(3月12日付「帰ってきました」という記事から始まる旅記録の続きです)
クラビーは石灰質の奇岩、巨岩、断崖絶壁が見事な地帯として有名ですが、中でもライレイ~アオナン海岸にかけて数キロの区間は、シーカヤック的にも特筆に価するエリアです。そこらを流している観光船は、「この地球上で最も素晴らしいダイナミックな景観を誇るエリアです・・・」うんぬんかんぬんとアナウンスしていたりして「ほーう、大きく出たな!」と笑ってしまいますが、しかしいずれにせよ確かに見事なことは見事です。このあたりにはシットオントップカヤックがレンタルされており、結構楽しんでいる人たちも見かけました。できれば1日かけてじっくり漕ぐと、非常に面白いエリアです。
ここらは特に、写真のようにツララ状のまるで刺ささってくるかような鍾乳洞系の岩がひときわの太古感を演出していて、カヤックから見るとまさにリアルそのもので、味わい深かったです。たとえば、ほんとはカヤックの尻の下に泳いでいるのはアジとかタイとかサヨリとか系の普通の魚ですが、なんとなくそういう奴らではなく、アンモナイトとかシーラカンスとか三葉虫とかそういう、超大昔の連中が闊歩しているような錯覚にとらわれる瞬間がありました。ひたすらボーっと漕いでるとよくそんなイメージがふと浮かび、心の中で絵画的に色彩が踊りまくったりするのですが、そういうのも楽しいです。
乾季(11月~3月くらい)はよほどのことがない限りでかい波は来ないので初心者向けのフィールドですが、ただ地形的に風が巻いてきたり、瞬間的な突風が起こったりするので、それだけは気をつけたほうがいいと思いました。
以下の写真、よろしければクリックして拡大して見てやってください。