路隘庵日剰

中年や暮れ方近くの後方凡走

ざぶざぶと十月雨にたそがれぬ

2006年10月02日 | Weblog

 10月かあ。小生好きな月であります。それが本日は雨。昼頃から降りだして、けっこうな音立てて、ずうっと降っておる。

 本日の日曜日、結局ナンニモせずに過ごしてしまう。
 せめて美しき月の始まりにシャレた挨拶句を、などと目論んでもゼンゼン才能ないし。
 そんなわけで、恒例ホンモノの美しき詩一編、いつものごとく心に誦して、我らが秋の安寧を祈ることとする。

 空のすみゆき
 鳥のとび
 山の柿の実
 野の垂り穂

 それにもまして
 あさあさの
 つめたき霧に
 肌ふれよ
 ほほ むね せなか
 わきまでも
            中野重治「十月」