一韶の俳句ブログ

俳句を詠うのは自然・私・家族・夢や希望・社会など。読む時はどんな解釈が浮かぶか読み手の経験や生活によって様々

1308   第216回 8月 岩戸句会

2014年09月03日 | 岩戸句会

コロッケの包みの匂う敗戦日      薪

秋黴雨品川駅に醤油の香

 

午前九時コーヒー新聞赤トンボ     豊春

赤トンボ曇天の畠遊弋す

 

布袋草咲けば貴女の誕生日       洋子

血圧を二回計るや今朝の秋

 

ひたひたと雌の気配や蝉時雨      炎火

ギンギラの太平洋や赤とんぼ

 

空は晴れ子犬じゃれてる猫じゃらし   歩智

送り火を焚かぬ慣わし恋女房

 

何気なく生死を語る秋の夜       章子

指先でマルマル書くや赤とんぼ

 

死せる蝉踏まれ轢かれて四分五裂    余白 

瓢箪に車庫を取られて借りる車庫  

 

秋蝉や噂話に疲れをり         稱子

長生きに宿る寂しさ秋夕焼

 

麦わらの帽子大好き赤とんぼ      雲水

戦前が始まっている秋出水

コメント
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