医療裁判傍聴記

傍聴した観想など

柔整師試験事件で理事らを再逮捕 東京の専門学校などに漏えい疑い

2022-10-27 20:09:46 | 医療界
 3月にあった柔道整復師の国家試験問題漏えい事件で、専門学校などの関係者に情報を漏らしたとして警視庁捜査2課は26日、公益財団法人「柔道整復研修試験財団」理事の三橋裕之(64)=東京都北区西ケ原4=と、試験委員だった黒田剛生(62)=葛飾区白鳥2=の両容疑者を柔道整復師法(秘密保持義務など)違反容疑で再逮捕した。同課は認否を明らかにしていない。

 黒田容疑者は2018年から試験委員を務めていたことなどから、同課は2人が過去にも漏えいに関わった可能性があるとみて調べを進めている。

 黒田容疑者の逮捕容疑は21年10月、試験問題が確定した際の会議の録音データを勤務先の「東京柔道整復専門学校」(練馬区)の教員に送り、試験問題全250問を漏らしたとしている。また両容疑者は共謀し、試験直前の今年3月上旬、三橋容疑者が副会長を務めていた公益社団法人「日本柔道整復師会」(台東区)の関係者に、実際の試験に類似した問題約30問を伝えたとしている。

 同課によると、黒田容疑者は21年9月に開かれた最終決定会議に試験委員として出席。スマートフォンを使い、試験問題を読み上げる音声を無断で録音した。

 三橋容疑者は長年の知人だった黒田容疑者から問題の要点やキーワードを聞き出して類似問題を作成。日本柔道整復師会の関係者に、会の事務室で類似問題を閲覧させた。類似問題は、この関係者から「新宿医療専門学校」(新宿区)と「横浜医療専門学校」(横浜市神奈川区)の教員それぞれ2人にデータで送信されたという。同課はそれぞれの専門学校で類似問題のデータがどう使われたかなどを詳しく調べる。

 両容疑者は今年2月上旬から下旬ごろ、三橋容疑者が講師を務める「仙台医健・スポーツ専門学校」(仙台市)の教員に、試験の要点やキーワードなどをメールで送信し、試験内容を漏えいしたとして逮捕されていた。【林田奈々、遠藤龍】

2022年10月26日 毎日新聞
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