風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

手術、無事終了

2008-08-20 | 北海道の夏 (2008)
北海道での生活を1ヶ月残しての緊急帰宅となったが、
何とか18日月曜日に、夫の手術が終わった。

帯広での診察時より、さらに網膜の剥がれ部分が広がっていたために、
レーザー手術などではなく「硝子体手術」となり、同時に「白内障手術」も行うことになった。

局所麻酔で3時間近くかかった。
麻酔が効かなくて、途中、麻酔を強めてもらったが、それでも相当痛かったらしい。
グッタリして頭を抱え込んで、車椅子に乗って手術室から戻ってきた。

目の中に入れたガスが上に浮くように、これから10日間位は下向きの生活をしなければならないらしい。
寝る時も下向きに、食べるのも下向き、トイレに行く時も下向き。
首や腰が痛いらしいが、ここで頑張らなくては網膜がくっ付きにくいということだ。
こんな手術を2回、3回と繰り返すのは避けたいので、ここは辛抱するしかない。


まあ、何はともあれ、北海道での診察から4日目で無事手術ができて、心から感謝している。
お医者さまに、支えてくれた人たちに、我が家の車に、私の「火事場の○○力」に。

そして何より、見守ってくれた大きな存在に 「ありがとう!」


 菜の花に似ているキカラシの花畑 (富良野 日の出公園)

緊急、自宅に戻る

2008-08-20 | 北海道の夏 (2008)
14日、帯広の総合病院に行き、検査の結果「網膜剥離」という診断。
「早めの手術が必要」とのことなので、帯広での手術を希望したが
「ここは早くて来週の手術になり、その来週も予定で一杯なので、できれば関東に戻る方がいいでしょう」と言われた。

夫は運転できる状態ではない。
私は家の近くばかりの運転で、遠出の運転をしたことはあまりない。
だが、何としてでも帰るしかない。

フェリー会社に電話すると
「お盆なので、明日以降はしばらく空きはありません」と。
「ただ今夜の深夜便なら、ありますが」と。

こうなったら、手続き終了時間の午前0時までに苫小牧港まで行くしかない。
その時点で午後4時。
2LDKに広げた荷物を片付け、車に積み終わったのが1時間後の5時。
それから私の、必死の運転が始まった。

うちの車にはナビはついていない。
今回の北海道旅行の前に取り付けることも考えたが、私は地図を見るのが好きだし、自分で探し当てた達成感が好きだから、敢えて購入はしなかった。

だが今回は夫に目を使わせたくないので、地図はあまり見せられない。
夫には、道路案内標識だけは見落とさないように頼んで出発した。

帯広から高速道に乗って十勝清水で降り、国道に入る。
北海道の道路は照明が少なくて暗い。
更に、雨が降ってきた。

十勝清水から夕張までは「日勝峠」を越えていくのだが、
この場所は大きなカーブの連続だ。
そして悪いことに、数メートル先も見えない程の濃霧だった。
トンネルも多いのだが、そのトンネル内にも霧が入り込んでいる。
車の量も多いので、スピードを落とせば追突の心配もある。
ひたすらセンターラインを目印に、辺り一面真っ白な霧の中を走る。

少し霧が薄くなった場所で、前の車が大きく右にそれたのでスピードを緩めながら注意して見ると、大きな鹿が座り込んでこちらを見ている。
どうも立ち上がることが出来ないようだ。
そのままでは後続の車にぶつかってしまう。
心配だったが車を止めるスペースもないし、こちらも先を急いでいる。
「どうか助かって欲しい」と祈りながらも、こちらも必死でハンドルを握る。

夕張から再び高速道に乗り、苫小牧港に着いたのは午後9時。
休憩もない4時間の運転だった。

フェリーには無事に乗れたものの、今度は茨城・大洗港から自宅までの運転がある。
北海道の高速はともかく、車の量の多い首都高速などを走るのは恐い。
だが、誰も頼む人はいない。

姉が甥に行かせようと言ってくれたが、あいにく甥は旅行中で無理だった。
車の陸送を依頼して私達だけ電車で戻ることも考えた。
だが、これからの病院通いを考えれば車はなるべく持って帰りたい。
ということで、何とか自分達で頑張るしかない。

