中野みどりの紬きもの塾

染織家中野みどりが「紬きもの塾」を開講しました。このブログはその記録を中心に着物、工芸、自然を綴ります。

「紬の会’16―冬の装い」のお知らせ その2

2016年11月26日 | 紬の会
JR飯田橋駅は只今ホーム移設工事中で、西口へ出るのに1分ほど迂回することになります。地図をご確認の上、神楽坂下方向へ橋(牛込橋)を渡って下さい。会場まで5分もかかりません。
土曜、日曜は午前中から在廊しておりますので明るい日差しのうちに是非お出かけ下さい。


来週30日(水)からの「紬の会’16―冬の装い」のお知らせ詳細です。
******************************************************
中野みどり 紬の会’16 冬の装い
 (←地図などはこちらをクリック)
11.30 [Wed] - 12.4 [Sun] 10:30 - 17:00 ※最終日16:00まで
アートスペースK 和室(2階)
[お問合せ]
かたち21
080-6775-4892
着尺 帯 ショール
帯揚 帯締 ヘンプ肌着 他
*会期中お仕立代無料で承ります
**************************************************


縞帯「冬の訪れ」  
白茶の緯糸で立体感を出しています。初霜が降りたような、あるいは春の淡雪に見立てても。小物使いで季節の色を添えて。


新作の帯やショールを中心に着物、小物も取り合わせて展示します。
忘年会や新年会、早春の澄んだ空気の中でのお出かけにも良さそうな、冬から春にかけての装いです。
仕立て上がりの帯もあります。


節糸紬角帯「枯れ芙蓉」

新作の角帯も仕上げをし、仮縫いを済ませました。
幅は2寸9分(11cm弱)ぐらいまで出せます。
茶系と墨黒地のリバーシブルで、左右の向きを替えて締めると裂糸使いの段模様が出るのと細い縞だけのとの2パターンが有り、4通りに締め分けられます。
裂き糸は私の羽織の裏地の残布をリボン状にハサミで細く切ったものです。
名古屋帯でも時々使っていますが、裂き織りもボテッとしないように扱うと、現代の新しい感覚になります。糸としての面白さを使います。
銘は「枯れ芙蓉」です(段模様のところが、芙蓉の実が枯れてはぜたような、、、)。
染は百日紅、桜、一位、紅梅の根などを染め重ねた墨黒や茶が中心です。

洒落着の取り合わせは本来帯が大事です。
男性の角帯は面積は小さいのですが、小物使いもないので、実は案外目立ちます。
着物は機械織りのものでも帯だけは上質の手織りの帯を締めるというのも良いのではないでしょうか?お召などと取り合わせるのも良いと思います。ぜひご覧ください。

小物としましては、帯揚げ一枚、帯締一本、冬の色にしたり、春の気配を先取りしたり、着物の取り合わせは深いものがあります。

帯揚げは工房の庭木を中心に染めていますが、青系、紫系は化学染料と草木の併用で染めています。
織りの着物に合うよう透明でありながら灰味を含む色をバランスを見ながら染めています。「染⇒干す」を繰り返しながら良いところで止めます。
自慢にもなりませんが、、、一点もの帯揚げです。^^;
糸の芯まで染めていく糸染めをしてきた私にはこのやり方が合っているようです。
小物一つで着物の装いは新鮮なものにもなります。取り合わせを楽しんでください。

額装「春の予感」(22×17cm)
また織りつけ部分を使ったミニ額装、裂織り卓布も展示します。
狭い壁面や小さな床の間スペースのワンポイントにいかがでしょう。
冬のインテリアに合うような色合いのものを展示します。

また、通年快適なヘンプ肌着もございますのでお試しください。

お忙しい時期と思いますが、ぜひお気軽にお出かけ下さい。10時半からですが、私はお昼ごろから在廊の予定です。何かありましたらご連絡いただければと思います。

櫻工房でも開催しますが、工房内では少し濃厚な柄行の着物や、染帯、特別販売の品なども展示します。
また着物初心者の方の相談事もゆっくり時間を取り対応させていただきますので、相談内容などメールでお知らせ下さい。
12.9[Fri] - 15[Thu] 10:00 - 16:00(10日は午前中のみの開催)
※工房展示の詳細はまた後日お知らせします。

ではみなさまのご来場をお待ちしております。



コメント
この記事をはてなブックマークに追加

'16新作紬のショール

2016年11月13日 | 着姿・作品

合着の時期にも重宝するやや薄手のタイプ。(品番1611-03)





桜染の落ち着いた黄茶色。畝のところに使っている真綿引き出し糸はもう手に入らない貴重なものですが、空気を含み温かいです。(品番1611-04)




角型のビーズは天然石のヘマタイトです。

木枯らし1号も吹き、寒くなってきました。
昼間は温かくても夕方から急に冷えてくるのがこの季節です。

この時期特に役に立つ紬のショールはいかがでしょうか?
経糸、緯糸に真綿紬や太い節糸を使った、軽くて温かいショールです。
経糸の節糸使いが特徴的です。
草木染め、手つむぎ、一点ものです。

