太陽光発電シニア

太陽光発電一筋、40年をはるかに過ぎたが何時までも興味のつきない厄介なものに関わってしまった。

そう思いどおりには行かない

2019-03-01 08:19:20 | 社会観察

2回目の米朝首脳会談は共同宣言署名までは行かなかった。制裁解除と核放棄をどちらが先かで決着がつかなかったようだ。直前まであった、進展がみられるだろうという甘い期待は崩れ去った。専門家でもこの結末を予測した者一番残念に思っているのは文大統領だろう。これで交渉決裂、核実験とミサイル発射を再開すると躊躇なくアメリカが軍事行動に出るだろうから、まさにチキンレースである。それにしてもキム委員長は単なる世襲ではなく相当したたか、ある意味若いのに切れ者である。多分交渉は時間をかけて紆余曲折を経て経済制裁も徐々に緩和されることになるのであろう。

日本にとって最も残念なのは拉致問題の提起をトランプさんにお願いしたという隔靴掻痒、何とも歯切れの悪い言い訳である。次は私がとか言っているらしいが、過去はアメリカの強硬な姿勢で独自の交渉が憚られたが今は何が変わったから次が私なのだろうか。アメリカが少しでも譲歩したなら、すかさず私が出かけて拉致問題解決の話し合いをする、その場合は日本も制裁緩和を取引材料にすると言えたのだが今は望みなし。アメリカの対応に一喜一憂することなく何故日本として直接動かないのか。水面下で色々やっていると言うが本当なのだろうかと思ってしまう。北方領土問題、沖縄基地問題、拉致問題が直面する最大の課題だと思うが、今政権の時代にとか、最重要課題と認識しているとか何度も聞かされた。

何もしていないとは言わない。異次元金融緩和で金余りを生み出し、株は上がったろうし、安保法制だって集団的自衛権でアメリカのより強固な信頼を得たであろうし、団塊世代の退職で有効求人倍率は上がったろうし、トランプ、プーチン大統領とも何度も会談をし良い関係を築いている。前政権より遥かに為したことは多い。だからモリかけ、厚労省統計問題など些事となり人気がある。

国内で誘拐事件など起これば総力を挙げて犯人逮捕に動く。拉致は国家による誘拐事件、しかも相当な人数が被害者になっている。他国に遠慮などせずに積極的に事にあたって欲しいと思うのは外交オンチの庶民だからだろうか。独自に拉致問題を解決したなら今度はトランプさんがノーベル平和賞候補に推してくれる。理由は、拉致問題の解決を通じて北朝鮮が普通の国際社会の一員になる契機を作った、である。間違ってもトランプさんでダメなら習主席に頼んでみたらと言ってはならない。前政権なら言ったかも知れないが。藁にもすがってでも何とか解決の糸口を見つけて欲しい拉致問題であるがまずは独力で泳がなければならない。