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大津交通事故と報道

2019年05月09日 | 時事
園児死傷事故「#保育士さんありがとう」広がる
これ、マスコミ批判が主目的なんですけど、あえてスルーしてるのかな?

丁字路の横方向の道を、左側からきた車が右折しようとして右側から直進してきた車に接触し、弾みで直進者が歩道にいた信号待ちの園児を轢いてしまったという痛ましい事故です。少しの不注意に最悪の偶然が重なってしまった不幸な事故であり、そこにいたのが園児でなく、今現在無節操に群がっているマスコミ群であったなら・・・と思わずにはいられません。あれほどたくさんの局が集まってそれぞれが独自取材をする必要が果たしてあるのでしょうか?しかも道端からだけでなく、車の中から道路の風景を映すためにおそらく何往復もして交通量を増やしていたように見えました。まあその放送の一部を見ているわけなのでアレですが、さっきのは冗談でなく、無駄に二次的な事故の危険性を上げている異常な取材体制のように感じました。

現地の取材だけでなく、このあとマスコミとしては近隣住民や被害者加害者の家族、保育園の関係者や保護者など、手当たり次第に取材をして生活を引っ掻き回すことでしょう。あっちを断ってもこっちがきてと、キリがありません。それを防ぐために、とりあえず園側が記者会見を開くということにすれば、マスコミもそこから情報が取れると安心するので、周辺の取材を控えるようです。もしくはそういう取り引きになっているのかもしれません。ところが、本来は車と歩行者なので100-0で全く落ち度がないはずの保育園側に、あたかも何らかの過失があったかのような質問を浴びせるマスコミの姿を見て、多くの人が憤慨した模様です。保育園は悪くない、マスコミは無遠慮に保育園を攻撃するな、という叫びから生まれたのが、この「保育士さんありがとう」のキーワードだったようです。

確かに、保育園側がその時間に散歩を入れなければ、そのコースを歩かなければ、あるいは事故にあっていなかったかもしれません。しかし、だからといって保育園のスケジュールや保護体制を問題するのは、安全な場所で結果からものを言っているに過ぎないのです。この時期は気候もよく、それこそ日本全国どこの学校でも普通に公園散策や町探検でぞろぞろ校外を歩くわけですし、自分のところもそうですけど、事前に下見もして危険箇所や横断歩道をどう安全に渡すか教師の連携を話し合って臨んでいますが、それでも絶対に何もおきない万全の校外学習だということはできませんし、今回の件からももし何かあれば絶対に学校の責任を問われることは明白です。事故は事件とは違い、ごくわずかながらも防ぎようのないことも起こりえます。しかし、そのようなリスクを完全に回避し「出かけない」という選択をすると、子ども達に交通ルールを実地指導する機会がなくなってしまうので、将来より大きなリスクを背負わせることになってしまうでしょう。

また自分も同じような相手側の不注意による右直事故に遭ったこともありますが、たまたま誰も巻き込まず、お互い怪我もなく車がぶつかっただけで済み、警察も呼んで実況見分してもらった後、自分の過失分の修理代を出して終わりました。釈然としませんでしたが、不運だったとしか言えないでしょう。今回のケースもそこに園児さえいなければ、これほど重大事故として報道されていなかったと思われます。轢いてしまった方は過失割合でいうと低い(右折側の不注意)のでその後釈放されていますが、人を何人も轢いてしまった後悔は一生続きます。事故のきっかけを作ってしまった方は尚更でしょう。保育園側も、仕方ないとはいえ大切な命を守りきれなかったことは決して忘れることはできません。マスコミだけがあと数日もたてば新しい事件現場にかけつけ、傷つかないところでああだこうだ言いっ放し、無駄に関係者の傷口を大きくしていくのです。これが許されて良いのでしょうか。そういう問題提起の報道にしないと、これらの運動を起こした人たちの怒りは収まらないのではないでしょうか。

保育士の待遇改善も大事ですが、議論のすり替えに他なりません。視聴率をとりたいのなら、ずばり「人に迷惑をかけない取材方法」についての特集をすべきです。

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