嵩張らずバッグに忍ばせてお出かけになると安心です。
使い込むうちに、シワになりにくくなるのもこの紬の特徴です。
真冬には四つ折りにしてグルグル巻でマフラーのように使うのも良いです。

ショールを織るのは織密度や打ち込み加減が着尺や帯とは違う難しさがあります。
この二十数年で徐々に改良を進めてきました。

肩にかけた時のドレープが綺麗で、なおかつ堅牢性も持たせるために節のある糸をタテ・ヨコに使い、柔らかいけれど地の目がずれないよう織っています。 
節のある糸は糸巻きも織るのもとても手間と時間がかかりますが暖を取るショールにもってこいの素材です。

絹は手入れが大変と思われがちですが、紬に関してはウールよりも楽なんです。
絹糸自体が縮む事はありませんので、中性洗剤やシャンプーで手洗いをしていただき、5秒脱水で竿などに干し、後はスチームアイロンで整えるだけです。

洋服にも惜しげなくお使いいただき、洗って毛羽が取れてきた頃のなめらかになる風合いも楽しんでいただきたく思います。左右の向きを替えるとまた違った印象になります。
リピートしてくださる方も結構いらっしゃいます。

Online Shopでも2点upしておりますが、ブログ掲載のものもご注文頂けます。
草木染の色は微妙で写真での再現も難しいので、ご覧の環境(PCやブラウザの違い)によって実物とイメージが違う場合はご容赦下さい。
ブログ掲載の作品価格は共に85,000円(税抜き)です。

また、東京・青山のkomamono玖(こまものきゅう)さんで期間限定(11/14-11/24)で「紬の会」に先がけて販売します。お近くの方は、手にとってご覧ください。 
自然光の入る窓辺にかざして風合い、色、お顔映りなどご確認ください。
この期間、諸事情でお休みの日が多くなっていますのでサイトの営業日をご確認の上お出かけ下さい。

玖さんは着物を着るにあたっての小物をいろいろ取り揃えています。
homeにある「コンセプト」は同感です。
特に「面積の小さなものほど意外と印象を左右します」とありますが、着物を着てみると、実は小物ほど目に飛び込んでくるものです。
もちろん着物も帯も大事ですが、草履の鼻緒や前坪が真っ先に目に飛び込んできたりします。あるいは羽織紐とか、帯揚げとか少し覗く襦袢なども。
小物は脇役、後回しー、ではないのです。
せっかくの良い着物や帯が台無しにならないよう日本の上質の手仕事のものを慎重に選びたいです。
礼装用から、茶席や茶事のことにもお詳しいので、いろいろご相談されて選ばれると良いと思います。

また来年春からスタートされる子供(小学生)のための着物教室を立ち上げるプロジェクトをスタートされています。
親も全く着物を知らない時代ですので、見たり、触ったり、着てみる機会を作っていくことは良いことだと思います。とても大変なことだとは思いますが。。。
こちらに詳しく店主の渡邊英理子さんの思いを綴られています。ご興味のある方はぜひご覧ください。







コメント
この記事をはてなブックマークに追加

「中野みどり 紬の会’16 冬の装い」お知らせ

2016年11月08日 | 紬の会

                  絣着物「雪が解ける」・帯「冬の訪れ」・紬綾織ショール・梨染帯揚

紬の会を下記の通り行います。
冬の装いに是非お役立ていただきたいと思います。
ギリギリまで制作を続けますが、また近くなりましたら詳細をお知らせします。

神楽坂のアートスペースKでの開催に続き、櫻工房でも行います。
工房では紬を着ることに関してのご相談事やご注文にも対応いたします。
若干出品内容も変わります。

[中野みどり 紬の会’16 冬の装い]
11.30 [Wed] - 12.4 [Sun] 10:30 - 17:00 ※最終日16:00まで
アートスペースK 和室
新宿区神楽坂2-11 2F

着尺 帯 角帯 ショール マフラー
帯揚 帯締 ヘンプ肌着 他

*会期中お仕立代無料で承ります

*櫻工房でも開催します
12.9[Fri] - 15[Thu] 10:00 - 16:00

詳細はこちらをご覧ください。


新春の清らかな空気に合わせて綺麗めなお色の帯揚、帯締も用意しております。





コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第8回紬きもの塾―取り合わせの美

2016年11月02日 | 紬きもの塾’16


紬塾も終盤になり、ようやく着物を着る話になってきました。
みなさんからも質問なども多く、時間延長で盛り上がりました。

今回は着物(八掛)や帯、小物(帯締、帯揚げ)、襦袢、羽織(羽裏、羽織紐)、コート、その他の小物について一つずつ私の見解や、世間的に言われていることなどを話しました。
紬の取り合わせは、ただ色合わせや柄合わせにとどまるのではなく、質感やものが持つ力を合わせることも大切で、単なるカラーコーディネートではないという、そんな話にも及びました。

