イワシの翻訳LOVE

はしくれトランスレータ「イワシ」が、翻訳への愛をつれづれなるままに記します。

借りてきた猫、猫舌にはには、鶏が獲れすぎ

2008年05月21日 08時46分44秒 | ちょっとオモロイ
台風一過のお昼休み、腰の痛さにもめげず、初台に行った。初台に行くのは、生まれて初めて。そう、初台が、初だい! さすがに昨今の歩き込みで鍛えているせいか、歩くのが楽。そして速い。自分でも驚く。必要は発明の母ということか。そこらへんをゆっくりと歩いている、いかにも「今日もいつもの店で昼飯」的なサラリーマン男四人組が、止まって見える。川上哲治ですなこれは。もはや、通行人に敵はいない。恐ろしいことに、ランナー、いやひょっとしたら自転車にすら、対抗意識がめばえ始めている。

距離にして片道二キロ弱。今の私には物足りないくらいの距離だ。オペラシティのまわりをウロウロして(ウロウロするしかやることがない)、事前に調査しておいたラーメン屋「嗟哉」でつけめんの昼食。ネットではここの女将さんは無口(で美人)だということが書かれてあったのだが(註:女将さんが美人だから行ったというわけではなく、ラーメンが美味しいと書いてあったから行ったのだ、と言い切ることはできないけど、美人の女将がいる美味しいラーメン屋と言われた日には、行かざるを得ないというのが人情なのだ)、実際無口だった(そして美人だった)。無口といっても、不愉快になる類のものではなかったので、気にはならなかった。というか、客の野郎どもは、そんな彼女の気高さにちょっと惚れてるような顔をした常連風な奴らばかりだった。心の中でつぶやいた。ヲイ、お前ら、彼女に恋してるだろ。正直に言ってみろ。ちくしょう。バカヤロウ。よくわからないけど、なんだか悔しい。男って、悲しい生き物だな~。で、ラーメンも、「濃い」の味がした(なんて)。美味しかった。

無口なる女将が差し出すラーメンの濃い味に恋する野郎どもよ来い

そんなわけで、バーチャルなネットで情報をアレコレ調べて、リアルなラーメン屋でそれを確かめるという、中途半端なゲームみたいな現実。ともかく、本当に贅沢。昼休みに、運動と、東京散策と、ラーメンの食べ歩きがすべてできるのだから。一石三鳥。鳥、獲れすぎ。バチが当たりそうで怖い。

それにしても、「ラーメンの食べ歩き」っていったいなんだろう。なぜ「歩き」がつくのだろう。まさか、「食べながら歩く」ってことじゃないよね(ちがうか)。まあこれは、「ラーメンを食べに、遠くまで行く、あるいは数件をハシゴする、いつもラーメン食べにどこかをフラフラしてる」ような意味だと思うけど、その際、どれだけ歩いてるのかは怪しい。ちなみに、さすがに私も一日二杯以上はラーメン食べたくない。それから、いくら好きだといっても、休日にラーメンのためだけに遠出する気にもならない。ということは、「ラーメン食べ歩き道」的には、私なんてぜんぜん邪道というか、認められない存在なんだろうな~、と思う。名店といわれる店だって、そんなに行ったことない。というわけで、そういう「見る人からみたら、俺はホンマモンじゃない」というよくわからない負い目もあって、ラーメン屋ではいつまでたっても借りてきた猫みたいな顔して大人しくラーメンを食べてる私なのだった。

ラーメンの食べ歩きは楽し だけど「歩き食べ」はイヤ



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