風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

濤沸湖(とうふつこ) 《ヒオウギアヤメ》

2012-06-29 | 北海道の夏 5年目 (2012)
網走市の南に広がる濤沸湖(とうふつこ)
広さは900ha、周囲長は30㎞という大きな湖だ。
ここはオホーツク海とつながっている汽水湖で、湖の周辺は湿原となっている。
特に野鳥が多く飛来するので、鳥好き達には観察する場所として人気があるらしい。

ここには、つい2~3週間前に開館したばかりの「濤沸湖水鳥・湿原センター」があり、
この建物の中から望遠鏡で鳥観察が出来る。

このセンターの居心地がいいので6月19日、20日と続けて行ってきた。
(多分これからも足繁く通うことになりそうな気がする・・・)


  
センターの前にはヒオウギアヤメの群生が広がり、まさに今が満開だった。


  
放し飼いのポニーがじゃれ合いながら草を食べて食事中
「ねえ、こっちに来ない?」と呼びかけると、言葉が解るように近づいてくる。

ポニーは小さいので威圧感がないし可愛い。
特に黒白のブチのポニーは、以前うちで飼っていた犬・バロンと色も雰囲気も似ていて特に可愛い。

このポニー達、凄い食欲。
近くに来るとバリバリッと、草を食べる音が凄い。
ヒオウギアヤメがなくなるのでは?と心配したが、アヤメは毒性があるのでポニーは食べないとか。
ポニーは食欲を満たし、人間は草を抜く手間がなくなるとは、上手くしたものだ。


                        

ちょうど近くの《濤沸資料館》の館長さんが居合わせ、
話の流れで「よかったら資料を見ますか?」と言って、案内してくださった。



小学生の頃から収集したという植物、昆虫、魚介類、動物。
熊以外はすべて館長さん自身が剥製・標本なさったものばかりだそう。


これは私が一番気に入った貝殻《アオイガイ》
タコが住みかとする貝ということだが、その曲線と色がとても綺麗。

たまたまの出会いから、こうして鍵まで開けて案内してくださって本当に有難い。
北海道の方の親切はいつも感じるが、今日もこの出会いと優しさに感謝。


小清水原生花園 & ワッカ原生花園

2012-06-27 | 北海道の夏 5年目 (2012)
オホーツク海岸沿いにある《小清水原生花園》 と 《ワッカ原生花園》
花の盛りには少し早いが、この時季だからこその花に会えるかな?と出掛けてみた。


6月12日

網走、釧網線の「原生花園駅」の前に広がる《小清水原生花園》

花の盛りには少し時季が早かったが、
それでも黒ユリなど、珍しい花が見られた。

  
クロユリの群生
色が地味なので目立たない。
じっくり観察しないと見落としがちなだけに、見つけた時はとても嬉しい。

私が子供の頃「黒ユリは恋の花♪」という歌謡曲が流行った。
「恋の花」と言うくらいだから情熱的な香りでもするのかと思ったけれど、
期待に反して、あまり素敵な香りでもない・・・(失礼)


  
《ハマハタザオ》(浜旗竿)

海岸に、旗竿のように真っ直ぐ立っているということで名づけられたらしいが、
真っ直ぐスラッと立っているせいで、風に揺れて写真に写すのが難しい。
アップの写真は、手で支えて何とか成功。


  
オホーツク海に面した丘に咲く《ハマエンドウ》


  
《エゾノコリンゴ》
この時季、いつもは既に咲き終わっているらしいが、今年は寒くてまだ咲いていてくれた。

リンゴと名前は付いているが、実は小さくて食用にはならないらしい。


                           

6月15日
  

ワッカ原生花園は、サロマ湖畔の網走側にある原生花園で、
現在は工事中の為にネーチャーセンターの周辺だけしか歩くことは出来ない。
が、限られた範囲ながら、黄色のセンダイハギが満開だった。

