医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

越谷市立病院、死亡事故で和解 遺族に1500万円 手術で大腸に穴

2024-09-01 18:33:46 | 医療界

 埼玉県の越谷市立病院で2019年、左腎尿管の摘出手術を受けた患者が、腹腔(ふくくう)鏡操作時に大腸に穴が開いて死亡した事故があり、同市は28日、「医療過誤ではないが死亡に至った責任はある」として、遺族に損害賠償1500万円を支払うことで和解したと発表した。9月議会での承認を経て支払う。

 患者は同市の男性(当時86歳)。病院によると、同年11月12日に腹腔鏡による手術を受け、発熱や腹痛のため13日に再手術が施されたが、大腸が傷ついたことに伴う腹膜炎などで15日に死亡した。

 遺族は「過失があったのでは」と病院に訴え、病院側は「腹部が癒着するなどしており合併症の範囲内」と主張。一般社団法人・日本医療安全調査機構の調査を経て双方が話し合い、和解が成立した。【武田良敬】

2024年8月31日 毎日新聞


10代女性にアドレナリン誤投与事故、和解へ 脳機能障害残る 千葉

2024-09-01 18:11:26 | 医療界

 千葉市消防局の救急車で搬送中の当時10代女性にアドレナリン剤を誤投与した事故で、市は8月30日、女性側と賠償金約6310万円で和解に合意したと発表した。支払い済みの医療費の一部を除いた約5791万円を補正予算案に盛り込む。

 事故は2021年10月、救急隊が女性のアナフィラキシー症状を緩和するために、投与すべきだったものとは異なるアドレナリン剤を投与したことで、女性が心肺停止に陥り、高次脳機能障害が残った。市によると、今後、症状の改善が見込めないとして女性側と示談交渉し、今年8月2日に合意したという。

 市の第三者委員会は22年3月に、救急救命士の知識不足や指令センター常駐の医師が状況をよく理解していなかったことなどを原因とする報告書をまとめた。【柴田智弘】

2024年8月31日 毎日新聞