風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

季節は巡り・・春

2009-03-22 | 暮らしの中で
我が家の庭も、生垣の金木犀は芽吹き、
枯れ枝のようだった紫陽花の茎からも可愛い芽が伸びてきた。

生垣の根元に可憐に咲く白い花ニラの、
一斉にこちらを向いている姿が何とも可愛らしい。



今年は、もう各地で桜開花のニュースが相次いでいる。
人の様々な思いはそのままに季節は巡り、
当たり前ながら今年も春が来た。

春は出会いと別れが行き交う時でもあり、思い出も多い。
思い出すことが、ついこの前のようでもあり、また遥か幻のようでもあり。
不思議な感覚に戸惑うこともしばしば。

最近のことより、ひと昔やふた昔の記憶が鮮明なのが年寄りの特徴だと言うのなら、
どうも自分もその域に達したということなのかもしれない。


                          


家の中ばかりに居るせいか、日にちや時間の感覚がズレ気味のこの頃。
カレンダーを前にして、通院日などの予定を確認しながら旅行のプランを練る。

まだ重い荷物を持たせられない夫のことを考えて、ホテルは一ヶ所に滞在。
二人とも苦手ながらも、出来れば英語圏。
まだ一度も行ったことのない場所。
パッケージツアーではなく自分のペースで行動したい。
春の綺麗なお花に囲まれたい。
と、欲張りな注文を出しながら絞っていく。

途中、急に入った夫の通院日と重なったり、
二人して行く気が失せたりの頓挫を繰り返しながらも、
やっと先日、バンクーバー旅行の申し込みを終えた。

出発まで何事もないことを願い、
それ以上に無事な旅行でありますようにと願っているが・・・

湯島界隈を歩く

2009-03-04 | 近郊の散策
桃の節句・3月3日、テレビでは盛んに「今日は雪です」の予報。
すでに西日本方面では雪が降っていると、その状況が画面に映る。

だが私には外出を取りやめるという選択肢はない。
「何としてでも行かねば」
「行きたい」
「会いたい」
と、その思いで出かけた。

約束の時間の15分前に着いたと言うのに私は一番最後で、
友人達は駅の改札口で、寒さに身を寄せ合って待っていてくれた。

数ヶ月ぶりに会う仲間。
その中には1年ぶりの仲間の顔も。

予定のメンバーが、この寒さでありながらも1人の欠席もなく集まることは
皆の「会いたい」気持ちを表しているのだろう。
中には「雪が積もって帰られなくなった場合を考えて泊まる用意をしてきた」メンバーも!
その話に笑いながら、皆の心がほどけていく。

思いがけない縁で知り合った仲間だが、今の私には大事な仲間。
かけがえのない仲間だ。

近況を伝え合いながら、湯島天神を目指して歩く。
寒さの中でも心の中は温かさで一杯だ。


                        


湯島天満宮(通称・湯島天神)

遅咲きの梅が満開だった。
学問の神様として知られる菅原道真公を祀っていることで、
合格祈願に訪れる人が多いところだ。
ちょうど受験シーズンの後だったので、合格祈願の絵馬がギッシリと掛けられていた。

 
                        


旧岩崎邸庭園

三菱創設・岩崎家本邸だった建物で、重要文化財に指定されている。
設計は鹿鳴館やニコライ堂なども手がけたイギリス人のジョサイヤ・コンドル。

金唐紙(きんからかみ)とよばれる豪華な壁紙、
柱や天井などに施された彫刻、
イギリスミントン社製の象嵌タイルなど、
贅を尽くし、明治期の建築文化の粋を集めて建てられたことが伺える。


また、この岩崎邸の横の坂道は森鴎外の小説「雁」の舞台にもなり、
さだまさしの「無縁坂」でも歌われた場所だ。
今日は坂の下から眺めただけだったが、次回はこの坂道も歩いてみたいと思っている。