7月に入れば砂州の先まで10キロ程の遊歩道を歩けるので(自転車で走ることも)
また来月来てみよう。

期待の花、残念続き・・・

2012-06-25 | 北海道の夏 5年目 (2012)
6月12日
まず、芝桜を見たいと東藻琴へ行ったが、残念!
やはり少し遅かった。

  
5月下旬なら山全体が赤・ピンク・白の芝桜で埋め尽くされるのに、
今日は、麓あたりに色褪せた花が少し残っているだけ。


その帰りに、やはり「駄目だろうな」と思いつつも微かな望みを持って行った網走湖畔でも・・・


すでに水芭蕉は終わっていた。

残っている葉の大きさを見ても、本州のものとは大きさが全く違う。
ますます花を見たいと言う思いは募ってくる。


6月13日
昨年、その姿を一変してしまった能取湖(のとろこ)の《サンゴ草》(別名アッケシ草)
今年は少しでも元気になったかな? と、行ってみたが、
やはり今年も以前の元気な姿には戻っていなかった。

  

ガッカリしながらも、その乾燥しきった土の中に小さなサンゴ草がポツポツと芽を出しているのを見つけた。
今年は無理かもしれないけれど、来年には何とか・・・と期待を持とう。


相次いで花の残念が続いたけれど、この地に来るのが予定よりも1ヶ月も遅れたのだから仕方がない。
まあ、これは来年の楽しみに残しておこう。
(って、来年も来るの??)

滞在先へ

2012-06-23 | 北海道の夏 5年目 (2012)
6月11日
帯広のホテルで朝食後、いよいよ滞在先の網走近郊に向けて出発。

高速・道東自動車道で足寄(あしょろ)まで行き、
その後はオンネトー ⇒ 阿寒湖 ⇒ 相生 ⇒ 津別 ⇒美幌を経由して目的地へ。


小雨煙るオンネトー
残念ながら、阿寒富士・雌阿寒岳は雲に隠れて見えない。


エゾオオサクラソウ(蝦夷大桜草)
冷たい霧雨の中で、ピンクのオオサクラソウが歓迎してくれた。


                           
 
滞在先には2時過ぎに到着。
今年も元気な顔に会えるかな? と思いながら、馴染みになった方たちへの挨拶に伺う。

知り合いになったのは中高年の方が多いせいか、会うまではお元気かな?と気になる。
今回は1人のかたが5月に入院したらしいが、もう既に退院して自宅療養中とか。
でも、ひとまずお元気だったと言うことで一安心。


しかし、北海道は寒い
地元の人達も慌てて冬物を引っ張り出したと話していたが、本当に冷え込む。
すぐに灯油を買いに走りストーブを点けたり、持参した長袖を重ね着したりで大慌て。


                     



大好きな山菜や、抜いたばかりの野菜

Nさんが畑から「少し早いけれど」と、抜いてくれた野菜と、
地元直売所で買った《わらび》
それに、知人に頂いた《野ブキ》
新鮮なものばかりで、キッチンに立つのもウキウキする。



やはり1年ぶりの、これも大好きな《塩水ウニ》

今晩の献立は、塩水ウニ、ワラビの煮物、クレソンとアスパラガスのサラダ、フキ煮物。

トロンとした、やわらかなウニは、この僅かな期間しか食べることが出来ない。
しかも地元産の新鮮なものは、この地でしか食べることが出来ない。

コレストロール値が・・・
中性脂肪が・・・
なんて、この際忘れて、ビール・白ワインと共に「ウットリ」しながら頂く。
あーー、美味、美味

六花の森 《オオバナノエンレイソウ》

2012-06-20 | 北海道の夏 5年目 (2012)
  

一年ぶりにやってきた中札内にある《六花の森》はリニューアルしていて、
入口の場所も移動しているし、園内には小川もつくられて様変わりしていた。

が、整えられた園内を楽しむ前に、とにかく、あのオオバナノエンレイソウ(大花延齢草)を見たい!と、
群生地を目指して足を速める



この道の先に、あの白い花が群生していることを願い、心が逸る



そして、やって来た森の中は・・・
すでに咲き終わって、花一輪見当たらず・・・

「無理かも・・」
「無理だろう」
とは思いながらも、でも、かすかな望みを持っていたのに
満開とは望まないながらも、せめて少しでも咲いていてくれたらいいのに

ガッカリしながら出口近くまで来たら・・・
あった   咲いていた


わずかに1株だけだけれど、ここにだけ残って咲いていてくれた



散る寸前で、もう2~3日後では残っていなかったかもしれない。

地味な延齢草の中でも特に大きい「オオバナノエンレイソウ」は、
北の地の春を象徴する花のひとつで
北海道大学の校章にもなり、寮歌「都ぞ弥生」の中でも歌われている。

5年前に初めてこの花の存在を知り、
それ以来「一度でいいから見てみたい!」と思い続けていた花に、やっと会うことが出来た!