そして、無事に帰ってきた。
北海道を出発して、フェリー乗船時間も含めて30時間。
自分の運転で戻ってきた。
まさに、火事場の○○力だと思う。
何かが私に、自分でも信じられない力を与えてくれたに違いない。

美瑛の丘

2008-08-20 | 北海道の夏 (2008)
8月13日

美瑛は、富良野から車で30分位のところにあり、
季節ごとに異なる表情を見せる「パッチワークの路」や
連なる丘の美しさを見せる「パノラマロード」が人気の場所だ。

CMシーンで一躍有名になったという「マイルドセブンの丘」や「セブンスターの木」などを見ながら、美瑛の丘陵の美しさを満喫。
畑の作物によって色が違うので、まさにパッチワークのよう。
車窓からの景色は見ていても飽きない。

丘のはるか先に立つ木も、それぞれに味わいがあって名前がつけられたりしている。
これは「親子の木」
子供を間に挟んだ親子の姿をイメージしたらしい。
意識して植えたのではないだろうが、言われて見ると、確かに3人家族が寄りって居るように感じる。





その後、写真家・前田真三のギャラリー「托真館」に行った時に
「四季彩の丘」の道しるべを見て、ついでに寄った。
そして、これが大正解!

丘一面に広がる花畑で、ラベンダーが私達を待っていてくれた!
ラベンダー畑が一面に広がっていた!

「ねっ!?やっぱり富良野に来てよかったでしょ!!」
と、手柄を立てたように胸を張った私。







             


花・花・花に囲まれた2日間を過ごして、午後遅めに帰路についた。
が・・・・・・・・

運転していた夫が「中央線が2本に見えて、まともに運転できない」と言い出した。
「疲れが出たのかもしれないね」と運転を替わったが、助手席で片目を押さえて前を見ていた夫が
「右目だけで見ると視野の半分が欠けている」と。

今日は遅くなったので、明日は病院に行ってみることにした。

ラベンダーを求めて

2008-08-19 | 北海道の夏 (2008)
8月12日

富良野に行くことにしたが、今の宿舎からは少し距離がありそうなので、
1泊することにした。

富良野といえばラベンダー。
果して8月の中旬というこの時期にラベンダーはもう咲いていないのかも・・・と、
諦めが半分、でも淡い期待も半分。

まず、テレビドラマ「北の国から」の舞台となった「麓郷の森」へ寄る。
このドラマに登場する子供達が、ちょうど我が家の子供達と同じ年代と言うこともあって、家族みんなで毎回欠かさず見ていたものだ。
舞台となった懐かしい風景を見ては、あの時の我が家での会話を思い出していた。


その後は、いよいよラベンダーを求める旅。
この富良野行きを決める時、夫は「ラベンダーが咲いていないのなら富良野に行っても意味がないので行かない」と言った。
「でも、ここまで来て富良野に行かない手はないよ」と、強引に誘ったのは私。
だから、どうしてもラベンダーには咲いて欲しかった。
というか、咲いていてもらわなくては困るのだ。

最初に行った「彩香の里」には、僅かながらも一区画に遅咲きのラベンダーが咲いていた。
それに、ラベンダーに負けないほどの花々が。
ひまわり、ケイトウ、サルビア、おいらん草、マリーゴールド、コスモスなど・・・


彩香の里




そして次は「ファーム富田」
ここは観光客がとても多い。
ラベンダーのほとんどが刈り取られ、最後に残ったラベンダーの刈り取り作業をしていた。
「まあ少しだけど最後に残ったラベンダーも見られたし、刈り取りの風景も見られたと言うことで、いいじゃない?」と、
強引に夫の納得を誘う。


ラベンダー刈り取り風景 (ファーム冨田)



その後は、「日の出公園町営ラベンダー園」と「フラワーランドかみふらの」へ。
ここも、ほとんど終わりかけながらも少しだけ花を残したラベンダーとご対面。
何だか、周囲の花の勢いに消え入りそうな印象・・
でも、ラベンダーを求めてきた観光客の「わー、まだ咲いてる!」の声が行き交う。





今日の宿泊は、「前庭には広いラベンダー畑が広がっている」という紹介文で選んだホテルだ。
しかし今年の開花は例年より早かったそうで、刈り取りは終わっていないものの、そのほとんどは花の盛りを過ぎていた。
うーーーん、次回の富良野旅行は、是非7月にしなければ。


