鴨着く島

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黒潮の大蛇行

2024-07-22 09:38:05 | 災害
今朝の新聞で初めて知ったのだが、太平洋岸をおおむね列島に対して等距離を保って北上(実際には東北東へ)するはずの黒潮の動きに大異変が起きていた。

九州南部の種子島屋久島南岸を抜けた黒潮はそのまま九州東岸を北上し、四国の足摺岬近海を通過し、普通なら点線のように流れる。

ところが2017年から2019年にかけては、次第に四国沖で大きく南下して小笠原諸島の西をなぞるように北上し、そこから元からの流れに復帰するようになった。

さらに2020年からは四国の足摺岬の南からもっと大きく南下し、太平洋上を迂回するように左回りに回って紀伊半島近辺で元の流れに復帰している。

一段と蛇行の度合いが大きくなっているのだ。

新聞の記事によると足摺岬沖で大きく南下し始めるため、九州の豊後水道への暖流が激減し、そのため瀬戸内海では黒潮からの供給量が減り、様々な現象が起きているという。

また黒潮への復帰が千葉県沖で行われたあとも、さらに東北沖方面へ黒潮が北上しており、こちらは寒流を好むサンマなどの不漁を引き起こしているかもしれないそうだ。そう言えば「銚子のサンマ」が大不漁になっていると聞く。

この黒潮の大蛇行は海流の現象としては正確に捉えられているが、その原因(メカニズム)についてはいまだ解明されていない。

大雑把に言えば「地球温暖化」の影響とされるのだろうが、自分的に不気味に思うのが四国沖と紀伊半島沖及び愛知から静岡沖に顕著にみられる黒潮の大南下現象だ。

このあたりの海底にはあの「南海トラフ」「東南海トラフ」が横たわっているではないか。

2017年の頃から海底の南海トラフに何らかの異変が起き、そのために黒潮の急激な南流蛇行が始まったのではないのか。

これが杞憂であればそれに越したことはないが、何にしても不可解な現象だ。


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