「私、関西の都会で生まれて育ったけれど、関西人のボケと突っ込みの、あの速いテンポのおしゃべりが苦手なんです」
ピアノ講師の講座で知り合った方が、話し始めました。
だから、こちら(姫路)に来たらみなさんゆったり穏やかに話をしてくださるのでとても気持ちが楽なんだと。
阪神間在住の人はみんな元気で早口でポンポンやり取りをしているかと思えば必ずしもそうでないのですね。
この、穏やかな関西人の方は、福知山線の事故現場の近くに住んでおられます。
事故当日、救急車が行きかう音を聞いたり、テレビ画面に映し出される光景がすぐ近くだと思うと、自分は何もできなくて、とても苦しかったそうです。
また、阪神大震災に遭い、連続児童殺傷事件があり、池田小学校での事件、酒餓鬼薔薇事件と、どれもすぐ近くの出来事で、そんな中でピアノのレッスンをしていて、子どもが少しでも遅れてきたら
「もしや」
と思って動悸がしたり
わけもなく涙が出てきたりする、
と話してくださいました。
「今話してても涙が出てしまいそうになるんですけど・・・」
と、息をつめておられる様子は、見ていてこちらまで辛くなりました。
カウンセリングを受けたりして少し落ち着いてきたということで、
電車も途中で下車しながらですが、乗れるようになったとのこと。
これだけの事件や災害が同じ地域に集中することで、
直接関係のなかったひとたちにも、どれだけの影響を及ぼしていることでしょう。
一生懸命に話す彼女のうしろに
同じ悩みを抱えながら普段は何事もなかったように暮らしていかなければならない人たちがたくさんいるのだとあらためて思いました。
人の痛みを自分のものとして感ずるには
あまりにも多大で、何度も繰り返され、
かえって鈍感になってはしないだろうか、と、自分のことを思ってみたりします。
そして、悲しんだり、怒ったりするだけでなく、
だから、自分は世の中の幸せのためにどんな歯車になったらいいのだろうと、
考えたいと思います。
ピアノ講師の講座で知り合った方が、話し始めました。
だから、こちら(姫路)に来たらみなさんゆったり穏やかに話をしてくださるのでとても気持ちが楽なんだと。
阪神間在住の人はみんな元気で早口でポンポンやり取りをしているかと思えば必ずしもそうでないのですね。
この、穏やかな関西人の方は、福知山線の事故現場の近くに住んでおられます。
事故当日、救急車が行きかう音を聞いたり、テレビ画面に映し出される光景がすぐ近くだと思うと、自分は何もできなくて、とても苦しかったそうです。
また、阪神大震災に遭い、連続児童殺傷事件があり、池田小学校での事件、酒餓鬼薔薇事件と、どれもすぐ近くの出来事で、そんな中でピアノのレッスンをしていて、子どもが少しでも遅れてきたら
「もしや」
と思って動悸がしたり
わけもなく涙が出てきたりする、
と話してくださいました。
「今話してても涙が出てしまいそうになるんですけど・・・」
と、息をつめておられる様子は、見ていてこちらまで辛くなりました。
カウンセリングを受けたりして少し落ち着いてきたということで、
電車も途中で下車しながらですが、乗れるようになったとのこと。
これだけの事件や災害が同じ地域に集中することで、
直接関係のなかったひとたちにも、どれだけの影響を及ぼしていることでしょう。
一生懸命に話す彼女のうしろに
同じ悩みを抱えながら普段は何事もなかったように暮らしていかなければならない人たちがたくさんいるのだとあらためて思いました。
人の痛みを自分のものとして感ずるには
あまりにも多大で、何度も繰り返され、
かえって鈍感になってはしないだろうか、と、自分のことを思ってみたりします。
そして、悲しんだり、怒ったりするだけでなく、
だから、自分は世の中の幸せのためにどんな歯車になったらいいのだろうと、
考えたいと思います。