取り合わせワークショップも行いました。
2反の着尺と紬帯、染帯、銀糸の入った織帯
など6本を用意し、いつ、どこで、どんな目的、心情で着るのかを想像してもらい、2パターンを相談したりせずに、一人で考えてもらいました。帯揚げ、帯締ももちろん合わせます。

あとから結果を各自発表してもらいましたが、一組も同じ組み合わせはなく、いかに人の見方や考え方が僅かな選択肢の中からでも違う組み合わせになるのかがよくわかります。
誰かの真似っ子でもなく、色彩学的な刷り込みでもなく、とてもその方らしさも感じられる素敵な取り合わせでした。
みなさんため息や驚き、歓声などが上がりました。
自分では選ばないけれど、こういうのも素敵!と刺激を受けます。

こじんまりとまとめるのもよいですが、時にはちょっと冒険もいいですね。
ユニフォームのような統制された取り合わせは息苦しいです。
紬はおしゃれ着で、基本的なことさえ抑えれば自由です。

ただ大切なことは、違う色や柄、素材を合わせながらもちぐはぐや、めちゃくちゃにならないためにはどんなものでも上質なものを選ぶことが良いと思います。
ある一定以上のクオリティが保たれたもの同士を選ぶという力を自分の中にも持ちたいです。

そして何より取り合わせで最も大事な「着る人」。
自分に合わなければなりませんが、人生合わないものに遭遇することも度々です。(~_~;)
大枚投じながら似合わないものを買ってしまうことはありますよね。あるいは譲り受けた着物の色が合わないとか。そんな時のカバーの仕方も話しました。

20年以上前ですが、パーソナルカラーの診断を受けたことがあります。
ピンクとか黄色とか赤、青…の色の違いではなく、色相による違いを見ます。
例えばピンクといっても黄色味を含む、青味を含むで全く違ってきます。
それを春、夏、秋、冬とカテゴリーに分けられていて、その人の肌の色や髪の毛の色、瞳の色、他にも顔立ちや人柄までもトータルで見ていきます。

私の似合う色は青みを含むビビッドカラーの冬で次に柔らかな黄色味を含むペールトーンの春が続きます。強い黄色味を含む秋が一番似合わないカラーになります。

この日着ていた「草紅葉」と題した自作の着物は(上の画像)私に残念ながら似合わない黄茶で秋の色です。
そこで白汚し地に藍の縞帯、ネイビーブルーの帯揚げ、薄紫の帯締で冬や春の色を合わせカバーしてみました。この着物をきるときの羽織も似合う色を選んであります。

また似合う似合わないだけではなく、秋には秋の色も着たいですから取り合わせで乗り越えれば良いと思います。
取り合わせの世界も本当に深くて、年齢とともにもちろん変化し、時代の感覚も加わり、とどまることはありません。
でも日本に四季がある限り自然の影響を受けながら着物を着ることは変わらないでしょう。
似合わない色さえ取り合わせで着こなしていく――。洒落着は自分を発見し、磨くことのできるツール。
紬らしい風合いの良い着物を選ぶ目を養い、心地よく自分らしく、そして周りの人の目も楽しませ、和ませるなら最高です。一生をかけて磨いていきたいと思います。

今月末から取り合わせを中心にした「紬の会'16―冬の装い」を開催します。詳細は後日お知らせします。





コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第7回紬きもの塾――布を織る

2016年10月27日 | 紬きもの塾’16
今期も4名の染織実習コースの方が4回目で紬の小さな布を織り上げました。
4回の実習の各回を振り返ってもらいました。
みなさんの素直な気持ちや感動が伝わってくるレポートです。
長文もありますが、ぜひお読み下さい。

初心者だからテキトーな素材や指導の仕方ではなく、私がしている同じレベルの道具や素材を使い、織物の基本である糸と向き合い、道具の扱い方から大事なことは何かを一人ひとりが気づきながら進められるようにしています。
それぞれデザインなど四人四様ですが、ふっくら風合いの良い、紬らしい布が生まれました。
紬といっても糸の味わいや堅牢さのことよりも中途半端な作為や自己表現系の気持ちの悪いものも多い中、糸や色と、また限られた時間内で真摯に向き合った、私が見てもそれぞれに美しく、ずうっと見ていたいような布が生まれました。みなさんはどう思われますでしょうか?