熱気球フェスティバル

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
上士幌の町で行われる「熱気球フェスティバル」は今年で35回目を迎え、
今年は8月8日~10日までの3日間に行われた。
全国からのエントリーは30を超えると言うので、朝6時のスタートに合わせて行ってみた。

真っ青な空にカラフルな熱気球が次々に浮かび上がって、それはそれは美しい。






時間が早すぎるせいなのか、それとも北海道という地域性なのか、見物客が思ったほど多くない。
立ち入り禁止の柵も曖昧で結構近くに行けるので、熱気球パイロットやスタッフの会話も聞こえる。

3歳くらいの男の子が、パイロットで今にも飛び立とうとしている父親に泣いて訴えている。
「パパ~、どこ行くの~」
「行かないで~」と。
ママが「すぐに戻ってくるから大丈夫よ」と、なだめている。


私は青い空が好きで、それでいて苦手だ。
青い空を見上げていると涙が出てくる。
空に浮かぶ熱気球を眺めていると、何故か涙が出て仕方なかった。


黒岳登山

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
8月10日

先日ドライブに出た時に立ち寄った層雲峡。
黒岳まで登れると聞いたが、夫がスニーカーを履いていなかった為に断念した経緯がある。
今朝の雲ひとつない空を見て、今日こそと決める。


朝7時半に家を出る。
急に決めたことなのでお弁当の準備も出来なかったので、途中おにぎりやお弁当を買い、層雲峡ロープウェイ乗り場に着いたのは9時。

ロープウェイに乗って黒岳5合目へ。
更にリフトで7合目へ。
7合目から頂上を目指し出発。

想像していた道とは大違いで、岩がゴロゴロしていて登りにくくてたまらない。
ものの数分後には、もう息切れ。
それに日陰の場所すらない。
これで果して頂上まで登れるのかと不安が頭をかすめる。





何度も休憩をとるが、2人とも岩道との闘いに足がガクガク。
暑さに息もあがる。
やっとの思いで8合目まで登ったところで「もう、ここで引き返そう」と話していた。
ところが、そこに通りかかった二人連れが「もう半分近くまで来ていますよ」と声を掛けてくれた。
「半分!?」
「それなら、もうすこし頑張ってみようか」と、また歩き出す私達。

何度も限界と感じながらも、声を掛けて励ましてくれる人、山の美しさ、花の美しさ、空の美しさに力を貰いながら、何とか頂上まで登り切った。





黒岳は標高1984メートル。
「北海道、大雪山に紅葉が始まる」と秋の訪れを一番に報道されるのが、この黒岳だそうだ。
その美しい錦絵の紅葉の見頃は9月上旬から下旬だとか。
9月といえば、あと3週間。
これから急に気温も下がってくるのだろうが、今日の山の暑さを思うと何か信じられない。
本当に北海道は、関東のものさしでは計りきれない不思議なところだ。

秘湖 《東雲湖》

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
8月9日





北海道三大秘湖と言われる三つの湖のうち、東雲湖(しののめこ)だけを見ていなかった。
(三大秘湖は、オンネトー、オコタンぺ湖、東雲湖)

どのガイドブックを見ても「東雲湖」は行くのが困難だと紹介しているが、「行けない」とは書いていない。
然別湖のネイチャーセンターで聞いてみると「往復4時間で行ける」とのこと。
それならばと、軽食を持って出発。

湖沿いの森の中の、けもの道のような細い道をたどる。
熊笹をかき分け、倒木を乗り越え、熊よけの鈴を鳴らしながら歩く。
時には小鳥のさえずり、時にはナキウサギの鳴き声を聞きながら、ひたすら東雲湖を目指す。

森を抜けると、東雲湖があった。
だが、湖水には葦が生えて陸化が結構進んでいる。
何年後か何十年後には消えてしまう可能性があるらしいが、これも自然の流れで仕方のないことなのだろうか。
何とか食い止めることは出来ないのだろうか。

然別湖でカヌー初挑戦

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
8月8日

然別湖で、カヌー初挑戦。
最初にレクチャーを受けて、いきなり湖面に出る。

ライフジャケットを着けているものの、然別湖の水深は100mの場所もあると聞いて一瞬ひるんだが、すぐにコツは掴めた。
遊覧船などとは違って、水面すれすれに走る気分は、湖と一体になったようだ。
透明度が高いので、大小の魚が良く見える。




