ジローのヨーロッパ考

デンマークやドイツの農家に長期(?)滞在、体験したり感じたことを綴ります。

UKの話題(2題)に思う

2015-05-10 21:28:50 | 日記
UKでの下院選挙結果については各報道機関から流されているので皆さんも承知のことと思います。事前の報道では保守党と労働党が接戦で、さらにスコットランド民族党(SNP)が50議席を上回るのではないか云々でした。



しかし、予想とはかなり違って保守党が単独過半数を獲得、労働党がかなりの議席を減らし、民族党は予測に近い56議席・・・等々の結果でした。UKそのものに強い関心があるわけではありませんが、世界をリードしてきた一国として、どのように変遷して行くのか等の点では注視していました。

選挙戦の最後で、浮動票がある種の思惑で流れた結果、保守党過半数になったとも受け取れそうです。

一方、スコットランド独立を目指す民族党が躍進したことは事実ですが、「民族」を主張・強調し過ぎると新たな紛争を巻き起こしかねないので、多文化共生の視点で互いの文化・歴史を尊重しつつ、共存の道を探るのが妥当な方向ではないかと考え、過激(?)な思想を突出させるのはどうかとも思っています。


そして、最も問題点として考えたいことは、各党の得票率と議席数のアンバランスです。

報道によると、保守党は36.9%の得票率で過半数の331議席、労働党は30.4%で232議席、そして議席数56で第3党になった民族党は僅か4.7%です。逆に得票率12.6%の独立党は僅か1議席、7.9%の自由民主党は8議席と言う結果です。


これで国民の総意が議席数に「妥当に」反映されていると言えるのでしょうか。答えは「NO!」(否)です。小選挙区制に伴う弊害と言ってよいでしょう。これはUKのことであっても納得できません。

以前のブログでも述べていますが、日本においても得票率が過半数(50%以上)に遥かに及ばないにも関わらず、小選挙区制であるが故に、大きな議席を獲得してしまう結果を招いています。

そして、その結果である議席数でもって、国民の信託を受けた・信任を受けた等と勘違いして暴走していないでしょうか。選挙制度そのものに大きな・看過できない問題があると言うことです。UKもですが、私たち日本も大きな問題を抱えているのです。

もっとも、仮にそうした事実があったとしても、政策そのものに大きな誤りがなければ、安心して私たちも民意を代表する国会議員等に付託することができるのでしょうが、あいにく、現政権は優先すべき事項を間違えているようにしか見えません。



もう一つ、次元は情けないレベルの話題ですが、日本のある自治体が運営する動物園の猿の赤ちゃんの名前騒動の件です。英国王室の新プリンセス「シャーロット」の名前を拝借する云々で騒がしたようですが、情けないと思ったのは、その是非の判断・問題がありやなしやの問い合わせを駐日の英国大使館に問い合わせした件です。

まさに、自分で責任を取れない・取らない・・・、だれそれが良いと言ったからそうしました・・・と言い訳できるような対応をしたことそのものが無責任過ぎるのです。これを当該自治体の副首長がやったとの報道でした。これが事実とすれば、こんなレベルの人が首長を補佐できるのか、または、場合によっては首長を代行できるのか。そして、こんな人を副首長に任命しているのか、政治を司ることができるのか等々。

こんなレベルの人が政治家にいるの???  また、外国からこうした日本人を見ると、実に奇異に見えていることでしょう。 あ~情けない!!


(掲載写真: 出典はドイツのニュースサイトDW-DE)

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