20階の窓辺から

児童文学作家 加藤純子のblog
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モダニズム

2020年11月29日 | Weblog

              

 これは有名な、柳宗理デザインの、バタフライツール。

 ニューヨークのMoMaなどに置いてあります。

 

 柳宗理は、ご存知、民藝運動の先駆者、柳宗悦の息子さんです。

 そもそも、柳宗悦の、朝鮮白磁の茶碗や、日本の手仕事の数々の美しさを見出した美意識に、ずっと魅せられています。

 民藝運動のお仲間である、京都の河井寛次郎記念館にも、何度も足を運びました。

 

 今日はその息子さんの宗理について。

 「用の美」を見出した、父、宗悦の流れを引き続いで、彼は「極限まで削ぎ落としたシンプルさ」を追求しています。

 そのシンプルさが「モダニズム」を生み出しています。

 

 柳宗理の作品と出会ったのは、結婚してすぐの頃。

 フォルム、ラインの美しい、キッチン用品。スプーン、フォーク。

 

 中でも感動したのが、椅子。

 天童木工で作った、椅子のフォルムの美しいこと。

 そのころは、まだ若かった、私たちからみたら、ものすごく高い椅子とテーブルのセットを、当時住んでいた二子玉川の、玉川高島屋で見つけました。

 何度も、何度も、足を運び、その美しさに、清水の舞台から飛び降りる思いで、そのテーブルと4脚の椅子のセットを買いました。

 天童木工のです。(縦に長い、椅子なので、全景を写すのが難しいです)

 それを桜新町・弦巻の家にお引越しとともに、高島屋から運んでもらいました。

             

                   

 あれから、なくなる前にと、買い足して、6脚になりました。

 テーブルも、横に3脚、並べられるくらい、大きくて長いのに買い換えました。

 子どもたちも結婚し、子どもが生まれ、全部で9脚必要になった、その椅子が、もう売っていません。

 ですから3脚は、同じ色ではありますが、天童木工のではありません。

 

 だって、最初に買ったのが、今から四十年近く前ですから。

 それを今でも、大事に、大事に使っているのです。

 こんな美しいフォルムの椅子は、もうないかもしれないと思いながら。

 案の定、かなり前に廃盤になってしまいました。

                

 あれ以来、私はモダニズムに、ずっと惹かれたままです。

 民藝運動のモダニズム。あの時代のセンスのよさには痺れるばかりです。

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