パドル(カヌーを漕ぐ櫂)が舟艇にコツコツと当たる音以外は何も聞こえない。
静かな湖上散歩は、心が研ぎ澄まされるような時間だった。

40年ぶりの 《オンネトー》

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
8月7日

今朝の青空を見た途端、今日の青空でオンネトーを見たいと思った。
オンネトーという湖を初めて見たのは40年ほど前。

昔、若者が大きなリュックを担いで北海道を旅することを「カニ族」と言っていたが、
私はその「カニ族」になり、友人達と北海道を廻ったことがある。
何しろ、その頃は今と違って電車(汽車)バスの便数も少なく、乗り継ぎもスムーズに出来ず、3週間ほどの日程では北海道を駆け足で廻るしかなかった。

秘境の湖と言われていた「オンネトー」も例外ではなく、バスが1日に1~2本しかなかったが、私はどうしても行きたかった。
スケジュールをやりくりしたが、乗って行った同じバスで戻るしかない。
友人達は「半日を使ってまで、そんな名前も聞いたことのない湖なんて行きたくない」と言ったが、私の粘りで強行。

折り返しのバスが発車するまでの僅かな間に湖に向かって走った私達の前に、この世のものと思えないほどの美しい色が広がっていた。
コバルトブルー、エメラルドグリーンなどの何色もの色が混ざり合って、周囲の木々に包まれていた。
ゆっくりする時間もなく慌てて駆け足でバス停に戻ったのだが、みんなはバスの中で、今みたばかりの光景に感嘆の声を上げ続けていた。
「北海道って、やっぱり凄い」と。
そして「行ってよかった」と。


それ以来私は「この場所に、いつかゆっくり来たい」と願い、その思いはずっと胸にあった。
そして今日、その思いは遂げられた。

オンネトーは、その日の天候でも湖水の色は違うし、時間と共に刻一刻と変わっていく。
今日の天候は晴れ。
午前と午後に訪れたが、晴れの為に少し湖面がキラキラと光り色が見えにくい場所もあるものの、やはり美しい色をたたえていた。





今日は三組の出会いがあった。
最初は埼玉からキャンピングカーで来ていた女性。
ダン君という4歳の男の子との親子2人旅だそうだが、なんと逞しいママだろう。


次は地元写真家のSさん。
午前も午後も同じ場所に三脚を立てて、オンネトーと雌阿寒岳と阿寒富士を写していた。
私のヘッピリ腰の写し方が気になったのか、アドバイスの声を掛けてくれた。
「水面をまっすぐにして左の木を入れると、いい写真が撮れるよ」と。
下は、その写真。
私もプロになれるかな?



夕方のオンネトー
左が雌阿寒岳、右が阿寒富士


次は京都から陸路を走ってきたというカップル。
湖畔に座って、コーヒーを淹れていた。
「一緒に如何ですか?」の誘いに乗って、しばらくお喋り。
もう、この湖畔で4泊しているらしい。
残念ながらパーコレーターの調子が悪く、コーヒーを頂くことは出来なかったが、
心に残るひとときだった。


オンネトーの湖水の色は、見る場所によっても微妙に違う。
私はキャンプ場の林の向こうに広がる湖水の色が、一番美しいと思う。

人の話によると、曇りの方がより一層湖面の色が綺麗だそうだ。
今の宿泊施設からは片道2時間かかってしまうが、欲をいえば「もう一度!」と願いたいところだが・・・
果して二度あることは三度となり、曇りの日のオンネトー行きはあるのだろうか・・?

南と北のコラボレーション

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
8月6日

北海道と関東の季節のズレは、気温や草花で感じることは勿論だが、
店頭の食料品で感じることも多い。

8月というのに、先週は「わらび」を、切り口に灰をまぶして売っていた。
昨日は道の駅で「梅」と「さくらんぼ」を売っているのを見て驚いた。

また今日は魚売り場には新物イクラが。
そして同じ店舗で見つけた「宮崎の新米」(東国原知事の似顔絵入り)
もちろん、両方ともお買い上げ。
今日の夕飯は、南と北の産物のコラボレーション。







スローライフ

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
8月5日

カーテンに写る木漏れ日の光に誘われて起き出す。
時間は5時。
いつもの私にしては相当に早い目覚めだ。
外は時おり聞こえる鳥の声以外は聞こえない。
緑の中の静かな朝だ。