本当は群生を見たかったのだけれど、
でも少しであっても、こうして実際に見られただけでも感動

北の大地美術館 (中札内美術村)

2012-06-18 | 北海道の夏 5年目 (2012)


中札内美術村の林の中は、スズランが満開だった。
遊歩道を歩いていると、甘いスズランの香りが漂ってくる。

スズランは別名《君影草》(きみかげそう)の名の如く、葉の影に隠れるように可憐に咲いている。
但し、外国から入ってきたドイツスズランは、葉の上に花を咲かすらしいが。



白いスズランのそばにピンクのスズランがと思ったが、
これは《ベニバナイチヤクソウ》の花らしい。
葉は全く違うが、花は大きさも形状もスズランにそっくり。




この中札内美術村の中の《北の大地美術館》を目指して、
スズランの香りを楽しみながら歩いていく。



この《北の大地美術館》で展示されている絵よりも、私が楽しみにしているのは・・・


この場所
ここから眺める外の風景が、何より大好き

ここに座っていると、時間も周りも自分も忘れてしまいそう。


帰りぎわに「もう一度」と行ってみると、私と同じようにじーっと座っている女性がいた。
この人もきっと時間も我も忘れて、林と一体になっているのだろう。

友人が迎えてくれた花ガーデン

2012-06-16 | 北海道の夏 5年目 (2012)
  
今年もやってきたガーデン

「きっと友人はいるはず・・」と思った通り、
ガーデンの入り口で開園の準備をしていた友人と一年ぶりの再会。


ここで教えてもらった花《ライラック》
我が家の近くではあまり見かけないが、この時季、北海道を車で走っていると家の庭に良く見かける。

ライラック色と言えば藤色をイメージしていたが、実際には藤色だけでなく、白、ピンク、あずき色と様々。
北海道では特に珍しくもない花なのだろうが、九州育ちの私にとっては新鮮な思いで眺めている。

 

ニリンソウ(二輪草)

友人が団体さんに、この花の説明をしていたので隅っこで聞いていたら
「1つの茎から2本の花が出るので《ニリンソウ》と言いますが、
中には3本も4本も出ていたりして、その場合は《フリンソウ》・・・とは言いません」と。
もちろん団体さんも私も大笑い。

この美しいガーデンだけでなく、彼の案内も人気を支えているひとつのようだ。



《オオバナノエンレイソウ》が見たいと言う私の願いを聞いて、
「じゃあ、とても珍しい八重のオオバナノエンレイソウを見せてあげる」と案内してくれた。

滅多に見ることのできない八重の花。
ほのかにピンクがかった花びらは、雨にしょぼ濡れながらも存在感がある。

  

雨が降った後は足元が濡れるので、奥の芝生ガーデンにまで足を運ぶ人はほとんどいない。

本当は晴れ渡った空の下での散策がいいのだけれど、こんなお天気も静かで落ち着けるなあ・・と、
そう感じたひとときだった。

フェリーで北海道へ

2012-06-14 | 北海道の夏 5年目 (2012)


6月8日 大洗港からフェリーに乗船
台風一過で波が高く、フェリーは揺れが激しかったが、酔い止め薬のおかげでグッスリ。

6月9日 苫小牧に到着
到着までの約17時間、酔いもなく無事乗り切れた。
が、苫小牧の何と寒いこと
温度計を見たら13℃で、薄着だったせいもあるが震え上がってしまった。

ガソリンスタンドのお兄さんに
「今日は特別寒いの?」と訊くと
「いや、苫小牧は大体こんなもんですよ」の返事。
分かっているつもりなのだが、改めて北海道の涼しさ(いや寒さ)を実感。

苫小牧からは本日から2泊する帯広を目指し、道東自動車道に乗る。

帯広に泊まる目的は、この近くに住んでいる友人を訪ねることと、
オオバナノエンレイソウ(大花延齢草)を見ること。

友人には訪ねることは連絡していないし、
オオバナノエンレイソウを見るには時季が少し遅い。
さてさて、帯広での目的を果たすことは出来るのかな・・?


