ミュージカル「HEADS UP!」 11/13(金)マチネ KAAT神奈川芸術劇場 1階13列上手
【脚本】倉持裕
【原案・作詞・演出】ラサール石井
【作曲・音楽監督】玉麻尚一
【振付】川崎悦子
【出演】哀川翔 / 相葉裕樹 / 橋本じゅん / 青木さやか / 入野自由 / 今拓哉 / 上原理生 / 陰山泰 / 芋洗坂係長 / 岡田誠 / 川本昭彦 / 井上珠美 / 新良エツ子 / MINAMI / 大空祐飛 / 中川晃教 ほか
というわけで初日観てまいりました。
まず基本情報。
上演時間は、一幕 80分 休憩 15分 二幕 60分 計2時間35分。
【11/15追記】KAAT公式Twitterによると、上演時間が変更になっていました。演時間は約2時間45分(休憩あり)とのことでした。
初日は開演が少し遅れて、なんだかんだで終演は22時ちょうどぐらいでした。遠方の方は終電調べておいたほうがいいかも。
物販。
公式サイトに紹介されているのは、パンフ1200円と、タオル(3種)1000円。
初日は、パンフとタオルを一緒に購入すると2000円になる割引販売もしていました。
リピーターチケットの販売はありませんでした。あっきーのCD販売もあり。
初日らしく、会場には多くのお花が届いておりました。
AKANEさんと辰巳さん親子から。
哀川さん宛には多くのスタンド花が。これでも半分ぐらい。
では本編のことを簡単に。
ネタバレ事項が多くなりますがご容赦ください。
まとめるとすると、とにかく楽しい脚本でした!
劇場であれほど笑ったのは久しぶりかも。
バックステージもの舞台というと、三谷幸喜さん作「ショウ・マスト・ゴー・オン」を思い出しますが(古過ぎ…)、
やっぱりトラブルは老俳優が原因ってのが常なのね(今さんの大物俳優っぷりがまた見事)。
客席降りを多用するので、前列席の観客は振り返ったり前を向いたりが忙しそうでした。
大勢の出演者それぞれに背景が用意されて、展開が早くて次から次へ。(多牌との感想もあり)
主演はいるけれど主人公はいない、っていう印象です。
洗練された…というよりも、朴訥で泥臭い…というテイストが好みでない人もいるかもしれません。
ただ、物語の展開も出演者の熱量も、客席も含めて、みんなみんな「舞台を愛している」ということが
これでもか!という直球で伝わってきます。
「ドルガンチェの馬」に関わる群像劇と見せかけて、実は「HEADS UP!」に関わる人々の物語になっている構造が透けて見える。
カテコで本物(?)の裏方さんが挨拶するのにジーンとしてしまいました。
その象徴でもあるM9の女子歌がよかったなぁ。そうだよね、チケットって「約束」だよね。
出演者は…やっぱり橋本じゅんさんが鉄板だった。
大道具3人組が出てきただけで笑える。理生くんの歌はもっと聞きたかったな。
あっきーのこと。
さらに重大なネタバレにご注意ください。
初日の前日に、ゲネプロ後囲み会見の写真が出回りました。
これを見たときのガッカリ、衝撃的でした。CHESSで観たカッコいいフレディの残像がまるっきし吹っ飛びました。
…なぜここまでダサイスーツ姿なのか?なぜ七三分けのヅラなのか?…なぜこの衣装でカテコに出なくてはならないのか!
これが必然だったことは舞台が進むに連れて徐々に明らかになっていきますが、
まず冒頭に客席に出てきたとき、3秒ぐらい「ん?あっきーだよね?」と迷うぐらいに「劇場付き雑用係」になっている。
客電を落として開始するのではなくて、熊川さん…じゃなくてよっしーが世界に引き込んでくれる。
しかもここ、ほぼあっきーお任せ仕様だと思うけど、このあたりが本当に上手いなぁ。
ミュージカル俳優という立場で呼ばれたんだろうからお約束場面もあるけれど、
台詞で空気をすーっと変えるところとか、、、
ラサールさん素敵な役をありがとう。
ばっちくんとかみゆくんと絡んでくれたのも嬉しかった~!
きっと稽古場では先輩風をびゅーびゅー吹かせていたと思われますが(笑)、
これからも縁をつないでくださいね。
2回目の観劇は笑いどころの効果が薄まるけど、いろんな伏線も見つけられるだろうから楽しみ
こうやって無事に演劇が上演されることの奇跡を改めて考えながら、見てこようと思います。