今日は長い距離の移動のため、千歳を朝9時に発ち日高自動車道に乗る。
この高速道路は、まだ日高富岡ICまでしか開通していないためか暫定的に現在は無料。
一般道でも空いているものの、やはり高速を走ると楽だ。

日高富岡川からは国道に入り、ひたすら日高山脈に沿って北上。
峠を越えて日高の町に入る。

途中「鹿の飛び出しに注意」という看板が多い。
時には「熊・鹿に注意」という看板も。
快適なドライブに「熊・鹿じゃなくて、時には馬・鹿が出たりして」と冗談も出る。
(「それは俺のことか?」とひがむ人間も)


道の駅に隣接している食堂で昼食。
この辺りは「やまべ」という川魚が評判だというので「やまべ定食」を食べたのだが、
味は淡白すぎて特に特徴のない魚だった。


道の駅ごとに交代で運転をしていたが、
最後に私が運転した道路は、一般道路でありながら直線の長い距離。
草原の中をひたすら、まっすぐ。
どこまでも、まっすぐ。
更に、更にまっすぐ。

「真っ直ぐで、運転が楽でいいですな」と、夫が冗談半分に言うが、
なかなかどうして、こんな道なのにスピードを抑えて走る忍耐力は大変なもの。
70キロをキープして、後ろから来る車にも「お先にどうぞ」と丁寧に道を譲る。
アクセルを踏みたくなる気持ちをグッと抑えるのは、大人の冷静さがあってのこと。


目的の宿舎に到着したのは午後3時。
25坪ほどの2LDK。
建築後8年で、思っていた以上に綺麗だ。
窓から見える眺めは、牧草地が遠くまで続いている。

ここでの生活は22日間。
何故か電話も繋がっていなくパソコンも使えないが、
その不便さを持っても余りあるスローライフになるかもしれないと、期待を込めよう。

1週間ぶりのブログ更新

2008-08-11 | 北海道の夏 (2008)
パソコンから遠ざかって1週間ぶり。
想像していた以上の不便さで、いかに日頃パソコンに頼りきっているかが思い知らされている。

ただ、1週間に1度くらいはパソコンを使える場所を提供していただけそうなので、
今後の旅行に関する情報検索やブログの更新などをまとめて出来そうだ。

ということで、自分のパソコンに書き溜めていた日記をブログに書き写すことにする。






8月4日

室蘭を朝8時に出発。
西苫小牧から支笏湖経由で千歳に入る。

支笏湖では「支笏湖スカイロード」を通って、北海道三大秘湖のひとつである「オコタンペ湖」に寄る。
残念ながら、この湖には歩いていくことは出来ず、展望台から眺めるだけしかできない。
遠くから写真を撮っただけだったが、その美しい湖面を眺められただけでも良しとしよう。

その後は千歳に入り、私は先月逢った友人と再び会う約束があったので、夫とは別行動に。
ホテルでの待ち合わせの後は2人でランチ。
その後は「えこりん村」と「銀河庭園」に案内していただいた。

「えこりん村」では、一本の苗から温室いっぱいに広がったトマトの木を見た。
木に生るトマトとはちょっと表現はおかしいが、まさに木だ。
その昔、筑波科学博覧会に家族で行って、同じように一本のトマトの木から何千個(もしかしたら何万個?)もの実が生る様子に驚いたのを思い出した。

あの時以来、しばらく我が家では「トマトの木」の話で盛り上がったものだ。
たわわにぶら下がったトマトを見ながら、そんなことを思い出していた。






その後は、素敵なネーミングの「銀河庭園」へ。
広い敷地を有効に使った、夢いっぱいのお花の庭園だ。

そこで一緒に眺めた「天使の梯子」
逆光なので日傘で太陽の光を抑えたが、あの雲の切れ間から注ぐ光の筋はハッキリと写しきれない。
でも2人にとっては思い出の写真だ。





手入れの行き届いたお花いっぱいの庭園の美しさに心癒される時間だったが、
それ以上に、この場所で再び友人に会えたことの嬉しさに心がいっぱいだった。
心和む時間に感謝。
このひとときを私は時に触れ思い出し、歩いていく力としていきたいと思っている。

