S2000奮闘記

スポーツカー偏愛録。
S2000のメンテナンスノート。

棚から一掴み/森重樹一「KING'S ROAD」

2009年11月14日 | 雑記
2009年11月14日(土)
本日、手元に届きました。発売日前に予約注文をするのに戸惑っていたので(汗)。セットリストに「GLORIA」が入っていたので、まだこのヒット曲の呪縛が絡んでいるのかと思いました。確かにこの曲はZIGGYと森重樹一を世に送り出したという点では大きな評価を付けることが出来る。しかしその影響が大きすぎて一時期、彼ら自身が歌わなく封印した曲でもある。もう何年前になるだろうか?SNAKE HIP SHAKESのLiveでアンコールの際にビール片手にホロ酔いでワンコーラスだけ歌ったGLORIAはカントリー調にアレンジしてあってカッコ良かったのを覚えている。その歌を今作品ではバラードに変えてきた、極上の歌唱力で。本人曰く「今後はもっとLoveSongも大切にして歌っていけたら」と言っていた。ボク個人としては少し残念な気もする。なぜならLove Songは曲の中でもっとも書きやすく極端な話、誰でも書けてしまうからだ。そして一瞬にして多くの人に共感されやすいからだ。人間ならば誰でも恋をして人を愛するものだ。誰もが持つその感情は、時として誰でも歌として表現しやすいモノでもある。古今東西に腐るほどの愛の歌が溢れているのは、この世が「愛の溢れる美しい世界」ではなく、そういう理由からだと思う。だからこそ彼には単純な世界を歌うのではなく、複雑な感情の世界に、深い世界に身を置いて欲しいと勝手ながらに願ってしまう。今まで彼の書いた詩は比較的にLoveSongの割合は少ないような気がする。ほとんどの歌が独特の世界観が溢れる魅力的な言葉の世界だ。作曲センスも素晴らしく、もっと高い評価を受けていいはずだと思う。極上のメロディーに、時には孤独を唄い、また時には幸福を賛美し、時には言葉遊びのような茶目っ気をものせて歌い上げる。早稲田の文学部出身は並大抵の言葉遣いじゃない。彼の書いた歌詞に心を奪われた思春期の少年は、全身にタトゥーを施したRock'n'roll Singerをいつしか神と仰ぐ様になった。

近頃の森重樹一氏の歌唱力は凄まじいモノがある。今回収録された「TOKYO CITY NIGHT」や「The DUST' N' BONEZの「自分勝手な夜に爪痕残せ」の様なこの手のテンポの曲は神がかった位に巧い。Rock不遇の時代の今、歴戦の強者のこうした実力者でもアンダーグラウンドの活動になっていることが残念で止まない。(何やってんだ徳間ジャパン!もっと力入れて売れよ!!)

このアルバムには昔の曲を「今風」にアレンジをしてRockとアッパー系のダンスミュージックの融合?と思わせる曲も数曲ばかり入っている。でも個人的にはJAZZアレンジを施した「君をのせて」がお気に入り。遠い昔に指先が切れるほど弾きまくった「それゆけ!R&R BAND」も予想を裏切るアレンジで楽しませてくれた。最近の若いミュージシャンは、カバーというと(セルフも含めて)ただ歌っているに過ぎないだけのモノが多い。アイデアを出してアレンジされたモノがないからカラオケと同じレベル(笑)。笑わせてくれる。アレンジセンスが落ちてるよね。アレンジ面での勉強するには良いアルバムだと思う。このアイデアは若手がパクりそうだ(笑)。このアルバムはファンとRockのアレンジを勉強したい若手ミュージシャン位にしか売れないのでは?と思うと悲しいよ。

森重樹一「KING’S ROAD」


SouninのGuitarが聴こえた1988 俺はもう
ガキはガキなりにこいつに洗礼を受けた気になった
ロマンや幻想なんていう抽象がもしも在るなら
俺は虜になったんだ
その魔性の美学に

Oh,Yeah, it's so cool 全身タトゥーの神様にはもう巡り会えたよ

Oh,Yeah, it's so cool 気の合う神様はいつも酒浸りだよ

Rock'n'rollミュージックに俺は首ったけ
だって3つのコードがあればいい
君を愉快に出来るはず きっと

Rock'n'rollミュージックに俺は恋してる
そしてビールと煙草があればいい
君を誘い出してくれる きっとこいつは

ユウウツの種をしこたまカードで買い込むことはない
俺と一緒に飛び乗れよ
何かきっかけが欲しいのなら
SNAKE HIP SHAKES「R&Rミュージックに首ったけ」(一部改)

十字架
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