20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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てぬぐい

2018年07月26日 | Weblog

          

 江戸てぬぐいです。

 ものすごく懐かしい模様の手ぬぐいです。

 江戸モダンな感じがしなくて、オーソドックスな手ぬぐいという感じです。

 

 祖母や母が、寝るときに着ていた浴衣の柄のような・・・。

 

 年取ってからは、母はネグリジェになりました。

 結婚して、帰省したある日、突然、それまで着物しか着ていなかった母が、夏になると洋服を着ていたり・・・。

 東京の夫の母は、初めて、挨拶に牛込の自宅に伺った日から、洋装でした。

 秩父の母は、ずっと着物にこだわり続け、ある夏、「アッパッパ」と呼ばれるワンピースを買ってきて、それをきたら、身のこなしの、なんて楽で、そして涼やかなことを、知ったのだと思います。

 その日がきっと、母にとっては、女性解放の日だったに違いありません。

 

 父はその時代にしては、リベラルな考え方をしていた人です。先日の、松本猛さんの講演会にも出ていた、丸木位里・俊夫妻の「原爆の図」展を、秩父の産業会館へ持ってきて展示して、たくさんの人たちに足を運ばせた企画も、中心になってやったのは父でしたから。

 中学生だった私は、その「原爆の図」を見に行き、恐ろしくなって、動けなくなったことを今でも覚えています。

 

 でも、母が古い考えで、自らを縛り付けていたのだと思います。

 そう考えると、秩父の母が、日本的なるものと、合理的な西洋の暮らしを取り入れる、その端境期は、フェミニズムの歴史からみると、だいぶ遅いような気がします。

 

 そんな懐かしさのある、柄の手ぬぐいです。

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