ありがとう、室蘭

2008-08-03 | 北海道の夏 (2008)
昨日も今日も、室蘭は濃霧に包まれている。
窓から見る景色は今日で見納めだというのに、辺りは真っ白で遠くは何も見えない。

 
今日の窓からの眺め・・・辺りは濃霧に包まれている。
室蘭は霧が(ここではガスというらしい) 結構多いようだ。


 
ある日の夕暮れ・・・
晴れの日は、遠く洞爺にあるウィンザーホテルまでハッキリ見える。


18日間の室蘭滞在も、今日まで。
明日は朝早い出発となるので、今日のうちに部屋の片付け・掃除に精を出す。

5階までの息切れした階段も、切れない包丁も、鎮座した大きなストーブも、
二重ガラス戸の窓も、デコボコの道も、今は別れ難い。
窓から毎日眺めた外の景色と共に、きっと、いつまでも懐かしい光景として心に残ることだろう。

思い出をありがとう、室蘭。


               


明日は次の滞在地(十勝・然別湖近く)に移るため、早朝に出発。
途中、千歳に1泊したあと、5日の夕方に到着予定。

次の宿泊施設は一軒家ながらも、電話設備がないという。
ましてや、パソコン設備など論外らしい・・・

ということでブログ更新もメール通信も、しばらくは無理かもしれない
電話はともかく、パソコンが使えないことの方が堪えるとは、もしかしたら私は若者?

頼みの綱は携帯電話のみとは、ちょっと心細くもあるが、
「何とかなるさ~」で乗り切ろう。

室蘭の寒い夏

2008-08-02 | 北海道の夏 (2008)
室蘭の夏は、「涼しい」を通り越して「寒い」。
着るものは長袖ばかりで、持ってきた半袖も出番がない。

今日も朝から冷たい雨が降っている。
このぶんだと、今日・明日に予定されている室蘭の港祭りも、伊達の武者祭りも、中止になる行事が多いのではないだろうか。

以前、このご近所のかたが
「もう夏は終わりかも・・」と言っていたことを冗談に聞いていたのだが、
これは案外、本当のことかもしれない。
「厚手の長袖を買い足そうかな」と本気で考えている。

家からソーメンを持ってきたのに、冷たいものは食べる気になれず、
今日の昼食は、夫が温かい麺を作ってくれた。
冷蔵庫にある物で間に合わせたのだが、具が沢山で結構美味しかった。





                

今回の旅の渉外担当は私。
これは、行きたい所、食べたい物を勝手に選ぶというだけの話。
何とも都合の良い担当だ。

それならば夫は会計担当。
これは全面出資する仕事。

どちらが得か、どちらが楽かは・・・・
まあ、お互いに、深く考えることは止めにしよう。

神威岬の絶景と美味

2008-08-01 | 北海道の夏 (2008)
札幌2日目

昨日は歩きつかれたので、今日はバスツアーに乗ろうと
『絶景積丹岬コース』に申し込む。
昼食付きの9時間半のバスの旅だ。

積丹半島の北西端に突き出ているのが神威岬(かむいみさき)
駐車場から岬最先端の灯台まで、尾根の背をうねるように長い道が続く。





自由時間は1時間15分。
あの先端までの往復は少々無理かもしれないと迷ったが、
とにかく行ける所まで行こうと歩き始めた。

このところの運動不足で体が重い。
足も動かない。

「今日はバスに揺られて、のんびりしよう」と思っていたのに、
予想に反してまた歩く羽目になろうとは・・・
(夫の記録では、昨日の歩数は18,000歩、今日の歩数は16,000歩だった。)

だが、曇りの天気が暑さを抑えてくれた。
海からの風も汗を飛ばしてくれた。
野に咲く花も元気をくれる。

何度も休憩を取りながら、最先端の灯台までたどり着けた。
岬前方の岩礁に立つ神威岩がよく見える。
周囲300度ほどに広がる海の色が、紺色のインクを流し込んだような色だ。
積丹ブルーと呼ばれる海の色に、疲れも吹き飛ぶ。


                

頑張ったご褒美は、これだけではなかった。

昼食にウニが追加注文出来ると聞いては黙っていられない。
もちろんオーダー。

目の前の海で獲られたばかりのウニ。
今も写真を見ては、あの舌の上でとろける甘い味を思い出す。