                        

北海道最初の夕飯は、帯広に来るたびに気になっていた小料理屋さんに入ってみた。
注文は全8品のおまかせ料理。


お刺身の、ホッキガイ、帆立が新鮮で美味しい。

右は、夫が一番気に入った《カスベの一夜干し》
カスベとはエイのことで、骨が柔らかく、コリコリとして美味しい。
「いつか俺も作ってみよう」という夫の言葉を信じて、その「いつか」を待つことにしよう。


鶏・玉葱の鉄板焼きは、お願いもしないのに醤油味と味噌味の両方を作ってくれた。
誰しも両方を食べたくなるものだし、こういう細やかな心遣いが嬉しくなる。

そして最後のご飯は、焼きおにぎりに出汁をかけた少し変わったお茶漬け。

ごちそうさまでした

夏が近づくと、心は北海道へ

2012-06-07 | 北海道の夏 5年目 (2012)


2年前、九州の友人が鉢植えのアジサイを送ってくれたので、
花を楽しんだ後、庭に地植えした。
それが大きくなり、去年も今年も淡紫色の花が目を楽しませてくれている。

アジサイには雨が似合う。
関東地方の梅雨入りも、もうすぐだろう


                        

出来れば5月から行って北海道の春を味わいたいと思っていたが、
どうしても外せない用事があり、6月上旬の出発となってしまった。

湿原に咲く水芭蕉は、もう咲き終わってしまっただろうか・・・
今年こそ、オオバナノエンレイソウを見られるだろうか・・・
山を埋め尽くす芝桜は咲き残っているだろうか・・・
そして、大好きな山菜は山に残っているだろうか・・・
と、気持ちは北海道にあり、気はそぞろ。

                           

だが、気持ちとは反対に、その準備は結構大変

滞在先の申し込みやフェリー予約が済むと、まず留守中の家の片付けから始まる。
冷蔵庫や買い置きの食品を片付ける。
庭の草取りや木の枝切りをして、台風の時を考えて小物を片付ける。
新聞、水道、ガスの休止の連絡。
郵便物の転送依頼。
お隣さんや近くの交番に長期留守を伝え、
近所の友人には郵便受けの管理をお願いする。
その他いろいろ・・・

持って行く物は、
10月初旬までの滞在を考えて、夏物以外に寒さに備えての衣類も。
お鍋、食器類も少々。
パソコンだけでなく、今年はプリンターも。
夫の薬も一度に4ヶ月分も貰えないので、足繁く病院に通って貯めておかなくてはいけない。
その他いろいろ・・・

「そんな忙しい思いまでして・・・」と、よく言われるが、
今の私にとっては、そんな思いまでしても行きたいのが北海道。
あの広い空と大地に身を置くと、心が解き放たれる。

さあ、あと数日。
頑張ろう

大学での講座

2012-06-05 | 近郊の散策
先月から毎週、大学での公開講座に通い、束の間の学生となって学んでいる。
(残念ながら、私自身の用の為に中途で通えなくなってしまうが・・)

夕方からの講座だが、早めに出掛けて他用を済ませ、神楽坂でランチをとる。


友人に教えてもらった割烹「加賀」

「加賀屋」グループとなれば相当の料金では?と思いきや・・・


ステーキ丼御膳が1200円と、驚くほどリーズナブル。
これが夜ともなると安くても7000円からと言うのだから、ランチは本当にお得

ご飯の上に炒めた玉葱・もやしをのせ、その上にスライスしたビーフステーキ・葱・海苔が。
他に、茄子の揚げ煮、かきたま汁、茶碗蒸し、漬け物、デザート。
味は勿論、「美味しゅうございます」


  

その後、四ツ谷にある大学へ



少し時間が早すぎたので、大学横の土手や、キャンパスを散歩。

  

この大学には、友人のお嬢さんの受験付き添いで来たことがあるが、
あれから10年・・・
懐かしさと、その間のいろいろな出来事を思い、年月の重みをつくづく感じた。