風に誘われて

あの山から、あの海から、私を呼ぶ声が聞こえます。
風が「行こう!」と誘います。
風に誘われて、さあ立ち上がろう!!

農家民宿の宿泊体験と、秋田の美味しいもの

2015-12-19 | 小さな旅
農家さんにお泊りで最初は緊張気味だったけれど、オーナーご夫婦も気さくな人で安堵。
お風呂は近くの温泉施設へ送迎してくれて、泊まる部屋は30畳ほどの広ーい部屋に私達2人だけ。

 
農家民宿2日目の夕食メニューは、山の芋で作った「とろろ汁」を中心に
おでん、餃子、イカ焼き、豚の炒め煮、タコの大根和え、栗の渋皮煮などなど。
そのどれもが奥さんの手作りで美味しいものばかり。

それに、民宿のご夫婦の秋田弁が愉しい。
「わがらねば何でも訊いて」と言ってくれるのだが、わからない言葉だらけ。
ご夫婦同士で話していると、まるで外国語のようで全く理解できない。
が、その言葉の響きはフランス語のような柔らかさで心地いい。
一緒に食べて、呑んで、しゃべって、楽しい農家宿泊体験だった。

                                

番外編
他に印象に残った食べ物


比内地鶏料理店「秋田比内や」で一番人気の親子丼セット(2000円)
曲げわっぱの器に入った親子丼は、地鶏の旨さと卵の火の通り具合が絶妙
勿論その卵も比内地鶏の卵で、1人前に3個分を使うとか。



大館駅前の駅弁屋さん「花善」で買った「特上鶏めし弁当」(1100円)
通常のお弁当と違って、これは予約しなければ買えない。
前日に予約しておいて当日に買い、自宅に持って帰ってから食べたが、
その美味しさに「余分に買って帰ればよかったな~」と後悔したほど。



地元野菜直売所で見つけた里芋。
この里芋は、先日行った山形で美味しかったのを思い出し、ちょっと嵩張って重いけれど購入。
多分、子芋を取り除いた真ん中の部分・親芋ではないかと思うが、ネットリと甘くて最高!



山の芋
民宿で出してもらったトロロ汁の美味しさに感激していた私に、奥さんがお土産に下さった。
山芋もいろいろ食べたが、こんなに丸くて真っ黒なのは初めて。
でも食べるのは大好きだけど、作るのは手が痒くなるので苦手・・・
さて、どうしようかな?
軍手を使おうかな、ミキサーでやってみようかな、と思案中 


曲げわっぱ作り体験

2015-12-17 | 小さな旅
大館の伝統工芸品「曲げわっぱ」は、天然秋田杉の柾目を使ったお弁当箱やおひつで知られている。
若い時は、何となく古臭いイメージを持っていたが、
最近は、その肌触りや温かさに心が惹かれるようになった。
ただ価格が高い
天然秋田杉の不足や、手作業の部分が多いので仕方ないが。

                                

大館には曲げわっぱ制作の体験施設があり、お皿または蓋つきのお弁当箱を作ることが出来る。
料金はお皿は3000円、お弁当箱は4000円。
私達は2人ともお弁当箱を希望。


 
枠に接着剤を塗って底板をはめ込む作業から始まった。
最初は簡単そうに思ったが、はめ込んだ後は、はみ出た接着剤をへらで取り除いたり、やすりを掛けたり、
実際に作ってみると結構大変
でも先生が優しくて褒め上手。
その気になって夢中で作った。

 
制作時間は2時間30分もかかったが、綺麗に出来たので大満足!
早く使いたいような・・・
でも、使うのは勿体ないような・・・



制作体験したことで、如何に作ることが大変かを実感すると共に、更に曲げわっぱの魅力にハマった。
この年齢ではお弁当を持って行く場所もないのに、帰りには飯ごう型二段弁当箱を購入。
夫は徳利とお猪口のセットを。


1万円近くするお弁当箱は勿体ないし、もう物は増やしたくはないが、眺めるだけでも・・と。
でも、やはり何処かに持って行きたいな~

                                

秋田 大館へ

2015-12-15 | 小さな旅
秋田県の大館市へ
大館市と言えば、秋田杉で作った「曲げわっぱ」の知識しかなかったが、
今回の旅で、あの渋谷のハチ公の生まれ故郷ということも知った。
ハチの飼い主・上野教授が純粋の秋田犬が欲しくて知人を介し、
ここ大館市から生まれたばかりの子犬を引き取ったということだ。
因みに秋田犬は、「あきたけん」ではなく「あきたいぬ」と呼ぶのが正しいとか。


 
ここは、あの美味しい比内地鶏の産地でもあり、市内には「コケコッコ通り」や卵型の電話ボックスがあった。
でも今どき、公衆電話を使う人っているのやら・・?

