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山元

2012年04月22日 | 震災
南相馬市から戻る途中、山元町の山下駅という所へ行ってみました。

国道よりも海側にもう一本道があるとナビが示していたので、何度か行ってみたのですが、完全に工事車両専用の道のようになっていたので遠慮して戻ってきました。舗装もままならず、おそらくあったであろう街路樹や建物が全くといっていいほどなくなっていたからか、ものすごい海風が吹き荒れていました。山元町付近でもう一度挑戦した際に、この駅舎だった場所を発見しました。

ホームとトイレ以外は跡形もありませんでした。左側に見える赤い立て札には、「直線日本一」と書かれていましたが、真偽のほどは確かめようがありません。何しろホームの長さしか線路がなく、ホームから1歩出るともう何もありませんでしたから。自分の歩幅で237歩、およそ140mほどの短い路線になっていました。また、ただでさえ海風が激しいところに、遮蔽物が全くないと来て、立っていても吹き飛ばれそうな風が吹き荒れていました。

常磐線のこの辺りで、地震により電車が脱線し、立ち往生したもののたまたま乗り合わせた警官の誘導により、津波が来る前に避難して乗客が全員助かったと言うニュースがありました。本当に何もないところだったのですが、震災前の写真等を見ると、線路の両脇には家がずっと立ち並ぶ、それなりの駅前住宅地だったわけです。そこの住民の多くは、避難指示に従わずに600余名が命を落としてしまったとか。確かに海岸からは1km以上ある場所なので、気持ちは分からなくはないですが、旅行者が助かり、住人の長年の経験が仇となるとは皮肉なものです。

20分ぐらい風に当たって去ろうとした時、マイクロバスが団体さんを連れてきました。電車がなくなったから代替バスなのか・・・それにしては周囲数百mほど家らしきものはないし、皆微妙に笑顔だよな・・・まさか僅か1年で被災地観光ツアーなるものが既に登場しているのか!?東北恐るべし・・・

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