今年7月、仙台市内の商業施設で6歳の女の子にわいせつな行為をしたうえ連れ去ろうとして逮捕された大学教授の男の裁判。初公判では、男の犯行動機が明らかになった。
■「社会に戻ってほしくない」
・事件後、被害者の家族は常に不安にかられるようになった
・被告を許すことはできないし、社会に戻ってほしくない
6歳の女の子に対する不同意わいせつとわいせつ略取未遂の罪に問われているのは東北医科薬科大学の教授、藤井優被告(53)。初公判で検察側は、被害者の家族に強い処罰感情があることを明らかにした。
■「間違いありません」
スーツに身を包み、証言台の前に立った藤井被告。検察が読み上げた起訴状の内容を問われるとはっきりとした声で「間違いありません」と罪を認めた。
起訴状などによると藤井被告は今年7月26日午後4時ごろ、仙台市泉区の商業施設のゲームコーナーで面識のない6歳の女の子の体を触った上、体を抱えて連れ去ろうとした罪に問われている。
■検察が指摘する犯行動機と経緯
検察は、犯行に至った動機と経緯について以下のように指摘した。
藤井被告は、学生時代から児童ポルノに興味を持ち性欲を満たす対象が女児であったことが明らかになった。WEBサイトで「女児と仲良くなったうえ連れ去り、わいせつな行為をする」という動画を見て犯行に及んだという。ターゲットにしたのは警戒心が強くない3歳から5歳の女児。
夏休み中に一人で公園などで遊ぶ女児を探したが猛暑の影響で見つからず、冷房が効いている屋内施設にはいるのではないかと考え、7月26日、勤務中に大学を抜け出し自分の車で仙台市内の商業施設を訪れた。
そこでクレーンゲームで遊んでいる女の子を見つけ「上からの方が見えるよ」などと話しかけわいせつな行為に及んだという。その後、人目の付かない場所でもっと触りたいと考え女の子を抱きかかえおよそ10mほど移動したが「ママがいい」などと抵抗されたためその場を立ち去った。
犯行の様子は、商業施設の防犯カメラに映っていたという。
■検察は追起訴の方針
藤井被告は、13歳未満の女の子のスカートの中を撮影したとして性的撮影の疑いで先月30日に再逮捕されていて、検察は、この容疑に関してきょう9日、追起訴した。
2023年11月9日 東北放送