風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

ススキ原広がる 箱根≪仙石原≫

2008-11-23 | 近郊の散策
半月ほど前のことだが、友人が箱根のお宅に誘ってくださった。
「観光地を廻るのではなく静かに過ごせたら・・」という私の願いのまま、
紅葉がすすんだ木々の中で静かな時間を提供してくださった。

秋の箱根は何年ぶりだろうか・・・
箱根には夫の会社の保養所があり、昔はこの箱根と熱海にあった保養所を
「我が家の別荘」と呼んで、連休となれば家族で車を走らせて行ったものだ。






今年の箱根は秋の訪れが早いのだろうか、思った以上に紅葉がすすんでいた。
友人宅の菩提寺にも案内していただいたが、そこは紅葉した木々が私達を迎え入れてくれた。
その美しさと静けさ、敷地内を流れる早川、どの光景も強く心に染み入ってくる。



せっかくこの時季に来たのだからと、二日目には近くの仙石原まで散歩に出かけた。
平日の早い時間だったせいか、私達のほかには、ほとんど人影がない。
広いススキ原に佇むと、サラサラと乾いた風が吹き渡る。
日常の世界と遮断されたような感覚だ。



人の背丈以上に伸びたススキ原に入りこむと、そこは自分とススキだけの世界。
ススキの精霊に抱かれているような落ち着きを感じる。

風の波がススキの上を吹き渡る。
しばし、その風景と静けさに心を委ねる。

私たちの「風のガーデン」

2008-11-18 | 暮らしの中で



この庭は、私の友人ご夫妻が丹精込めて作り上げた農園の中にある。
この場所は我が家から遠く離れた東北にあるが、
私たち仲間にとって心の安らぐ「風のガーデン」だ。
今頃、このガーデンは秋の装いをまとい、透明の秋の風が流れていることだろう。


因みに、最近の我が家のパソコンの待ち受け画面はこの写真に設定している。
秋なのに初夏の写真とは季節外れの感がしないでもないが、
この風景を眺めていると、何か気持ちが優しくなれるような気がしてくる。

裏に広がっていた水田はもう稲刈りも終わり、
遠くに連なる安達太良の山は紅葉が広がっているだろう。
そして、その山々に雪が降るのも間もなくだろう・・と、
この写真を見ながらガーデンの静かな晩秋の景色を想像している。


このガーデンで頂いた食用菊「もってのほか」の苗は、今、我が家の庭で花を咲かせ、
食卓に彩りを添えてくれている。




「もってのほか」は、控えめな薄紫の色が美しい。

お酢をたらした熱湯に花びらを散らした途端に色が鮮やかさを増し、
菊の香りがパーッと湧きのぼってくる。
花びらの食感と香りを逃さないように、すかさず網杓子ですくって水で冷やす。





今日は秋に入って四度目の収穫なので、目先を変えて白菜や胡瓜と一緒に和えてみた。
最近は季節感のない野菜が多いが、この香りと色は秋そのもの。

家の中ばかりで過している私にとって、秋を実感できるひとときだ。
東北の「風のガーデン」を思いながら、味をかみ締めている。

二度目の手術

2008-11-13 | 暮らしの中で


病院の庭に咲く「つわぶきの花」
緊急入院時には庭の花を見る余裕もなかったが、
あの夏の日はどんな花が咲いていたのだろう。


              

先月(10月)、夫は二度目の手術を受けた。
と言っても、8月に受けた右目ではなく、今度は左目。
ただし今回の手術はレーザー手術だったので入院もなく、当日に帰ることが出来た。

その後の診察でも異常はなかったものの、今後も定期的に診察を受けなければならないらしい。
それも、右目と左目の手術担当の先生が違うために、それぞれに診察を受けなければならない。
これかも暫らくは病院通いの日々となりそうだ。

夫の右目の視力は現在、レンズで矯正してやっと0.7まで回復した。
以前は1.2まで見えていた夫は、ちょっと不満そうではある。
ただ、レーザー手術担当の先生が、カルテに書かれている右目の手術経過を読んでいて
「黄班部まで剥がれていると失明することが多いのに、ここまで回復できてよかったですね」
と言ってくださった。

そう、そうなのだ。
ここまで回復できたことを感謝しなければ。
この回復までに多くの方達に支えてもらったことに感謝しなければ。
そして、その支えた人間の中に私もいること・・夫は分かっているのかな??

眼鏡を新調するのは視力が安定するまで待つように言われていたが、
次回の視力検査で見え方に変化がなければ作るようにしましょうとのこと。

今の状態が視力の限界という現実と、やっとここまで回復できたという安堵感で、
心は微妙に揺れ動く。

この際、思い切り奇抜なデザインの眼鏡でも買って、
イメージチェンジをさせるとしようか。