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

[真綿から糸を紡ぎ、糸を草木で染め、糊を付けて設計し、手織りをする。
文字で書くと一行だけれども、その過程は発見と驚きの連続である。
行間にこそ味わいがある。
昔、くず繭と言われた真綿が高級品になり、手紡ぎの糸が最高級品となった
訳は糸をつむいでみて初めてわかる。
均一に糸を引きだし、つむぐのは至難の業。集中力と技術が必要である。
大変難しい。わずか真綿2枚、28mの糸を紡ぐのに2時間以上。私の
糸は細くなったり、太くなったり・・着物や帯の長さを紡ぐのには経験と技術
が不可欠である。
先生のお宅の庭の木を切って、細かく砕き植物から色をいただく。
まさに植物の命をいただく。春・夏・秋・冬と同じ木でも出る色が変わる。
自然の素晴らしさ、色の美しさを知るのは驚きであり、心が震える。
自分の手でつむいだ糸を自分で枝を切った植物で染める。
28mの柿の木で染めたベージュの糸を管に巻き、杼に入れた時に神聖な気持ち
になった。
先生が使っている機を使わせていただく贅沢な時間。
実際に織り始めると考えていた設計通りには行かなかったけれど、集中して機と向き合い、糸が布になっていく感覚、実感にこの時間がいつまでも続けばいいのに・・とさえ思った。
わずか3寸の味のある布。けれども、とっても愛おしい。
着物を愛する私にとってこの経験は大変貴重だった。
本物を知る、本物に触れる。
またひとつ違った視点を持って着物に向き合える気がしている。
貴重な時間と場所を提供してくださった先生に心から感謝して、これからも着物を着ていきたいと思っている。 K.A]

<講評>「私は不器用だから」とおっしゃられていましたが指示に従って進むにつれ、後半は私がそばで見ていなくても自分の力で織り進んでいきました。これだけできれば十分です。
コントラストのある色糸を選ばれ、スッキリしたモダンなデザインです。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

[『繭からひく糸と真綿からつむぐ糸。初めて真綿からつむぐ糸は、太くて立派な糸が出来ました。
桜の木、柿の木を煮出して、染色。優しい色に染まって感激です。
煮出す時間で、色が変わるのも、同じ色が出ないのも個性で楽しい。鉄とアルミで違う色に一瞬で変わるのも手品みたいでした。
設計図を書くのに単位が良く解らず、四苦八苦。
初めての機織りは、あっちを気にすると、ひとつ忘れる―と、中々頭と身体の動きが一致せず、大変でした。
出来上がりは、とっても優しく、ずっと見ていても飽きなく、嬉しかったです。見る角度で、表情が変わり、可愛く思えました。また、やってみたいです。
とても手間がかかる事、大切な物である事、実感しました。
持ってる着物大切に着ていこうと思います。素敵な時間をありがとうございました。』 S.Y ]




<講評>随分シンプルな設計で、色も自分の糸ともう1色のみ。どんな布になるのかしら?と楽しみに傍らで見ていましたが、ご覧のような柔らかな優しい雰囲気の布になりました。糸も確かに立派でした!!

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

[実習では真綿から糸を紡ぎ染めて織る過程を大まかに経験することが出来ました。
実習全体を通して印象に残っていることは材料も水も媒染材も限りあるモノであり無駄にせずに必要な分を使うという先生の姿勢でした。
染める布や糸の分量に対して必要な分量の木の枝を準備して刻んだこと。
染めの作業で使う水もためすすぎで良いところとそうでないところの指示があったこと。
織りで糸を継ぎ足す際に糸を無駄にせず足すこと。
材料や資源に向き合う基本的な姿勢を学びました。
実際に素材に触れてその感触や色を見るという経験も貴重でした。
角真綿からの糸紡ぎは初めての経験で指が思うように動きませんでしたが糸が出来る様を感触で知るとこが出来ました。
染めでは直前に切った柿や桜の枝から仕上がりの色が出てくるまでの楽しみがありました。
織りでも糸の色の組み合わせや太さの違いで出てくる風合いは想像以上でした。この実習を通してどの工程もさらに深めていきたいという意欲を持つことが出来ました。先生の技術、また貴重な材料をふんだんに取り入れての学びに感謝しています。H.Y]

<講評>こちらもシンプルなデザインですが真ん中の濃いピンクが効いています。
一越一越細かく地糸と色糸を混ぜるデザインでしたが耳もとてもきれいです。

杼の置き方を意識すると耳糸がきちっと絡み合います。みなさんメジャー通りに織るだけで精一杯なのですが、私が傍について「はい上、はい今度は下」\(^o^)_と最初は指示を出していましたが、そのうち全員の方が自分でできるようになりました。着尺は特に耳が大事です。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

