おはようございます。アドラー心理学に基づく勇気づけの研修(外研修も)とカウンセリングを行う ヒューマン・ギルド の岩井俊憲です。
明日から4月、新年度が始まり、明日はまた新元号が発表される日です。
昨日(3月30日)は、ヒューマン・ギルドでアドレリアン・コーチングの講座を受けていましたが、このことは明日まとめてお伝えします。
それより「新年度が近くなると思い出すこと:上司に恵まれた私」でどうしても書いておきたいことがあるので、そのことを。
今までの2回は、次をご覧ください。
2019年2月28日付けブログ 新年度が近くなると思い出すこと:上司に恵まれた私(1)
2019年3月1日付けブログ 新年度が近くなると思い出すこと:上司に恵まれた私(2)
2019年3月21日付けブログ 新年度が近くなると思い出すこと:上司に恵まれた私(3)
今回は、私が会社を退職したときの社長、YIさんのことを書いておきます。
YIさんは、一言で言えば「悲劇の経営者」でした。
親会社の部長から、私がいた会社に取締役として着任し、副社長を経て社長になった方です。
それは前社長が親会社に戻り、社長になるための措置でした。
私は、総合企画室の課長と人事課長を兼務していたのですが、社長就任後TQC(全社的品質管理)を推進しようとしたYIさんは、私を総合企画室課長兼TQC推進担当課長にし、自らが総合企画室室長とTQC推進室長を兼務したため、私は密接にYIさんと接することになりました。
ところが、親会社の1つのGEの当時の会長のジャック・ウエルチの方針によって会社が日本からの撤退対象になってしまったのです。
私は、事業計画立案担当者でもあったので、シミュレーションをしてみると、どうしても大規模のリストラをしないとこの会社が生き残れないことを社長に突きつけました。
社長は、親会社に説明に行くのですが、「トヨタグループは昭和24年以来リストラをしたことがない」などと言われて帰ってくるのですが、若い管理者数人は社長に断固リストラを推進すべきと迫ったのです。
結果は、従業員の半分を退職誘導、親会社の1つのデンソーから事業移管を受けることになったのです。
そのいきさつの断片を 2018年12月14日付けブログ リスクを引き受ける勇気(1):「去るも地獄、残るも地獄」に処するのに役立った研修遂行 に書いていますので、関心のある方はお読みください。

この会社はやがて完全なトヨタ・グループになり、今ではデンソー系の会社として生き残っています。
ところで、退職後です。
YIさんは、親会社の関連会社の常務となり、会社を去った人たちの集まりがあるといつも1万円を送ってくれていました。
YIさんは、人柄が抜群にいい方でしたが、あの方を「悲劇の経営者」にしてしまった物語が悲しいです。
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<お目休めコーナー>3月の花(31)
