
「アラを釣ります」
釣り人の夢でもある、大物アラ一本に的を絞る。
ベイトの正体になっている、鯖、鰺を現地調達する予定。
鰺も鯖も、35センチから40センチ近い。
仕掛けも、豪快なアラ竿をセット。
かめや釣り具都城店の津中(隆)さんと、同じく、かめや釣具店南宮崎店の津中(将)さんのご兄弟。
ポイントは浅場から深場へと、徐々に移動していく。
「午後からは、波が出そうですね」
「何とか、早くアタリを捉えたいですね」
古い魚礁周りや、チンセン周りに的を絞っていく。


魚探にベイト反応が出てくる。
津中(隆)さんが、ジグサビキを投入。
直ぐに、40センチ近い鯖がダブル、トリプルで掛かってくる。
「生き餌が釣れました」
「本当は、鰺が欲しいところですけど鯖でも嬉しいですね」
前もって、購入してある鰺は15センチくらいの鰺子。
その鰺子は、津中(将)さんが手持ち竿で使用して大物狙い。
手持ち竿で、アタリを探っていた津中(将)さんに強烈なアタリが来た。
「来た!来たよ!」

相手が走ったところで、再度合わせを入れる。
竿先が、海面に突っ込んだ。
気持ちが高ぶる、スリリングな時が来た。
海面に突き刺さる様な引きに耐える。
次の瞬間「あっ…」
針が外れた。
仕掛けを巻き上げると、16号のハリスがザラザラしていた。
「合わせが早かったかな…」
悔しい針はずれだ…。
その直ぐ後に、今度は津中(隆)さんにアタリが来た。


鯖の生き餌に、強烈なアタリが来た。
豪竿が海面に突き刺さる、凄い引きだ。

太仕掛けを信じて、巻き上げる。
「この引きは、サメか…」
途中で、津中(隆)さんの言葉が漏れる。
「上がりますよ」
「見えました。あー…ハンマーヘッドです」
その大きさも、半端無い大きさで海面近くでなかなか浮いてこない。

海面に浮いたところで、大きなタモに入れようとしたが、太ハリスが切れた。
針が外れた後の、大きなサメのヒット。
悔しい時間になった。
気持ちを切り替えて、仕掛けを入れ直す。
大鯖の生き餌に、前アタリが来る。

身構えて、突っ込みを待つが走らない。
鯖が食い千切られていたり、全部取られたりする。
津中(将)さんにも、アタリがある。

こちらも、鰺が食い潰されている。
なかなか、食い込みのタイミングが取れない。
鰺の生き餌が、鋭い歯でスパッと噛み切られていたりする。
「タチウオですかね」
「この切り口は、鋭いですね」
我慢の時間が流れる。
我慢の時間が流れる内に、気が付くと風が北東の変わってウネリが出始めてきた。
「午前中の勝負かな」と、話していた様相を呈してきた。
豪竿で勝負したが、夢は次回に持ち越しとなった。
「夢を追いかけて」勝負の釣りで頑張って頂いた津中さんご兄弟の「夢へのトライ」は、これからも続く。