今回は、秋田郷土料理のきりたんぽ作り体験と、曲げわっぱ作りを体験することが目的。
それに2泊の農家民宿というのも楽しみの一つ。

                                

きりたんぽ作り体験は、
 ご飯(もち米を1割)をすりこぎで潰し、秋田杉の棒にご飯をまぶし着ける。
 本来は囲炉裏などで狐色に焼くのだが、今日はホットプレートで焼き色をつけた。
 (秋田杉の棒がない時は割り箸を2~3本を束ねて使う方法もあるとか)

 
 出汁は比内地鶏のガラと、玉ねぎなどの野菜で。

  
 具は比内地鶏、舞茸などのキノコ数種、糸こんにゃく、葱、きりたんぽ、セリを入れ、出来上がり。

昼食の時間も遅かったし、食事の前に甘味噌を付けた《きりたんぽ》を食べたので、
もうそれでお腹が満たされ、鍋は丼ぶり一杯食べきるのが精一杯だった。



ほかに、子持ちハタハタ、白子ハタハタ、鶏から揚げ、てんぷらなどの盛り合わせもあったけれど、
さすがにお腹に入らない。
それでも地元のハタハタだけは食べておきたいと、無理やりお腹に詰め込む。
ふーーお腹がいっぱいで苦しーい 

                                

小雨ふる北鎌倉

2015-12-13 | 近郊の散策
瀬戸内から上京する友人を迎えて、関東に住んでいる友人が集まり北鎌倉へ。
前日まで九州帰省していたので、連絡や下調べは携帯とタブレットで。
本当に便利な世の中になったものだ。


 
全員(4名)集合は北鎌倉の駅。
すぐに円覚寺へ向かったが、境内に入った頃から雨が降り出してきた。
お天気が良ければもっとゆっくりしたかったが、主だった場所だけの散策にして、早めに食事処へ向かった。

 
友人と相談しながら決めた食事処は、駅近くの普通の民家の造り。
人気店のようで、最初は私達だけだったが、すぐに満席に。
初めて行くのでちょっと心配もあったが、どのお料理も丁寧に作られていて美味しかった


 
近くに住みながら北鎌倉に来るのは数年ぶりで、新しいお店や美術館などがオープンしていて驚いた。
その中で趣きのある小さな美術館に入ってみたら、これが結構大当たり!
昭和前半の懐かしい時代の日常を、手作り人形で作り上げている。
今日集まったメンバーが皆それなりの年代なので、「わー懐かしい!」の声しきり。
(館内は撮影禁止だったので案内ポスターを撮影)



葉祥明美術館
祥明さんの絵は心が穏やかになる。
特に私の大好きな北海道をイメージする作品が多いのも嬉しい。


 
「東慶寺」別名「縁切り寺」「駆け込み寺」
降ったり止んだりの小雨が、しっとりした趣きを与えてくれる。
今日のメンバーの中の一人が「東慶寺が一番よかった!」との感想だったが、
確かに心の落ち着くお寺だと思う。
その昔、妻から夫への三下り半を認めてくれる唯一のお寺だったので、
女性にとって心安らぐ空気が流れているのかもしれない。


 
東慶寺は四季折々の花が楽しめて、この時季は地味ながら味わい深い花が迎えてくれる。
特に目を引いたのが紫色の「野ぶどう」と、「ひめつるそば」
「野ぶどう」は初めて見たが、白っぽい実や青い実、そして薄紫、紫と、そのグラデーションが美しい。
「ひめつるそば」は時々見かけるものの名前が分からなかったが、お寺の傍にある店舗で教えてもらった。
確かに蕎麦の花に似ているし、金平糖のような形が可愛い。


今日のメンバーで集まるのは何年ぶりだろうか・・
前回は2年前だったか、3年前だったか・・・
いずれにしろ、みんな元気でいることが嬉しい。
この後は夕食を囲み、また会う約束を交わして帰途についた。
またいつか、上京の際は会いましょうね 

