夏の田園、茅葺屋根の家


















     広島の市街からそれほど遠くないこの地、志和(現東広島市志和町)に、多くの
     茅葺き屋根の住居が残されていると聞いた。ああ、前に紹介した「酒造蔵のある
     村」、同じ場所です。6年前の調査では、15棟の茅葺き民家が確認されていたと
     いうことですが、当時も放置状態にあった4棟を除き10棟足らずが残されていま
     した。何といっても、住居として実際に住まわれているものであることが、貴重な
     ことです。維持保存には、大変な苦労がいることでしょう。でも・・、
     緑の濃さを増した水田の稲の向こうに茅葺き屋根の家を見るとき、何と美しく、
     そして何故か懐かしい風景を見たという思いを拭うことができませんでした。

     (暑い夏の日中、燃えあがるような田圃の中の道を歩く。
      「この辺に茅葺き屋根の家がたくさんあるって聞きましたが・・」
      こんな昼、田に出ている人は殆どいない。たまたま水の見回りに来た人を見つけ、
      聞く。丁寧に道を教えていただいたうえ、「夜来れば、蛍が見れるがのー・・
      是非・・」と、熱心に宣伝をされる。村の人は、茅葺の家や里山や蛍を求めて
      やってくる人を待っているのです。
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