[4回の染織実習は、毎回、学びの多い有意義な時間だったと同時に、先生の着物が見る人の心をうつ理由を解き明かすドキュメントのようにも感じました。

1回目は糸をつむぎました。
それまで製糸した糸を見て好みの糸を選ぶ範疇に留まっていた私は、蚕が一心不乱に休むことなく首を振り糸を吐き続けて繭を作り、それが節のない生糸や節のある紬糸になるというお話を伺い、単なる糸ではなく生命が宿る糸として再認識することになりました。
そして、真綿から糸口を見つけてつむぐと次々と絡み合い、最後まで一本の糸に繋がっていくことを知り、蚕の営みに感嘆しました。
また、つむいだ糸が4人全く違う表情となりました。「糸の表情が景色をつくる」という先生の言葉を実感するのは最後の織り実習に託されました。
2回目は紡いだ糸と帯揚げの染色です。
庭の桜の小枝と柿の葉を全体を見ながら木の成長を促すようにあっち、こっちと切り、更に切り口を斜めにした細かいチップにし、持っている色を最大限生かすようにして煮出しました。
この染色で強く心に残ったことがあります。紡いだ糸を柿の無媒染で染めましたがとても淡い色合いでした。しみじみときれいだなと見入りましたが、ふと顧みると、いつもの私は、もう少しもう少しと濃く染めることを考えていたように思いました。この微妙な色を感じとれる感覚を胸に刻みたいと強く思いました。
また、帯揚げを桜の鉄媒染で染めましたが、鉄は吸収しやすくムラになりやすいからと先生は全身でのめり込むように布を動かし、その勢いに圧倒されました。
干す時もしっかり広げて空気酸化を促し自然光の中で色がさえわたっていくことを教えて下さいました。
草木染めへの畏敬の念を隅々に感じ、五感と身体全体で染める姿を見るにつけ、草木から色の命を頂くという本当の意味がわかったような気がしました。
3回目は糸の糊付けと織物設計です。糊は糸の状態によって固さを変えるということです。
経糸に節のある糸を使う難しさを糊付けの試行錯誤でのり越えてこられた先生のこだわりを垣間見た気がしました。
4回目はいよいよ織物実習です。
経糸に節のある糸を使って織るのは初めてで、途中で大きなかたまりの節が出るたびに先生に助けを求めました。
節を個性的な我が子をあやすように、上手に生かして織り進めていくように思え、難しいけど楽しいと感じました。
また、経糸がこすれてダメージを受けるのを防ぐ踏木の踏み方や杼の置く位置、緯糸の接ぎ方などを教わりました。一つひとつ無駄なく道理に適ったやり方に感心するばかりでした。
更に織物設計図に従って織りつつも本数や太さを変えたり、撚りの強弱で違う表情をつくったり、同系色の濃淡の違う糸をもう一本添わせることで奥行きを出したりしながら全体の景色をつくっていくという繊細な織り方も実際に教わりました。相当高度な技だと思うのですが、私ももっと深く掘り下げ、美しさに敏感になって織物に向き合っていきたいと強く思いました。

毎回、細やかに惜しみなく教えて下さることに胸が熱くなりました。
そして心をうつ作品は作家の感性に頼るところからは生まれない、なまやさしいものではないことを強く感じた染織実習でした。N.T]

<講評>この方は絹の染織経験のある方です。いろいろ悩みながら制作されているようですが、今回の経験から大事なことを掴んだように思います。最後の一行を肝に銘じてほしいです。
これからは創ること、着ることの両輪で確かなものにしていって下さい。







コメント
この記事をはてなブックマークに追加

茶の湯の中の音と光

2016年10月19日 | かたち塾、アート鑑賞いろは塾

                                 雪後軒にて渡辺宗牛先生のお点前。

かたち塾「茶の湯の中の音と光」が終了しました。
おかげさまで充実したとても良い会となりました。余韻が今も残っています。


                               半東がお菓子を持って出られたところ。

まずはじめは、炭点前を宗牛先生がしてくださいました。私は耳を澄ませていました。茶の湯の音が始まっています。
そして「釜の湯がわくまでの間に一献差し上げます」ということで、お膳が運ばれ海のもの山のものを肴に3~4杯いただいてしまいました。茶席ということ、また初めてお会いする方もあり、緊張していたのですが、急にリラックス感が出てきました。(^^♪

昼間にちょこっと飲むのにいい感じの、やや甘口のお酒で、甘酢漬けのコハダと唐辛子入りの甘味噌をシソで包んで揚げたものと良く合っていました。
「お好きな方はたくさん召し上がって下さい」と先生はすすめてくださるのですが、いえいえ、これからお勉強ですから、、程々に、、自制しました。(#^.^#)

 障子越しの光で茶碗を拝見する。

先生のお手前を拝見しながら静寂な中に微かに聞こえる音。

袴の硬い生地の衣擦れの音、すり足で歩く時の畳の音、炭を扱う時のカサコソした音、羽箒をはたく音、茶筅通しの音、茶杓についた抹茶を茶碗の縁で叩く時の音、お茶を点てる茶筅の音、釜に湯を戻す音、湯の沸く音。
そして茶を戴く側では、最後に吸いきる音。
また時に合図としての少し大きな音もあります。言葉をかわさなくても最後に席入りする人が襖を少し音を立てて締める。もうみんなが席につきましたということを知らせる音、他にも入り口にある呼び鈴代わりの板木(ばんぎ)、あるいは席入りの合図のためのドラや鐘の音。
今までこんな風に集中して耳を澄ませたことはありませんでしたので、新鮮でした。ゆっくりの中に強弱や速度のリズムも感じました。