郷里で過ごす心地いい時間

2015-12-11 | 小さな旅
今回の帰省は8日間。
前半は母の世話を頑張った。
そして後半は、母の用事をしながら郷里の友人との時間も楽しんだ。


母の部屋に飾られていた書道作品。
昔から書道をたしなんでいたものの、95歳にしてこの力強い筆遣いに我が母ながら凄いと思った。
「お母さん、上手だね~」と感心する私に、
「あら、そお?」と、まんざらでもない母の顔。
この調子なら100歳超えも大丈夫そう

                                

 
美術館にも行ったし、北九州の友人とも会えた
そして同じ日、ちょうど大分を旅していた鹿児島の友人にも短時間ながら会うことが出来た。
北九州の友人も鹿児島の友人も北海道で知り合った。
旅先でのご縁が更に深まって本当に嬉しい

                                

帰省前半は実家に泊まり、後半は幼なじみの家に泊めてもらった。


二人で食事の用意をして、一杯呑みながらのおしゃべり。
この半世紀以上もの間、それぞれの生きた道を知り尽くした仲。
過去や現在のこと、更にこれからのことを話しながら泣いたり笑ったり。
心地いい時間・・・
こうして、故郷で待っていてくれる人がいるって本当に有難い。
お互いに元気で、こんな時間がもっともっとあることを願って、乾杯


長さ日本一という「吊り橋」

2015-12-09 | 小さな旅
前日に続き、次の日も「大昔の三人娘」で長距離ドライブ
友人のご主人が「何日も一緒で、よく喋ることがあるなあ」と感心して(あきれて)いるそうだが、
大昔の乙女のお喋りは尽きることがない


この吊り橋は大分県九重町にあり、高さ173m・長さ390mで、歩道専用としては日本一の吊り橋とか。


 
橋の上からは「日本の滝百選」にも選ばれた「震動の滝・雄滝」や「雌滝」を眺められる。
「震動の滝・雄滝」は高さがあるので離れていても、滝姿も流れ落ちる音も迫力がある。



橋の足元は格子状に透けているので、よりスリルを体感できる。
高さもあるし距離もあるので、高所の苦手な人は歩けないかも・・・


 
帰る途中、湯布院へ。
金鱗湖に面したカフェに入り、のんびりお喋り。
ふと気が付くと辺りは暗くなり始めていて慌てて引き上げた。

                                

夕食は、今日も私のリクエストで「かも吸い」の美味しい居酒屋で、いつもの料理を。


砂肝のポン酢和え
たっぷり乗せた小葱が、ポン酢の味が沁みた砂肝に絡んで美味しい。


 
豚天と、鶏から揚げ
ここのは、豚天もから揚げもボリュームがある。



最後の締めが、「そば入り鴨吸い」(これが1人前)
そばと言っても蕎麦ではなく中華麺のそばが入っている。
葱とそばの下には鴨ぶつ切り、ごぼう、こんにゃく、豆腐などがたっぷり。
鴨の出汁がよく出ていて本当に美味しい

今日も美味しいものをお腹いっぱい食べた。
「この歳で痩せたらシワが増えるけん」(方言)と、言い訳しながら毎食たっぷりと。
さて帰ったら、ダイエットに励まなければ 


秋の耶馬渓(やばけい)

2015-12-07 | 小さな旅
山形から帰ってから中一日置いて、私1人で九州へ帰省。
幼なじみの友人が待っていてくれて、「大昔の三人娘」でちょっと遠出のドライブ。
行き先は耶馬渓。
かつて耶馬渓には昔に何度か行ったことはあるが、秋に行くのは初めて。


平日なのに駐車場は満車状態。
やはり秋の耶馬渓は大人気だ


 
ここが一番人気の「一目八景(ひとめはっけい)」
周囲の岩山・奇岩が一望できることから、この名前がついたとか。

昼食のあと、友人2人は車道で買い物があるというので途中から別行動に。
私は1人で一目八景展望台から散策路を歩いて駐車場に向かった。


 
澄んだ川や、川沿いの岩や紅葉を眺めたり・・・



大きな岩が重なり合った隙間をくぐったり・・・



散策路の紅葉を眺めたり・・・



そそり立った奇岩を眺めたり・・・
(これは夫婦岩)

