S2000奮闘記

スポーツカー偏愛録。
S2000のメンテナンスノート。

Book / 竜馬がゆく(七)

2010年06月14日 | 雑記
背表紙より。
「同盟した薩摩と長州は着々と倒幕の態勢を整えてゆく。が、竜馬はこの薩長に土佐等を加えた軍事力を背景に、思い切った寄手を案出した。大政奉還 ー 幕府のもつ政権をおだやかに朝廷に返させようというものである。これによって内乱を避け、京で一挙に新政府を樹立する ー 無血革命方式であった。」

クライマックスの大政奉還へと物語は進む。
でも個人的にこの七巻で印象に残ったのは
長州の天才児とも言われた高杉晋作の早過ぎる死。
天馬空(くう)を往(ゆ)くような奇想のもちぬしで、
しかもことごとく図にあたっている。
そんな鬼才が、満27年八ヶ月の若さでこの世を去った。

P.383より抜粋。
高杉は病い革(あらた)まるや、
幼な子の東一(とういち)のあたまをなで、
「父の顔をよくおぼえておけ」
と言い、やがて筆をとり、
「面白き、ことなき世を、おもしろく」
辞世の上(かみ)の句をよんだ。
下(しも)の句に苦吟していると、
看病していた野村望東尼(もとに)が、
「住みなすものは心なりけり」
と詠んだ。高杉はうなずき、
・・・面白いのう。
と言ってしずかに眠った。
それが、高杉の最期であった。

竜馬がゆく(六)
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