一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1896   第256回  12月 岩戸句会

2017年12月25日 | 岩戸句会

諦めの時間賜る木守柿       薪 

やわらかき羽音掠める冬ベンチ

  

寒卵割って朝から頑張るぞ     清海

水仙の香りも強し仏様

 

冬銀河地球は塵のひとつなり    海人

この灰は我家の歴史古火鉢

 

口重き医師の話も年の暮      沙会

鼻水が言葉の先の出会いかな

 

似顔絵の若さ横目に年歩む     佳津 

厨辺にはんなり待てる柚子のあり

 

マネキンの赤い手袋虚空指す    炎火

湖に真っ逆さまの冬の山

 

虎落笛袖を伸してバイク人     美部

ストーブの前で軍手が湯気あげる

 

枇杷の花いよよ幻想多き母     洋子

花八つ手両手で包むマグカップ

 

糠と塩勘が頼りの大根漬け     豊春

唄尽きぬ老人会の冬日向

 

古暦通院メモの増えており     さくら

数え日や主夫能力に期待寄せ

 

十二月二十三日何の日に?     貴美

なぜだろう富士を見てるといやされる 〃

 

十二月どっと広告多くなる     鞠

極月の師走の喧騒月冴る

 

枯れ葉去り天窓空いて顔さむし   余白

前屈み急ぎ歩きの年の暮れ

 

玻璃磨く一片の雲冬の空      稱子

手をつなぐ時手袋をはずしけり

 

人生の残り火数え柚子湯かな    雲水

風邪引いて五日続きの生姜酒


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 1895   降る雪や炉端... | トップ | 1897   諦めの時間賜... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

岩戸句会」カテゴリの最新記事