光に関しては時間の変化で当然ですが終わり頃にはだいぶ暗くなりました。
外はまだ明るかったのですが、和風の建築はひさしが深くみなさんの顔もわかりづらくなってきました。
そして普段はまだこのぐらいでは灯は点けないということですが、灯具も使ってくださいました。
短檠(たんけい)というい草の芯に菜種油を吸わせて火を灯す道具や行灯も火を灯してくださいました。
昼と夜ではお道具なども明かりを考慮して違えるということでした。

いい雰囲気になり、もっとこのまま時間を過ごしたい感じでした。

過剰に明るすぎる暮らしから、明かりをスポット的に使ったり、食事のときだけでもろうそくを灯すなど、気持ちを一点に集中させたり、くつろがせたり、明かりを意識して使いたいと思います。
日没前の30分、時には明かりをつけずにぼんやりと佇むのも良いなぁと思います。
室内の暗さは外の月明かりや街の灯りを気付かせてくれます。

今回の内容は奥が深すぎて、ここに書ききれませんが、利休の教えなども引用されたり、言葉少ない中に示唆に富んだ奥の深いお話を聞かせていただきました。参加者の皆さんからも質疑応答など、様々な話題に広がりました。

今回の数時間のために朝からお手伝いの方と準備をしてくださり、終わってからも片付けにもだいぶ時間がかかったと思います。私たちに見えない時間が、このような心のこもったおもてなしにつながっているのだと改めて思います。
宗牛先生に心からお礼を申し上げます。参加してくださった方々、雪後会社中のお手伝いの方々もありがとうございました。

かたち塾の会報にこの報告を掲載しますので、参加してくださった方は特に印象に残った点を手短にまとめた感想をかたち21のメールで笹山さんまでお願いします。

今回の学びを普段の暮らしにも活かしていきたいと思いました。






コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第9回かたち塾「茶の湯の中の光と音」のお知らせ

2016年10月15日 | かたち塾、アート鑑賞いろは塾

残席あと1名席です。10/15

知り合いが新宿区戸山にある雪後会でお茶を習っています。
時折、講師の渡辺宗牛さんの教えを聞かせてもらうことがあるのですが、
その教えに共感することも多く、かたち塾でも一度講師をお願いしたいと思っていました。
その教えというのは、たとえば点前の中で、柄杓に残った湯を釜に戻す時の音なども、「いい音ですね」などとおっしゃられ、また夕方になっても室内の灯かりをすぐつけないで仄暗い中で稽古を続けたりするそうです。
さらには稽古の後の水差しに残った水や釜の湯は、清いものから順に洗いながら湯水を無駄なく使い回すよう指導されているとのこと、お道具を大切に扱うように、水も湯も大切にする想いも伝わってきます。

お茶のお稽古というと私の中ではいいイメージばかりではないのですが、ぜひ宗牛さんのお点前を拝見しながら、その音や光、雰囲気に自分の五感を働かせてみたいと思います。
ようやく今月16日に下記のとおり塾を開催する運びになりました。

茶室にまだ入ったことのない方も、その幽玄な世界の一端を垣間見ませんか?
本格的なお茶を習いたいと思っている方も、見学を兼ねるのも良いかと思います。
作法など全く心配なさらずにいらして下さい。宗牛さんも初めての方を歓迎されています。
心得のある方ばかりだと案外面白みはないようです。^^

20年以上前に私もお茶を少々、不熱心に勉強してましたがさすがに身についておらず、、^^;、でも久しぶりに本格的茶室でお菓子とお薄をいただけることを楽しみにしています!! あっ、音と光に五感を開きながら、、、ですね。 0(*´∀`;)0
またとない贅沢なひと時となることでしょう。

服装は洋服でも大丈夫です。ゆったり目の服の方が足もしびれにくいです。香水などは避けて下さい。
男性はジャケット着用、ノーネクタイが良いと思います。
茶室の清潔を保つために、替えの靴下をご持参下さい。
塾形式の茶会ですので、落ち着いた感じであれば紬の着物で大丈夫です。

準備の都合がありますのでお申し込みは下記よりお早めにお願いいたします。

*************************************************************************
第9回かたち塾 ―――茶の湯の中の光と音

雪後軒は都心に在りながら、一軒家の本格的な茶室です。
軒主渡辺宗牛さんを講師に、薄茶をいただきながら、
茶の湯の中に生れてくる光や音に気を澄まします。 

企 画――――かたち21・かたち塾
講 師――――渡辺宗牛(雪後軒軒主 表千家講師)
日 時――――2016年10月16日(日)13:30~16:30(13:00開場)
会 場――――雪後軒[東京都新宿区戸山1-5-11]
    (最寄駅/都営大江戸線 若松河田駅 メトロ東西線 早稲田駅)
受講料――――6,000円(水屋料ふくむ)
受講者数―――10名(要予約)  ※茶道の未経験の方、男性も歓迎です。

