萩の街で(2)














     夏の日の炎天のもと、
     萩の街、見て歩きの後半は、町屋を中心に。
     こんな日でも、旧い格子戸の店の中の、
     土間は、少しひんやりとしている。
     蔵の中の千両箱や生活道具を見る。
     洒落た萩焼きを売る店がやたらと多い。
     暑さに堪りかねて、橋本川の遊覧船に乗る。
     川風が涼しい。やはりこれに限る。
     船頭さんに問われて、「広島から」と言うと、
     広島との縁をひとくさり。毛利家の故地は、
     ご存知、広島なのだ。
     船頭の顔に似合わぬ美声の「男なら・・」
     を聞きながら、澄んだ川面を眺めていた。

     (余計ながら、民謡「男なら」の一節をどうぞ。
      「男なら お槍かついで お仲間となって ついて行きたや 下関
      国の大事と 聞くからは 女ながらも 武士の妻
      まさかのときには しめ襷  神功皇后さんの 雄々しい姿が
      亀鑑じゃないかいな    オーシャリ シャーリ」 )
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