≪素人そば打ち名人戦≫



一回に10人の名人が揃い、5人の審査員の前で蕎麦を打つ。
制限時間は40分で、その間に粉をふるい、練り、のばし、切り、道具を片づける。





そして、その後は、こうして切りそろえた蕎麦を見物人に披露。

真っ直ぐ几帳面に並べている人あれば、少々の曲がりのある人あり。
打ち粉の多い人あれば、少ない人ありで、
打った蕎麦ひとつにも個性が出るものだ。

たかが蕎麦、されど蕎麦にかける人たちの意気込み、情熱。
その姿に拍手

大雪山系 黒岳に登る

2010-09-13 | 北海道の夏 3年目 (2010)
2ヶ月余りを過ごした滞在地の管理人さんの見送りを受け、朝9時に出発。

今晩の宿泊地は層雲峡に決めているが、
幸い天候も良さそうなので、今日のうちに大雪山系の黒岳に登ることにした。

層雲峡には11時に到着。
すぐにコンビニで昼食用のおにぎり、チョコレートなどを購入し、
11:20発車のロープウエイに滑り込みで間に合った。



黒岳には、ロープウエイで5合目まで、その後はリフトに乗って7合目まで行ける。



リフトに乗ると、足元の斜面には、紫と白リンドウの花がたくさん。

目の先には大雪山の山並みが、リフトの足元には秋の花が次から次に現われるので、
上を見たり下を見たりと忙しい。

北海道には冬のスキー用にリフトがあるので、こうして夏登山に使わせてくれるのが有難い。
が、7合目からの登山といっても、その厳しいことには変わりない。




こんな岩だらけの登山道。
大きな岩を両手も使って、しがみつきながら登る。



若くて身軽な人は、いとも簡単に岩の上をピョンピョンと登っていくが、
登山の経験もない老年二人は、よじ登っていく。

しかも、こういう道を2時間も格闘するのだから、登山って大変なことだ。


途中で雨が降り出して、見る見るうちに岩の間の土が削れていく。

先に登っていた夫が「危険だから降りよう」と戻ってきた。
が、8合目を目前にして撤退はしたくない。
「にわか雨だろうから、すぐに止むよ」と、動こうとしない私。
しばし、二人の押し問答。

そのうち、雨の勢いが弱くなり、やがて止んで、再び登山開始。
(ほ~らね、私の言った通りでしょ)




ダイセツトリカブト
濃い紫で美しいが、もちろん猛毒をもっている。


 
もうすぐ冬を迎える今も、こんな可憐な花が。
つかの間の命だろうに、健気に咲いている。




そして、ついに頂上に
高さ1984メートル。
(前方の高い山は旭岳と思うけど・・・)



ウラシマツツジが紅葉をし始めている。




景観の美しさに感嘆しながらも、吹き飛ばされそうな風に立つのがやっと。
岩の窪みにしゃがみ込んで、おにぎりを食べる。





頂上からは、登ってきた道とは反対に、大雪山縦走の道が伸びていて、
その1キロ先には高山植物の宝庫といわれる≪石室≫がある。

その石室に行きかけたが、あまりに風が強くて歩くのに時間がかかってしまう。
リフトの最終乗車時間に間に合わなくては大変なことになってしまうので、
ここは勇気ある撤退とした。

「この次は、石室に泊まるようにしてゆっくり来よう」とは言い合ったものの、
一昨年の登山時より相当に体力が無くなったことを実感

多分、これが最後の登山かも・・・の思いがよぎる


この地から離れる日も間近に

2010-09-11 | 北海道の夏 3年目 (2010)


7月上旬に植えた南瓜の苗が、こんなに大きくなっていた。
葉っぱの下には、もう実もなっていて、あとは熟すのを待つばかり。

こうして自分が植えた苗が育っている様子を見ると、
自分の代わりに、この地に根をおろしてくれているようで、何だか頼もしく感じる。


                     


地元の方に教えてもらった《フロックス》の丘。
丘の向こうには網走湖が眺められる。

10ヘクタール(東京ドーム2個分)に15万本植えられているが、
これは全て、地元の年配者のボランティアによると言うのだから驚く。

「来年から入園料を・・」という声もあるらしいが、それは現在考慮中とか。
確かに、この広さを管理するのは容易なことではないだろう。





現在も重機を使いながら耕して花畑を広げている。
ちょうど来年に向けて耕している人達がいた。

「この場所は何色のフロックスになるのですか?」と訊くと、
「さて、何色にしようかな~」と。
「白い花がいいかも」と私が言うと
「要望に応えようかな~」と笑顔が返ってくる。

はたして・・・何色の花が植えられるのか・・?
これは来年も来て確かめなくては



                     


さて、2ヶ月半のここでの滞在も明日で終わり、
次は旭川近くの地で1か月の滞在を予定している。

この地で充実した日々を送れたのも、町の人たちの笑顔に会えて、
温かい気持ちに触れられたから。
心からの感謝の気持ちでいっぱい



ここは毎日のように通った、馴染みの風景。

きっと、また、ここに戻ってきたい。
それまで元気に生きていかなくては

地域のイベント ロール転がし

2010-09-09 | 北海道の夏 3年目 (2010)
知人に誘われて、地域のイベントに「見るだけ」の参加。



重さ500キロの牧草ロールを転がして、そのタイムを競うゲーム。

男性は4人グループ、女性は5人グループで、
今回は57グループもの参加とか。

優勝賞金は、男性チームは20万円、女性チームには10万円なので、
参加する人は勿論、応援合戦にも熱が入る。





障害(高さ90センチの小山)を難なく越えるチームもあれば、
既定の時間を過ぎてあえなく失格したり棄権するチームもあり、
観ているほうも「ガンバレ、ガンバレ」と、力が入ってしまう。


                     




お昼はバーベキュー用のコンロ貸し出しがあることは聞いていたものの、
様子が分かっていなかったので何も用意していなかった私達。
イベント会場で販売されている野菜、お肉、おにぎりを買ってきて、
ささやかな二人バーベキュー

隣のグループは、網走の漁師さんのグループで、
蟹、海老、帆立、つぶ貝、ホッケなどの豪華メニュー





と、その漁師さんから
「よかったら、どうぞ」と、殻付きの帆立貝の差し入れが
俄然、私達の焼き網の上が豪華になった。

焼いている間も
「もう裏返した方がいいよ」
「バターと醤油入れてあげるよ」
と親切なこと!

それに、反対隣のかたとも話が弾んで、住所交換するまでに発展。

顔見知りばかりの中で・・・と躊躇する気持ちもあったが、
ロール転がしで笑い合っているうちに、心が通じ合ったんだろうね