仁木英之氏著
副題は五代英雄伝 ハードです。
ここには僕僕先生のようなのんびりした物語も 千里伝のようなファンタジーもありません。
ただ、主人公には 王弁くんや千里くんの幼さの面影はありそこがこの物語の息抜きでもあります。
主人公の周りの大切な人は次々死んでゆき 彼に喜びはありません。
ひたすらハードボイルドです。
今まで読んだどの仁木先生の作品にもない 骨太の人間ドラマがあります。
英雄の資質は 強さでも地位や人望でも名誉でもなく それらを超える人の願いを受けきる器であるということがここでは示されているようです。
大作の続きを是非読みたくなる お薦めの名作です。