風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

オンネトーを一周

2015-06-26 | 北海道の夏 8年目(2015)
オンネトーに来るたびに、
湖の対岸はどんな状態なんだろう・・・
対岸から見る湖の眺めはどうなんだろう・・・
と気になりながらも、1人で歩くには勇気がなく断念していた。
が、今回は、湖の綺麗な色に気を良くした夫が「歩こうか」と言い出した。
森の中を歩く準備(帽子、靴、上着など)はしていなかったが、
せっかくのチャンス!
ガイドブックを見ると「1周4キロ」とのことなので、軽装ながら歩くことにした。


 
オンネトー茶屋からキャンプ場の先までは、左に湖水を見ながら歩くが、
その後はうっそうとした森の細い道をひたすら歩く。


 
茶屋のかたの話では「熊はいないと思うよ」とのことだったが、途中熊の糞らしき物も見たので、ちょっと心配
熊よけ鈴も持ってこなかったので、鈴の代わりに
♪ある日、森の中、熊さんに、出合った~♪と、歌ったりしながら進んで行く


 
エゾオオサクラソウ(蝦夷大桜草)


 
ゴゼンタチバナ(御前橘)


 
森から自動車道路に出る直前に水芭蕉が。
すでにお花は終わっていたが、よーく探してみたら一株だけ残っていた



これは、歩き始めてすぐの場所から見た湖水。
日差しの具合で、此処から眺めた湖水の色がとても綺麗だった

待ち望んでいた蛍光ブルーのオンネトーを見ることが出来たし、
湖を一周することも出来たし、
幸先のいい北海道滞在スタートとなった

オンネトーに魅せられて半世紀

2015-06-24 | 北海道の夏 8年目(2015)
昔々、半世紀近く前の若かりし頃、大きなリュックを背負い北海道を周遊したことがある。
当時はリュックを背負った姿から「カニ族」と呼ばれた若者が北海道を廻ることがブームになっていた。

九州からは寝台列車で東京に行き、姉の家に宿泊。
その後は夜行列車で青森に向かい、青函連絡船で函館へ。
その後、函館⇒洞爺湖⇒襟裳岬⇒釧路⇒阿寒湖⇒摩周湖⇒野付半島⇒網走⇒稚内⇒礼文島⇒旭川⇒札幌と周遊し、
また函館から青函連絡船で青森に渡り、更に夜行や寝台列車を乗り継いで九州に戻った。
まだ飛行機に乗ることが一般的なことではなく、JRが国鉄と呼ばれていた時代で、
今のように旅館やホテルが多くはなく、ユースホステルや国民宿舎を利用したものだ。



その中で印象に残っているのが、滞在時間5分のオンネトー。
一日に1~2本しかないバスが終点のオンネトーキャンプ場で折り返す僅かな時間を利用して、
オンネトー湖畔まで走って行って、またバス停まで走って戻っただけのごく短い滞在だった。
が、その蛍光ブルーに輝く湖水の色は、いまだに忘れられない美しさだった。

その後は訪れる機会がなかったが、8年前に北海道滞在を始めた時以来20回位は来ているのではないだろうか。
しかし諸条件で色が変化する湖と言われる通り、あの最初に見た時の色には巡りあえず・・・
夫からは「昔の思い出は美化されるものだよ」と冷ややかな言葉もあったが、
それにもめげず、今年も2週間足らずの間に3度訪れた。
これはもう、老い先短い高齢者の「再び、あの色を」の執念のようなもの。
さて、今年は昔に見たような色のオンネトーをみること出来るのだろうか・・・


                                        

1回目 (6月7日)


雌阿寒岳(左)と、阿寒富士(右)


 
見る場所、見る時間、お天気具合などで、色が変化するので見飽きない。


                                        

2回目 (6月12日)

 
今日は、湖水を風が吹き渡ったり風がやんだりで、その度に色が変化する。
 


キャンプ場を抜けた先の湖岸
ここでは湖が近いので、より湖が身近に感じられるし、時季ごとのお花が咲いていて楽しめる。
 

帰る頃になってパーッと日が差し湖面が蛍光ブルーに輝いた
50年前に見たのも、こんな色だったような気がして感動
 

                                        

3回目 (6月15日)
この日は、朝起きると風がなくて無風状態。
こういう日は湖面が綺麗に違いないと、オンネトーに走る

 
思った通り湖面が安定していて、鏡のように対岸の木々が映って綺麗


 
こんな美しい湖面が見られるのに、訪れている人は本当に少ない。
もっと多くの人に見せてあげたいような、でも、このままそっとしておきたいような・・・



今年見るオンネトーは、この8年間で一番美しいような気がする。
50年も経てば周囲の環境条件も変化しているので、通常では以前と同じ色を保つことは難しいだろうが、
何とかここまで美しい色を保たれているのは、北海道だからこそだろう。
オンネトーへのアクセスは鉄道も路線バスもないが、
この不便こそが、環境汚染を防いでいるのかもしれない。

今年は待ち望んでいた色を見ることが出来たし、
もうオンネトー通いも卒業していいかな・・・と思ったりしているが・・

今年も、また北海道へ

2015-06-01 | 北海道の夏 8年目(2015)
北海道で夏を過ごすようになって、今年で8年目を迎える。
8年前は、夫の定年退職を待ち、退職した2週間後には北海道の地に立っていた。

とりあえず、北の地に行きたかった。
長い間を勤め上げた夫と、若い頃から憧れていた地で非日常の世界に身を置きたかった。
が、それが8年も続くとは、自分でも驚いている。

行くごとに、北海道の広い大地、でっかい空、澄んだ空気の魔力に惹きつけられたのは勿論だが、
何より、そこに住んでいる人の温かさに触れ、心を癒してもらえることが、
こうして8年目を迎える一番の魅力のような気がする。

今年は事情があり、出発が少し遅れてしまったが、
いつもは見ることが出来なかった我が家の花を数年振りに眺めることが出来た。



九州のお友達に頂いた紫陽花
鉢植えで頂いたものを地植えしたら大きく育ってくれた。



生垣のサツキ
夏の暑い日の水やりもしていないので場所によっては枯れてしまった花木もあるが、
この生垣の木は、何とか枯れずに残っていてくれる。


                                      

留守宅の管理依頼や、持って行く荷物などの準備を進めるなか、
「今年は、まだ?」
「待ってるよ」
と、北海道の友人達から連絡がある。
待っていてくれる人のいる有難さを思い、逸る気持ちで荷物を積み込む。
では、行ってきます