医療裁判傍聴記

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臨床工学技士が医療行為 手術中に縫合作業で訓告処分 千葉市立病院

2022-06-29 20:03:36 | 医療界
 千葉市立海浜病院は29日、昨年7月に実施した心臓のペースメーカーの交換手術の際、医師免許を持たない臨床工学技士に縫合作業を担わせていたと発表した。市は免許を持たない人による医療行為を禁じた医師法に違反すると判断。今年3月に患者に謝罪し、4月には作業を指示した執刀医と技士本人の2人を訓告処分とした。

 病院によると、手術の仕上げの段階で執刀医が「少し縫ってみるか」と技士に提案。技士は最後の一針の縫合を試みたもののうまくいかず、結局は医師の手で行った。執刀医は「技士の勉強になると考えた。任せて大丈夫だと思っていた」という趣旨の説明をしているという。

 手術後に院内で疑問の声が上がったが、上司にあたる心臓血管外科の統括部長は執刀医を口頭で注意しただけで、病院幹部には報告しなかった。その後、今年1月に市長宛ての匿名の手紙が届いたことで発覚。市は有識者を交えた医療事故検討委員会を設置して対応を協議し、2人を訓告処分にすることを決めた。実害がなかったため、刑事告発は見送った。【柴田智弘】

2022年6月29日 毎日新聞
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