キマグレ競馬・備忘録

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本「アメリカを変えた夏 1927年」

2021年12月20日 | Book
1927年6月から9月のアメリカでは、歴史を変えるような様々な出来事や事件があった。 わずか4ヶ月の間に起きたことを詳細に紹介し、その後の経過影響を考察する。 
この本には、多くの人達が登場するが、メインはリンドバーグ。 彼の大西洋横断飛行は、世界を広げ多大な影響をもたらした。その他にもベーブルース、ヘンリーフォード、アルカポネなどの有名人たちや、今は無名となった人たちも多く紹介されており、著者の見解も含めて大変面白く読めた。
リンドバーグについては、昔伝記を読んだことがあり、彼の生涯についてはだいたい知っていたが、彼の成功の前には数人の大西洋横断の挑戦者がいたらしい。 彼らの話も興味深かった。 今では航空界の常識となっていることでも、航空創成期には知られていないことも多く、笑い話では済まされない話も多かった。
ベーブルースについては、子供の頃、野球界の偉人として伝記を読んだが、今は Amazon を探しても伝記の類はない。 子供向けの本はあるが、おそらく良い話しか書かれていないだろう。 今年は二刀流の大谷選手と比較されることが多かったので興味深く読んだ。当時の野球(選手達の生活や野球の内容)を知ると、今とは違って荒っぽくて厳しい環境だったことがわかる。 ベーブルースは、ホームランの魅力を広めて人気者になったが、私生活はひどかったらしい。酒や不倫などお構いなしの私生活でとても偉人とは呼べない人だった。今だったら、メディアやネットで大炎上していたかもしれない。 彼の驚くようなエピソードも満載で面白かった。
アルカポネは、実質2年間のギャングボス生活だったのは意外だった。ヘンリーフォードも、実は大して能力があったわけではなさそう。 また当時の大統領達も、能力としては大した人物ではない。そう考えると、この時代で成功するには、能力や実力よりも幸運に恵まれることが大いに必要だったことが分かる。 逆に能力はあっても運のなかった人も多く紹介されていて、成功者と対比されている。 人権にうるさい現代だったら、救われた人も多かったと思う。
 600ページ程度の本だが、中身はそれ以上に濃くて面白かった。

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