昼食(とろろご飯と蕎麦)も美味しかったし、産地の買い物も楽しめたし、紅葉も眺められたし、
耶馬渓奥の「深耶馬渓」は生憎の曇り空ではあったが、大満足のひと時だった

友人と駐車場で落ち合ったあとは、菊池寛の「恩讐の彼方に」で知られている「青の洞門」に寄ったり、
道の駅に寄ったりして、夕食は私の希望で郷土料理のお店へ。



大分県の郷土料理「だんご汁」と「やせうま」のセット定食
左上は「とり天」で、大分県では鶏のから揚げではなく天婦羅にして酢醤油(ポン酢)で食べることが多い。
「だんご汁」は、里芋・大根・人参・ごぼう・豚肉が入ったみそ仕立ての汁に小麦粉で作った幅広の麺を入れたもの。
「やせうま」は、だんご汁と同じ麺を茹で、砂糖入りのきな粉をまぶした甘いおやつ。

一番食べたかった「宇治ミルク金時」(このお店のは最高!)は残念ながら夏限定で食べられなかったけれど、
久しぶりの故郷の味は心がほっこりした 

山形 郷土料理バイキング

2015-12-05 | 小さな旅
 
2泊目の夕食はホテルで食べずに、地元の方たちが作ってくださった郷土料理の集いに参加



カラトリ胡麻和え
カラトリとは、ズイキ(里芋の茎)のこと。
食用菊「もってのほか」と胡麻和えにしていたが、素朴で美味しい。


 
ごぼうの胡麻和えと、地元食材の天ぷら


 
棒タラ煮と、あんこ餅
棒タラにも大根にもよく味が染みているし、つきたてのお餅が柔らかい。


 
赤飯と芋煮
東北地方の芋煮は地方によって牛肉だったり鶏肉だったりするが、ここ山形は豚肉だった。
他の具は、里芋、白菜、糸こんにゃく、厚揚げ、葱。
味付けは味噌で。



醤油寒天と葡萄寒天
醤油寒天と言えども醤油味は薄く、ほのかに甘くてさっぱり味で、溶き卵が入っている。

他にもいろいろ・・・
本当に、どれも美味しく頂いた。
ごちそうさまでした


                        

食べ物ばかりでなく、美しいものも紹介

 
地元の方が作った遊佐刺し子の作品
いろいろな模様の刺し子をパッチワーク風に縫い合わせたタペストリー
美しい!
私ももう少し若くて根気があれば作りたいな~

山形 鳥海山麓の町へ

2015-12-03 | 小さな旅
11月は、山形、九州、また秋田と、北へ南への旅が続いた。
若い時と違い、移動に頭がついてこない。
朝起きると「ココはどこ?」と、一瞬、自分がどこに居るのか分からなくなる感覚。
でも、こうして動き回れるのも元気なうち。
年齢と共に「後がない」の思いが強くなっているような・・・
あと少し、悔いのないように


                        

11月上旬
山形は鳥海山の山麓にある町に行った。


見渡す限りの広い田は稲の収穫も終わり、鳥海山の山頂は雪を纏っていた。



泊まるホテルは海に面していたので日本海に沈む夕日を楽しみにしていたのに、2泊とも曇り。
晴れ女の私の力も衰退気味で、なんとも残念


                        

 
地元の人から「丸池様」と様づけで呼ばれる池。
特に期待もなく行った先に、紅葉の木々の中に真っ青な池が現れた時には感動で立ちすくんだ。
直径20メートルという小さ目の池だが、地元の人にとって信仰の対象になっているだけに神秘的な空気が漂っている。


 
周囲には、こんな原始林のような木や蔦があって、更に神秘的さを高めている。

森の中に青い池があるのは北海道・摩周湖の近くにある「神の子池」に似ているが、
こちらのほうが分かりにくい場所にあるし、バスも車も入ってこないので静寂。
どうかいつまでも、このままの姿を留めていて欲しいものだ。


                        


伝説や不思議な言い伝えがある釼龍山永泉寺(けんりゅうざん ようせんじ)


苔むした参道


 
仁王門の格天井の絵が美しい。
多分、修復したばかりなのだろう。


 
このお寺は600年以上もの前に源翁和尚によって開山され、
それ以来、伝説や不思議な話が言い伝えられている。
その中の一つが、今も夜が更けると和尚が巡回していると言う。
その証しが、和尚が履いていた下駄の位置が変わっているとか。
訪れる人も少ない静かな境内を歩いていると、あながち作り話ではなく本当の話のような気もしてくる。



他に言い伝えのあるこの池「無声池」の蛙は、源翁和尚の戒めを守って声を出さないとか。
他にも「雨だれの音がしない」とか、このお寺には不思議な話が言い伝えられている。

途中から小雨が降ってきて裏山まで行くことが出来なかったのが心残り。
でも紅葉が真っ盛りで迎えてくれただけでも良しとしなければ・・ね。