お申し込みはこちらから。
折り返し受け付けの返信をいたします。
こちらの塾長のブログもご覧ください。


都心の一軒家の「雪後軒」の佇まい。
画像は「雪後軒」のHPより転載させて頂きました。

コメント
この記事をはてなブックマークに追加

第6回紬きもの塾―― 織物設計

2016年10月03日 | 紬きもの塾’16


染織コースの次の最終回の機織りに備えて織物設計をしました。
他には緯糸の糊付け、管巻きです。

まず糊付けからしました。
真綿の糸は毛羽立ちがあり、そのままでは使えません。布海苔と生麩を合わせた糊を工房では作っています。布海苔は乾いても柔らかく、正麩は固いです。程良い加減に合わせます。天気によっても濃度を変えたり、糸質でも分けたりしています。良い織物を織るにはとても重要な仕事です。
ただ、固くつければ良いのではなく、糸巻きができるぎりぎりに付けます。後で湯通しの時、糊が落としやすいからです。
また風合いを出す上でも糊付けした糸をテーブルなどで打ちつけ、ウェーブを
出してから乾燥させると風合い良く織ることができます。これも皆さんにもやってもらいました。

続いて、織物設計です。
私は普段の設計では糸の重さで必要量の計算をします。長さで設計することはよほどギリギリの糸量の時以外しないのですが、みなさんがつむいだ糸はほんの僅かですので綛周と回転数で全長を出し、織り幅で割り何越し分使えるかを割り出しました。
まずその計算からはじめ、次は自分の糸は使い切るデザインにして下さいという課題でデザインをしてもらいました。糸の制約をデザインの軸にするわけです。

今年の4人の方はみなさん呑み込みが早く、(ホントです~!^^)デザインも比較的すんなり決まっていきました。
上の画像は各自使う予定の他の糸を選び織りに備え確保したものです。
どんな布に織りあがるのでしょう。。

緯糸の管巻きの指導。固すぎず緩すぎない紡錘形に巻きます。
コメント
この記事をはてなブックマークに追加

生まれ来るものへのメッセージ―――「塩香」ワークショップを終えて

2016年09月24日 | かたち塾、アート鑑賞いろは塾


コメント欄もご覧ください。9/25追記
かたち塾第8回「塩香を作り、愉しむ」、造形作家でアロマセラピストの栃木美保さんを講師にお招きしたワークショップはとても学びのある会となりました。今回のワークショップでの学びの興奮がなかなか冷めずにいますが、その一端を書かせてもらいます。

栃木さんが足利のご自宅の庭などで育て、摘み、干して下さった植物を中心に11種類と、ちょうど咲き始めた菊の生花を用意して下さいました。あとは各自持ち寄った植物も使いながら作りました。香りの植物を探していく過程もとても面白かったです。
今年採集して干したフジバカマを嗅ぐ。

香りはたとえ植物性のものでも、人によって合う合わないがあり、強すぎるのもかえって良くない点もあるとのことです。
まずは1種類づつ単品で嗅ぎ分けていきます。特に好むものをチェックしておき、相性のよさそうなものを組み合わせますが、強いにおいのものを下に詰めていきます。
参加者に妊婦さんもいらしたのですが、この時期は香りに特に敏感になるそうです。妊娠初期、後期でも違うそうです。
自分に合う香りを身近な植物から作る塩香は、くつろいだり、呼吸を深くしたり、リフレッシュしたり、時間をかけて楽しめるのがいいです。
粗塩と植物を交互に詰めていきます。楽しそうです。。。

18年前に栃木さんが作られた塩香を嗅がせて貰いましたが、まだとても良い香りで、熟成している感じなのでしょうか。香りはどれくらい持つのでしょう?


今回は私は2回目でしたので、欲を出さず、ごくシンプルな塩香を作りました。
一本は(左)工房の桜葉と月桂樹、桜の花の干したものも詰めました。トップには桜の新芽を乗せて「秋麗」と銘をつけました。
もう一本はベースにヒノキの鉋屑、次がフジバカマ、次がレモンの皮、上にはスダチの枝葉、トップにはスダチの葉と菊の花(生)を飾りました。スダチは今まさに果汁を蓄えた青い実をつけていますので、銘は「秋の露」です。
5日置いただけで桜やスダチの生葉の青臭さに変化が出てきました。桜は桜餅の匂いがかすかに聞こえてきます。
時々瓶の蓋を開けて愉しみたいと思います。器も素敵なものに入れたくなりました。
瓶には日付と使った植物を下から順番に記したラベルを貼っておくとよいです。


男性の参加者で、花などにあまり関心がないとおっしゃる方が、作った2本を会社のデスクに置きます!とおっしゃられてとても気に入られたようです。塾長の笹山さんは「一家に一瓶」とスローガンを掲げていました!

