月と歩いた。

月の満ち欠けのように、毎日ぼちぼちと歩く私。
明日はもう少し、先へ。

濃い血

2012-04-17 | 生活
土曜日に「新酒の会」をわが家で開催。
非常に良いラインナップをそろえることもでき、楽しいひとときだった。
詳しくはまた改めて別ブログで書こうと思う。

その「やりきった感」で無気力状態になったのか、他に原因があるのか・・・この2、3日は気持ちが沈んでいた。

日曜日は夫のお兄さんの家へ行った。3月に赤ちゃんが生まれたのでそのお祝いに。
女性というのは、子供を生むとこんなにも自信と誇りに満ち溢れるものなのかと驚く。かなりパワーをぶつけられた。
よほど嬉しかったんだろうな・・・。結婚7年目、最初からずっと専業主婦で、ようやくの出産。そりゃ、嬉しくないわけがないわな。
3度の入院、難産、最終的には帝王切開という、一番辛くて痛い流れ。その話をすごい勢いで話してくれた。
そして、そんな痛みも全部忘れた!この子の顔見たらもう関係ない!というような溺愛ぶり。
うまく言えないけれど、そのテンションについていくことが難しかった。がんばったけど・・・うん・・・。

ただ、赤ちゃんはとても可愛かった。完全に夫側のS家の血筋!!
夫の両親の実家は徳島の山奥にあり、すごく身近な人同士(母は旧姓も同じS)が結婚しているので、父方・母方の親戚同士までどこか似ている。法事などの際、「血が濃いなぁ」と感じていた。
そのせいかわからないけれど、赤ちゃんも似ている。顔を見たときに、S家の血を感じ、「やっぱりなー」と思った。
多少のことでは絶えることのない、濃い、濃い血なのだ。

2時間ほどいて、お茶をいただいて、赤ちゃんを抱っこして、写真撮ってお兄さん家を出た。
なんだかわからないが、やや疲労していた。

単純に羨ましいというのとも違う。もちろんひがんでいるわけでもない。
むしろ、S家の血を絶やさないでくれてありがとう!と思っている。
お姉さんのテンションについていくのが大変だったのと、もうひとつは夫の両親のことを考えたからだ。
当たり前だけど夫の両親は初孫を見てとても喜んでいたとのこと。
あー、私もそういう親孝行をしたかったなぁと、そんなふうに思った。うちの両親に対してもまた然り。
まあ、いいんだけど。もやもや。

その後、夫と梅田でワインバルを3軒ハシゴ。
夫は2軒目くらいで帰りたそうだったけど、飲み足りない私に付き合ってくれた。
3軒行って、ようやく気持ちが落ち着いた。

久しぶりに5000円分も本を買った。
帰りの電車で、おすすめしてもらった道尾秀介の本を初めて読んだ。『背の眼』というデビュー作。上下巻。
ホラー要素とミステリー要素満載でちょっと怖かったけど、私の苦手な精神的にやられるような残虐さがなかったので飛ばさずに読むことができた。
現実逃避なのか、その日の夜と翌朝で一気に上下巻読みきった。
退屈せずに読めて面白かったが、心の琴線に触れるとか、読んで元気になるとか、そういう類の本ではない。
エンターテイメントだなぁ。

今は川上未映子さんの『すべて真夜中の恋人たち』を読んでいる。
まだ最初のほうなので、感想はない。

そんな感じで昨日は自堕落的に過ごしていたら、夕方、ふみこが筍を持って来てくれた。
この辺りは筍の産地なので、今の時期はいろんなところから筍をもらうことが多い。ふみこも実家から5本ももらったと言っていた。
ちゃんとアク抜きして茹でてくれていたのでありがたかった。この状態でもらえるならいくらでも!って感じだ。
皮付きのやつは手間がかかるのでテンション下がるけど。

持って来てくれたついでに2時間くらいしゃべった。話していると元気になった。
友の存在は本当にありがたい。

そして、その夜、夫が仕事帰りにケーキを買ってきてくれた。
私が好きな天満橋のお店のもの。
「かおり、元気なかったから」と。

彼はいつも私が暗くなっていると、ケーキやプリンを買ってきてくれる。優しい。うれしい。
本当に、いつも嬉しくて涙が出る

だから、その優しい想いに応えるために、私は「私」を超えないといけないと思う。
今日は昨日よりがんばれた。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
読みました (かおり)
2012-04-20 14:47:40
hiroさん

なかなか面白かったですよ。怖い本かと思って最初はドキドキしましたが(笑)

「小さなおうち」は読みたいなーと思いながら、機会を逃していた本です。読んでみます。

親鸞も気になっていました。
五木寛之さんってあまり読まないんですけど(おじさんが読むような印象?)、また次回に。
今、本を買いだめしてしまったので、来月にしますね~
いつも本情報をありがとうございます。
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早速読んでいただけたようで。 (hiro)
2012-04-19 19:40:23
 ホラーは苦手なので、背の眼は未読です。確かに彼の作品は我を見つめるよりも、我を忘れる本ですね。(分け方で言うと直木賞寄り)
 今年読んでよかったなと思ったのは、中島京子さんの「小さなおうち」です。料理や家を愛する人なら、ぐっと来るかもしれません。戦争中のお話ですが、映画で言うとヨーロッパの戦争映画で苦しいなかでもユーモアたっぷりに生きるあの感じに似ています。
 今読んでいるのは、五木寛之さんの「親鸞、激動編 上」です。八十近い作者とは思えない、力強い作品です。興味がありましたらぜひ。
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