人生の中間決算を吟味

会社であれば、毎年決算を報告し、損益計算書と貸借対照表を作成します。これと同様に、自分の1年間の生活状況・人生の決算をするという発想がありませんでした。

私の尊敬する一橋ビジネススクールの楠木　建教授の「九十歳までに使い切る大金の賢い減らし方」への書評からのインスパイアです。

「人生にとって最大して最高の資産は記憶であり、お金は記憶という資産を手に入れ、少しずつ積み重ねていく手段でしかない」とのコメントに、私は共感です。

達成感、充実感、満足感、感激、感動、感謝などとは、人生のいろんな局面で感じた貴重な感情・記憶です。
ほろ苦い失敗、大学時代への郷愁、絵になるような美しい自然との出会いなども、一生の思い出に残る感情・記憶です。

これらの貴重な感情・記憶は、「無形固定資産」です。
所有してる資産の有形固定資産とは違い、これらの「無形固定資産」はお金で買えない資産です。
これらの「無形固定資産」が多いほど、幸福感が増すのでしょう。

「自分の好きなことや自分にとって大切な人々とのつながりのためにお金を使い、記憶資産を豊にするに及ぶものはない。」
との教授のコメントです。

お金を貯めることが最優先とは少々寂しいので、精一杯仕事と趣味に専念すると、充実感が得られるように私は思います。そのために、お金をどう使うかは思案のいる所と思います。

私は貧乏性です。お金を使うことを主体に考えるより、有効に使う方法を考えるのが私の金銭感覚に沿います。

さて、今年はどんな思い出を作ろうかと作戦を練ります。今年の中間決算では、大幅に「無形固定資産」を増やしたいですね。

自分の人生が終わる時、充実した「無形固定資産」の最終決算に満足したいと願っています。