季節と向き合いながら、時間を掛けて発酵させる香りを現代の暮らしに生かしたいです。
人の五感(栃木さんは人には第六感もあるとおっしゃられていましたが)の嗅覚は心地よさ、あるいは危険など生きる上で必要な匂いを嗅ぎ分けるためにあると思います。人の野性としての嗅覚も磨き、自然体であることを大切にしたい。

香りといえば、強い人工香料に悩まされている方も多いですが、過剰な香料に健康を害することもあるようです。芳香剤など何日でも押し付けがましく残るカオリとは一体何なのでしょう?幼い子供たちはそれから逃げることもできません。

人がものを作り、使い生きていくことは、過去、現在、未来へと一直線でつながっているわけです。分断されたもの作りやその場しのぎのものは何も生み出さないのです。文化を形成することもないのです。安価さを売りに、人の本来の感覚を壊していくものたちに私たちは“No!”と言わなければなりません。

栃木さんは美術表現で創ることは未来への責任がある、という趣旨のこともおっしゃられていました。
自然素材から糸を取り、植物から色を抽きだし、人の手わざでと労力で布を織り、使うことも同じことです。未来への責任があります。過去を知り、未来へのメッセージも視野に入れ、現在とかかわり作り、使う。

着物文化ももう本物が残らない、残せない時代になってきましたが、私たちはその場しのぎのものに迷わされず、本当の安らぎにつながる道を迷わずに行くことだと思います。
それは生まれ来るものへのメッセージにつながります。

栃木美保さんの指導と話の中で、植物の香りが語りかけてくるものに触れさせて頂きました。植物(生物)は香りでコミュニケーションをとっているという話もされていましたが、自然の神秘、合理に、鼻も六感も磨きたいと思います!

栃木美保さんのご協力にこころよりお礼を申し上げます。参加して下さいました皆様もありがとうございました。

次回かたち塾 10月16日(日)「茶の湯の中の光と音 」です。
茶道の心得の有無に関係なくどなたでもご参加いただけます。
次回は聴覚、視覚と向き合います。
詳細は後日お知らせいたします。






コメント (2)
この記事をはてなブックマークに追加

第5回紬きもの塾――  桜、柿で染める

2016年09月06日 | 紬きもの塾’16


桜が黄葉を始める中、真綿から自分で紬いだ糸と帯揚げ、半衿などを工房の柿の小枝と桜の枝葉などを使い染をしました。
今まで7月下旬が染の回でしたが、昨年から9月にしました。


2016年9月3日の時点で桜は黄葉を始め、柿は少し青みが抜けつつありますが、まだ青い実をつけています。

染め上がった色は7月よりも共に黄色味が抜け、赤味のふわっとした生き生きした色が染まりました。

草木の生の状態の染は刻々と変化していきます。
みなさんも染液に入れたすぐと時間の経過とともに色を変えていくことに歓声が上がります。

植物自体の変化と染め手の創意工夫で色相は無数に生まれます。
「あの色が欲しい、この色が欲しい」という囚われの狭い世界ではなく、どんな色が生まれてくるのかという発見と喜びがあります。

参加者から「草木染は無限なんですね」という言葉も聞かれました。

もちろん草木で染めることは簡単ではなく、媒染剤の使い方や、染め方、時間の経過の関係、堅牢性もあり、経験、熟練も必要です。同じ色を大量に染めるのも難しい点もあります。お手軽なものではありませんが、一人の人間が手織りで仕事していくぐらいの量は身近な植物で充分に染めていくことができます。

桜、梅、柿、ヤマモモなど、無媒染でも淡い色でしたら半衿や帯揚げ(絹でしたら)を染めることもできます。
工房では直径35cmほどのステンレスボールを使っていますが、帯揚げ1枚まででしたら家庭用の23cm~30cmぐらいのボールや鍋があればムラを作らず染めることができます。染材は被染物の同量~倍あれば十分です。染液はヒタヒタからかぶるくらいのほうがムラになりません。絶えず布を動かしていなければなりませんが。

今回はアシスタントがおりませんで、4時間半の時間内でなんとか染め上げなければならず、指導、指示だけで手一杯で写真を撮れなかったのですが、受講者が撮った以下の写真(余裕ですね。。。^^;)を共有させてもらいました。
       
染め上がった帯揚げは、みなさん実際に着物に取り合わせて紬塾へもしてきてくださるそうです。楽しみにしています。


左が桜、右が柿。匂いは桜のほうが強いです。細かくチップを作ってくれましたが、なるべく断面が大きくなるようにします。
少し太い枝の場合は樹皮と材を分けて使うこともあります。色相はかなり違います。
ところで足も面白い!^^


桜の鉄媒染。まだ濡れた状態ですので、乾くと色の濃度は半減します。洗濯ばさみはもう少し端にしてほしかったです。^^:
奥の糸は柿の無媒染2工程。半衿の写真はありませんが、古くなった半衿を染めたものもこんな感じに染まっていました。


こちらは桜のアルミ媒染。もう少し早い時期ですと黄色系になります。

身近な植物を観察したり、時に小枝で染をしてみると良いのではないでしょうか?
色もいいですが、煮出しの匂いもいいですよ。
自然の観察と気付き、創意工夫は生きる喜びです!

コメント
この記事をはてなブックマークに追加